1991年3刷　Ａ５判　P579　帯角破れ、背折れ跡、少ヤケ

“失われた神々の発掘”（帯背文）

“怪力乱神を語らず、とは孔子のこと。本書は逆にそれに立ち入っての研究で、中国人の信奉する孫悟空神・龍の母などの鬼神怪異の実態が学的に解明されている。
　著者は斯界の権威で『地獄変』『鬼趣談議』など名著が多く、本書巻頭の「民間信仰と道教」にもその学識の高さが示されている。
　本書はひろく文献を捜訪、しかも微証に溺れず伝承に迷わず、現状をも観察した稀れな労作である。中国の宗教を検討する時、必読すべき好著。（福井康順）”（帯推薦文より）

目次：
序にかえて　民間信仰と道教

第一章　生きる神々
　中国民間の太陽信仰とその経典
　蟠桃宮の神々
　二つの二郎廟―信仰と環境
　土地神賭妻
　焼頭香の話
第二章　異神の源流
　孫悟空神
　黒神源流
　駆蝗神
　草鞋大王のこと
　漂着神考
第三章　龍母伝説
　龍の母
　龍木篇
　龍宮伝書―水神に手紙を届ける話
第四章　神子誕生
　神婚伝説
　神女送子のこと
　霊山の性禁忌
　泰山香税考
　借寿考
第五章　殺人祭鬼
　殺人祭鬼
　メタモルフォーシスと変鬼譚
第六章　魂帰る
　魂帰る―　回サツ避殃のフォークロア
　魂帰る・再補
第七章　神との遭遇
　口碑と風水信仰
　神との遭遇
　庚申史料雑鈔
第八章　虫獣・情魂の神
　虫獣神威を顕わす
　異形の神
　情魂神に祀られる
　賊徒また神を祀る
　花神二題
　廃物に神宿る
第九章　清末の祀典問題
　清末の祀典問題

あとがき
事項索引
書名索引
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