記録を残さなかった男の歴史―ある木靴職人の世界 1798-1876 アラン・コルバン 訳:渡辺響子 藤原書店

1999年初版 四六判 P425 帯およびカバー背少ヤケ カバー上端僅イタミ

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人文・社会科学歴史世界史



1999年初版 四六判 P425 帯およびカバー背少ヤケ カバー上端僅イタミ

“原題を直訳すると『ルイ=フランソワ・ピナゴの再び見いだされた世界―無名の男の痕跡』。北部フランスの貧しい村で木靴職人をしていたピナゴという男性を扱っている。「私の試みは、一切の痕跡を残さず死んでいった普通の人々に、個人性を与えることができるかという問いに答えようとしたものです」とコルバン氏は話す。
「社会史の多くは、手紙や日記、回顧録など自ら記録を残そうとした人々の記述や、罪を犯したり革命に加担したりして残った裁判記録を材料にしています。しかし彼らは一般大衆とは異なるカテゴリーの人たちです。本当の意味で民衆の社会史を著すことにはなりません」
話題にならず、罪も犯さず、歴史の底に埋もれてしまう無名の人物の歴史を書きたかった、という。
 1995年5月、故郷に近いノルマンディー地方の公文書館で、コルバン氏は「無作為に」一つの村を選んだ。続いて、その村の出生届の記録から「無作為に」二人の男性を抜き出した。その一人が1876年に78歳でなくなったピナゴだった。彼の教区の保存文書を調べ、徴兵記録、税金の記録、土地の記録、いさかいの調停記録などを探しあてた。
 親類縁者や、周囲に住んでいた数十人を調べ、ピナゴの周辺をあぶりだしていった。当時の村人の取引記録や、子どもたちの話し方、声の記録などにもあたった。「晩年、請願書に記した十字架の印が、彼の残した唯一の痕跡かもしれません」
 「歴史学は不幸や苦痛、苦悩を特権視する傾向がある」というのがコルバン氏の持論だ。その意味で、「何も起こらなかった人の歴史」は、メーンストリームの社会史、歴史学へのアンチテーゼなのだろう。”(カバー裏紹介文)

目次:
日本の読者へ
序章 普通の生活についての研究
第1章 ある生涯の空間
 七八年にわたってピナゴが見ていたかもしれない風景に、さまざまな角度から光を当てる
第2章 「底辺の無限」
 ヴィクトル・ユゴーの小説のように、名もない人々が貧乏のどん底でうごめいている
第3章 親和力と親戚
 人は、何かしらの共通点から、親愛の情を深める。友人や近所づきあい、親戚など、ピナゴと交流のあった人々はどんな暮しをしていたのだろう
第4章 文盲のことば
 読み書きのできない人々は、どんなことばを話していたのか。その言語はエリートたちからはどのように評価されていたのだろう
第5章 木靴職人と糸紡ぎの女、そして手袋つくり
 この土地での木靴職人の妻は、糸紡ぎが多かった。だが、糸紡ぎをやめて手袋をつくる女性が増え、これに伴ってさまざまな変化が見られる
第6章 話し合い《アレンジ》の喜び
 取引や和解など、ほとんどが話し合いによって決着社会。多様な交換対象があり、そこから生じる近所どうしの諍いも見られる
第7章 解体された過去《パッセ・デコンポゼ》
 ピナゴにとっての過去とは、出来事の順を追って話す複合過去《パッセ・コンポゼ》と対照的な、パラパラになったエピソードの寄せ集めだったかもしれない
第8章 侵略
 ピナゴの生きている間に、フランスは二度、プロシアに侵略されている。ピナゴはこれをどう捉えたのだろう
第9章 「貧しき者の大胆さ」
 ピナゴの暮らす土地は、豊かではなかった。人々はどのような手段で貧困を切り抜けようとしたのか。行政はそれにどう対処したのか
第10章 教区民、国民軍、選挙人
 ピナゴやその周囲の人々は、一国民である前に教区民であった。彼らに、国家に属するという意識が生まれ、普通選挙によって政治に参加するに至るまで

原注
参考資料
 地図/図版
訳者解説
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