1970年　四六判　P274　カバースレ、クスミ、上端少イタミ　扉時代シミ

“ハイデッガーからフッサール、アドルノからマルクーゼにおよぶ多くの現代哲学者たちは、ベーコンの哲学・科学観のうちに近代産業社会を導く文化の創造発展の根源を見てきた。
　本書は、近代科学思想の祖フランシス・ベーコンの魔術から科学への転換における思想史的意義を通して、近代科学思想の成立と科学的認識の形成の系譜を跡づけた、イタリアのルネサンス学者ロッシ教授の画期的業績を全訳したものである。”（カバー裏紹介文より）

目次：
日本の読者の皆さんへ
訳者まえがき
まえがき

第一章　機械的技術・魔術・科学
　｛1　機械的技術の文化的意義／2　魔術の遺産／3　魔術の非難と科学の思想｝
第二章　伝統哲学の検討
　｛1　伝統との絶縁／2　歴史の機能と知識の社会学／3　自然主義者とプラトンの責任／4　アリストテレスとスコラ主義／5　ベーコンの歴史的図式｝
第三章　古典的寓話と科学改造
　｛1　神話的・寓話的文学／2　「人知の省察」「学問の進歩」「古人の知恵」／3　ベーコンの神話解釈／4　「古人の知恵」の唯物論的自然主義／5　倫理的・心理的主題／6　政治的リアリズム／7　「学問の尊厳と進歩」／8　唯物論的原子論／9　有機的世界観｝
第四章　論理的・弁論術・方法
　｛1　ベーコン論理学の意義／2　ルネサンスの弁論術｝
第五章　言語とコミュニケーション
　｛1　技術の発見と論証の発見／2　判定の術とイドラ論／3　記号、言語、市場のイドラ／4　コミュニケーションの方法／5　弁論術の機能｝
第六章　弁論術的伝統と科学の方法
　｛1　伝統的論理学と新しい論理学／2　科学的認識と弁論術的モデル／3　事例表の理論と自然のデータ／4　記憶術と記憶への補助／5　トピカと自然誌／6　魔術から科学へ｝

《付》原注に関する略語、略記号について