平成19年初版 P334 カバー僅スレ
“怪談、百物語研究の第一人者・東雅夫が、古今東西の文献から掘り起こした、江戸、明治、現代の百物語のすべてを披露する。怪談の真髄、語り継がれた百物語の、怖さを面白さを網羅。百物語を語りたくなる、恐怖を感じる理由が解き明かされる画期的な一冊―。”(カバー裏紹介文)
目次:
前口上
第一章 「百物語の怪異談」アンソロジー
百物語 岡本綺堂/首くくりの女―『怪談老の杖』より/女たちの生首―『諸国新百物語』より/百物語を諌めるもの―『椒図志異』より/怪を話さば怪至る―『伽婢子』より/百物語をして蜘蛛の足を切る―『宿直草』より/百物語で金持ちになる―『諸国百物語』より/黄金の精―『御伽百物語』より/百物語で出世した男―『太平百物語』より/百物語に恨みが出る―『諸艶大鑑』より/平太郎百物語―『三次実録物語』より
「百物語の怪異談」収録作について
第二章 百物語の起源と歴史
百物語の「百」とは?/百鬼夜行と百物語/稲生物怪録と百物語/百座法談/御伽衆の退魔呪術/フォークロアとしての百物語/ネガティヴな結末/日本最初の『百物語』本/巡物語の妖しい系譜/海外の巡物語―『デカメロン』から『ゴースト・ストーリー』まで/百物語文芸の誕生
第三章 百物語本クロニクル(近世篇)
『諸国百物語』/『古今百物語評判』と『画図百鬼夜行』/『諸国新百物語』/『好色百物語』/『御伽百物語』/『太平百物語』/『万世百物語』/『古今百物語』/『新選百物語』/『新説百物語』/『近代百物語』/『教訓百物語』/『狂歌百鬼夜狂』/『絵本百物語』/『狂歌百物語』/『怪談百物語』/舞台の百物語―「公平百物語」と「闇梅百物語」/描かれた百物語―浮世絵と黄表紙/『暁斎百鬼画談』
第四章 近代文学史と百物語
百物語と幽霊画蒐集―三遊亭円朝異聞/怪談復権の狼煙―『幽霊一百題』をめぐって/八雲が愛した百物語本/森鴎外「百物語」の虚実/依田学海の百物語詩―「鬼趣行」/向島の化物会と『怪談会』/泉鏡花の百物語小説/「怪談百物語」さまざま/われら本朝の鬼のために―泉鏡花と柳田國男/怪談文士たちの青春―水野葉舟と佐々木喜善/青蛙堂の夜は更けて/怪談青年の憂愁―畑耕一「怪談」/龍之介の独り百物語―『椒図志異』/当世百物語と百鬼園と/怪奇探偵小説と百物語―小酒井不木/『古今怪異百物語』のこと/百物語という呪い
第五章 百物語本クロニクル(現代篇)
花田清輝「百物語」/吉田健一「百鬼の会」/小松左京「牛の首」/楳図かずお「怪談」/安田公義監督『妖怪百物語』/
…〈略〉…
田中貴子『鏡花と怪異』/篠塚達徳『新釈諸国百物語』/加門七海・福澤徹三・東雅夫編『てのひら怪談―ビーケーワン怪談大賞傑作選』/森見登美彦「百物語」/東雅夫編『文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会』
第六章 百物語実践講座
マナーの問題!?―最初に心すべきこと/誰を呼ぶか、いつ何処でやるのか?/作法の基本あれこれ
おわりに