1999年初版 四六判 P222 帯スレ、背少ヤケ カバー背シミ汚れ、少ヤケ、裏上端汚れ 地B印
“今も息づく海のメルヘン
人魚伝説は人間の夢から生まれた?
世界に伝わる神話、目撃情報から人魚の真実に迫る……”(帯文)
目次:
プロローグ 人魚は人間の夢から生まれた
第一章 人魚のイメージ
人魚のイメージ
{上半身は人間、下半身は魚体/人魚は女性が多い/上半身魚体、下半身人間では?/空想上の人魚の生活}
人魚の目撃談
{人魚の涙は媚薬/和歌山県のミイラ/河童のような海人間/ニューギニアのリイ/現代版・人魚か?肺の大きな少女/聖徳太子のミイラ}
人魚に間違われる生物
{鮫/ジュゴン/海牛/アザラシ/オットセイ/アシカ/海女/人魚の見世物}
第二章 ヨーロッパの人魚伝説
古代神話の人魚
{半人半魚の神/ギリシャ神話のサイレン/水の精・ニンフ/メルシナ伝説/人魚の悲恋物語}
絵画に描かれた人魚
{ポセイドンとアミュモネ/海神グラウコス/海神ポリュフェモス/ギリシャ神話のトリトン/上半身魚体のマルグリットの人魚/ヨーロッパの目撃譚/合成人魚}
第三章 中国の人魚伝説
文献をにぎわす人魚たち
{『山海経』の山椒魚/始皇帝の墓塚の燭/見馴れぬ異魚が人魚/人魚と人間の交わり/人魚お復讐/海坊主、海女/人魚の骨は貴重品/西欧伝説の影響}
第四章 日本の人魚伝説
八百比丘尼伝説
{人魚を食べた少女/京都に現れた八百比丘尼/各地に残る八百比丘尼伝説/人魚の肉は長寿食/山椒魚は精力剤/不気味な魚・鯰を食す}
辞典に説かれた人魚
{『和名類聚抄』/『和漢三才図会』}
琵琶湖の人魚
{人魚が棲む琵琶湖/人魚の恩返し}
中世の人魚
{平安末期の奇異なる魚/陸奥国の人魚/人魚は不吉な徴候/人魚出現は吉か凶か}
江戸時代人の人魚の知識
{西鶴の「命とらるる人魚の海」/人魚の骨は妙薬なり/ヨーロッパから知識を輸入}
第五章 海のなかの理想郷・海宮と龍宮
被征服民族のわたつみ族
{古代神話の海神・水神/「童」は入れ墨された奴隷の意/先住民族と大和王権の確執}
古代神話に隠された文字の謎
{「尊」と「命」の違い/海洋民族のわたつみ族/古代の神々にみる国のなりたち/天を照らす海を照らす/海と関係のある神々}
海幸・山幸伝説
{兄と弟の名前の違い/皇統を継ぐ彦火火出見尊/海神の娘・豊玉姫は人魚/被征服民族の理想郷}
浦島子伝説
{『丹後風土記』の浦島子/玉手箱を開けると現実の世界/時空を超越する/海神国と蓬莱山/龍宮城の乙姫/蓬莱山はどこにある/常世の国は亀に乗って…/龍宮城はどこにある?/不老不死の仙境は黄泉の国/お伽話の浦島太郎}
あとがき