1997年 14.4×22.1 P286 表紙僅スレ、僅クスミ、端少イタミ
全286ページのうち特集168ページ。
目次:
【日付のない日記 第15回】夏も冬も逃げだす(田中小実昌)
【ことばの森 6】言語に優劣はあるか(千野栄一)
【耳目抄 164】半音の表情(竹西寛子)
【オーヴンからの手紙 9】苦労してパン屋になる方法。(明坂英二)
【詩】
『悲しみのゴンドル』より(トランストロムメル 訳:エイコ・デューク)
三女神の心のメロディーをかりて 映画「100人の子供たちが列車を待っている」(吉増剛造)
長い川のある国(多田智満子)
「詩と啓蒙」のためのパラグラフ(稲川方人)
先に生まれた幻子のために 六月一日歿養父追悼(高貝弘也、高橋のぼる)
特集:エキゾティシズム
【エキゾティシズムの歴史/物語】
対話 政治的エキゾティシズムを超えて(巽孝之、港千尋)
マリオネットの夢 フランス・バロック音楽におけるエキゾティシズムの役割(竹下節子)
儀礼からアトラクションへ トゥーリズムのなかのケチャ(副島博彦)
サモアからの手紙―『前進!』より―(L・ベグリ 訳:武村知子)
聖なるコピーライト、俗なるコピーライト 先住民文化、とくにアボリジナル絵画とその「アプロプリエーション」に関する覚書(中村和恵)
【セガレンと〈エグゾティスム〉】
回帰なきサイクル ヴィクトル・セガレンの〈エグゾティスム〉(木下誠)
音との出会い直しに向かって セガレンにならって、沖縄へ(東琢磨)
【〈ニッポン〉人の眼差し】
「狗国」から「邪宗門」まで エグゾティシズム認識論・近世-近代日本エグゾティシズム(彌永信美)
〈知〉という名の境界(松村友視)
世界は“怪奇”と“神秘”でいっぱいだ!(昭和三〇年代における「秘境」への欲望(田中聡)
【アルス・エキゾティカ】
詩 arabesque numerique(朝吹亮二)
徹底討論 「日系人」になりたい!(細野晴臣、中沢新一、蓮実重臣)
エキゾティシズムの弁証法(市原研太郎)
日本映画におけるエキゾチシズム考 高砂族・南洋・アイヌ(門間貴志)
“世界”の奇妙さについて モンド・ミュージックを読む(大里俊晴)
【トラッシュ・エキゾティカ】
スペシャル・ジャポン フランスでの日本文化の飛び込み、そしてその展開(B・バルー 訳:にむらじゅんこ)
巴里のおんな相撲(中野貴雄)
砂漠に降り立つ鹿一匹に託された救済の湧き水の在処の探索(岸野雄一)
【視線の変容】 図版構成 Exoticism(南伸坊)
コラム ワールド・カルチュア・マップ
アメリカ タイタニック船上のオーケストラ S=P・マーティン(長澤唯史)/カナダ 美学に帰することのできない「詩的な物語」(河口和也)/フランス チェ・ゲバラ・ルネサンス(陣野俊文)/ドイツ 劇場としてのレストラン H・ディートル『ロッシーニ』(瀬川裕司)/ラテン・アメリカ 八歳から八八歳までの若者のための小説(安藤哲行)/ロシア 文献学は楽しい ミハイル・ベズロドヌ『引用の終わり』(鈴木正美)/中国 南京の若手作家たち 韓東・魯羊・朱文(飯塚容)/香港 日本人の“安直な”まなざし 『香港大夜総会』(藤井省三)/日本 私たちの時代のモンタン 今江祥智『モンタンの微苦笑』(刈谷政則)/幻想通信 ハード・ディスクの増設(大瀧啓裕)
【来日記念】
インタヴュー 人生はどうにでもなる(コックス 聞き手:越川道夫)
インタヴュー ブレッソンから文学へ(ドゥレー 訳:T・マレ)
【研究=永井荷風】蝋梅(草森紳一)
【遠い街】音の環(堀江敏幸)
【今月の作品】
【われ発見せり】速度三題(太田晋)