1989年　四六判　P293　帯スレ　カバーヤケ、端少イタミ　小口ヤケ、少汚れ

“『フロベールの鸚鵡』は、面白おかしい冗談と真摯な叙述を驚くほど巧みに交錯・結合させた小説である。ここには、文学的考証があり、文学評論があり、文学的実験の展開がある。政治、経済、テクノロジー、いずれの分野においても、あらゆる問題に手ぎわのいい即答が要求される現代にあって、この世には真の答えなど存在しない問題もあるのだということを、ジュリアン・バーンズは敢然と、しかも典雅なユーモアをもって我々に想起させる。―『タイムズ文芸付録』の書評から”（帯裏紹介文）

目次：
１　フロベールの鸚鵡／２　年譜／３　見つけたものは自分のもの／４　フロベール博物誌／５　どんぴしゃり！／６　エンマ・ボヴァリーの目／７　海峡横断／８　鉄道ファンのためのフロベール案内／９　フロベールの幻の作品／１０　告発に反論／１１　ルイーズ・コレの語る話／１２　ブレイスウェイトの『紋切型事典』／１３　純然たる実話／１４　試験問題／１５　そして鸚鵡は……
訳者あとがき