1967年7刷　四六判　P468　カバーヤケ、スレ、クスミ、端イタミ　小口からページ端にかけてヤケ大、時代シミ

“細分化並びに機械化の技術のおかげで、3000年にわたり“外に向かって”拡散してきた西欧の世界が、今や“内に向けて”拡散するようになってきた。機械の時代には、我々は我々の肉体を空間的に拡張した。電気技術の１世紀を経た今日、我々は中枢神経そのものを地球一円に拡張した。さまざまなメディアによって我々がこれまですでに感覚や神経を拡張してきたように、いまや新しく創造された認識方法が集約的に、組織的に、全人類社会に拡張しようとしている。……こうした人間の拡張の問題に答えを出すことは、拡張のすべてを包括的に考察するのでなければ不可能に近い。本書ではあらゆるジャンルにわたる人間の拡張を、その心理的、社会的な影響をも含めて考察した。”（カバー裏紹介文）

目次：
新版への序

【第一部】
はじめに
1　メディアはメッセージである
2　ホット・メディアとコールド・メディア
3　過熱したメディアの反転
4　道具に恋をする人　麻酔にかかったナルシサス
5　異種交配エネルギー　危険な関係
6　映しかえるものとしてのメディア
7　挑戦と崩壊　創造性の応報

【第二部】
8　話されることば　悪の華か？
9　書かれたことば　耳のかわりに目を
10　道路と紙のルート
11　数　「群」のプロフィル
12　衣服　拡張された皮膚
13　家屋　新しい様相と新しい視野
14　貨幣　貧乏人のクレジット・カード
15　時計　時の匂い
16　印刷　それをいかに理解すべきか
17　マンガ　『マッド』―テレビへの控えの間
18　印刷されたことば　ナショナリズムの建築家
19　車輪、自転車、飛行機
20　写真　壁なき娼婦宿
21　新聞　ニュース漏洩による政治
22　自動車　機械の花嫁
23　広告　みんなに負けずにてんやわんや
24　ゲーム　人間の拡張
25　電信　社会のホルモン
26　タイプライター　鉄の気まぐれの時代へ
27　電話　鳴りひびく金管楽器か、チリンと鳴るシンボルか？
28　蓄音機　国民の胸を縮小した玩具
29　映画　リールの世界
30　ラジオ　原始部族の太鼓
31　テレビ　臆病な巨人
32　武器　イコンの戦い
33　オートメイション　生き方の学習

訳者あとがき