昭和59年初版 菊判 P509 函少背ヤケ、地剥がれ 本体ビニールカバー・月報付
目次:
序章 ムラの論理―多元論への視点―(坪井洋文)
一 ムラの多元性
二 近代化とムラ
三 ムラの規制力
第一章 民俗の母体としてのムラ(福田アジオ)
一 ムラの歴史性
二 ムラの領域
三 ムラの成員
四 ムラの組織
五 東のムラ・西のムラ
第二章 ムラの人間関係
一 同族とムラ組の特質(赤田光男) {一 ムラの性格と類型/二 同族の構成/三 同族の機能/四 ムラ組の構成と機能}
二 年齢階梯制の背景と機能(大林太良)
三 年齢と性の秩序(平山和彦) {一 長幼の序と年配序列/二 民俗社会の年齢階梯制/三 年齢階梯制としての若者組/四 若者組の二つのタイプ/五 年齢階梯制の諸相/六 年齢諸集団の近代における変遷}
第三章 水田耕作と「むら社会」(玉城哲)
一 日本の「水社会」とその背景
二 各地の用水慣行と特徴 {一 斐伊川番水慣行/二 用水慣行のさまざまな形式と事例}
三 用水慣行の儀礼性と制度化
四 「水」と「むら」
第四章 ムラの掟と自由
一 ムラの行動(竹内利美) {一 ムラの変遷と自治/二 ムラの生活と統制/三 ムラの交際と贈答慣行}
二 儀礼的盗みとムラ(高桑守史) {一 「盗み」の諸相/二 「神体盗み」と生産儀礼}
三 ムラとユートピア(宮田登) {一 ムラの中で/二 東方を目ざして/三 隠れ里と長者/四 隠れ里の思想}
第五章 伝統的な婚姻制度(江守五夫)
一 伝統的な婚姻の二類型と諸特徴 {一 《一時的妻訪婚》をめぐって/二 《嫁入婚》をめぐって}
二 両婚姻類型の民族的見解と問題点 {一 日本婚姻史の通説的見解と問題点/二 《一時的妻訪婚》の民族的系統/三 《嫁入婚》の歴史的位置/四 呪術的婚姻儀礼にみるアルタイ系習俗}
第六章 家族の構造(上野和男)
一 日本の家族の多様性
二 家族の力学的構造
三 祖先祭祀と家族
第七章 ムラ社会と通過儀礼(坪井洋文)
一 世相としての通過儀礼
二 通過儀礼研究の課題
三 通過儀礼の廉像と非連続
四 水田稲作社会と通過儀礼
月報:
座談会 ムラの掟と自由(坪井洋文、塚本学、西垣晴次)
韓国のムラ―トンネとマウル(嶋陸奥彦)
〈連載〉7 冷泉家の年中行事 祖先供養(その一)(冷泉貴実子)