昭和59年初版 菊判 P494 函少背ヤケ、地剥がれ 本体ビニールカバー少イタミ 月報付
目次:
序章 口承文芸と民俗芸能―その統一的視点より―(大林太良)
一 語り・上演のコンテクストと類似性
二 地域社会と昔話的宇宙
三 口承文芸・民俗芸能の日本史における転換点
第一章 儀式の演劇性(谷川健一)
一 久高島のイザイホー祭
二 宮古島狩俣の祖神祭
三 自然との交感―湯立神楽
第二章 民俗芸能の歴史的展開(三隅治雄)
一 神楽―誕生から完成へ
二 田楽―稲作芸能の諸相
三 風流田楽―民衆の熱狂と願い
四 かぶき―発生と開花
第三章 芸能の担い手と享受の場
一 芸能・演劇胎生の場(池田弥三郎) {一 かどで・かどいで/二 すみのえの神/三 かえりみ/四 やまつみとわたつみ/五 海幸彦と山幸彦/六 けはやとすくね/七 たけみなかた}
二 中世「芸能」の場とその特質(網野善彦) {一 「芸能」と「「庭」/二 「芸能」の場の特質/三 「芸能」の場の「所有」}
三 芸能を演ずる人たち(守屋毅) {一 神と「乞食」の間/二 雑芸者と歌舞伎の座/三 終り和泉屋座そのほか/四 北九州の役者村/五 近世の散所}
第四章 口承文芸の世界
一 口承文芸の分類(大林太良) {一 語り手・聞き手と口承文芸の分類/二 ジャンルの変遷/三 ジャンルをこえて―神話からテレビまで―}
二 民間文芸の担い手(荒木博之) {一 民間文芸の日本的特質/二 「説き話」とその担い手たち/三 民間文芸と唱道者たち}
三 日本の昔話の構造(小澤俊夫) {一 口承文芸の構造分析理論/二 日本の異類婚姻譚の構造分析}
四 ことばの民俗(柾谷明) {一 諺(ことわざ)/二 忌みことば/三 ことば遊び}
第五章 民謡と民俗音楽
一 民謡の世界(竹内勉) {一 四季とうた/二 季節唄の歌詞/三 「季節唄」の文化/四 季節唄の出所は焼畑農業か}
二 音楽における日本的感覚の成立(小島美子) {一 日本人本来の音楽感覚の成立/二 リズムについて/三 音階について/四 旋律法について/五 和声について}
第六章 比較の視座
一 民俗芸能の分化と交流(宮尾慈良) {一 アジア芸能の源流とその意味/二 芸能の発展と変容/三 アジアの人形劇}
二 遊戯(寒川恒夫) {一 子とろ遊び/二 ぶらんこ/三 凧あげ}
三 口承文芸の比較―動物闘争譚を中心に―(伊藤清司) {一 猿蟹合戦・カチカチ山の国際的比較研究/二 国際的比較研究上の新しい領域}
月報:
座談会 口承文芸にみる民俗世界(大林太良、臼田甚五郎、川口久雄)
村芝居における演者と観客(宮本瑞夫)
〈連載〉5 冷泉家の年中行事 歌会(その二)(冷泉貴実子)