昭和46年初版 四六判 ソフトカバー P270 函少汚れ、少スレ、少背ヤケ、角少イタミ 本体ビニールカバー付 小口少ヤケ
シリーズ「日本人の行動と思想」9
目次:
I 民間信仰とは
1 宗教と民間信仰
{個人の信仰/共同体の規制/集団の信仰習俗/宗教との比較/組織的宗教の特色/民間信仰の性格/民間信仰の講/民間信仰とは}
2 民間信仰の成立
{ハヤリ神/ムラ祈祷・ムラ注連/福神信仰/民間のエベス・大黒神/神社信仰と民間信仰/自然崇拝/山の神/屋敷神/屋敷神の祭祀/内神・門神の祭り/田の神/精霊信仰/民間信仰の構造的把握/民間信仰の構図}
3 民間信仰の現代性
{人の世/世直し/ええじゃないか/民間の伊勢信仰/お蔭参り/抜け参り/ミロク信仰/ミロクの世/極楽の世/時代の要請}
II 現代と呪術
1 科学の進歩と呪術
{幽霊の正体/生活の合理化/都市の変化/生活の急変/労働形態の変化/スポーツとナイター/暗闇の脅威/虫よけ、虫送り/農業技術の進歩/雨乞い/雨乞いの諸段階/雨乞いの火祭り/民間信仰と迷信/コンピューター情報/コンピューターの利用/作戦をきめる細かいデータ/科学の限界/勝負の世界/ジンクスの世界/未知の魅力}
2 呪術の横行
{結婚の条件/いろいろのタブー/都市の呪術/原始船のおはらい/運勢判断/科学と呪術}
3 呪術の効用
{呪術のマイナス/呪術の生活化/天候の予測/俚諺の成立/天候とことわざ/労働とことわざ/生産とことわざ/日常生活とタブー/タブーの成立/民間医療と呪術/呪いと信仰/生活の知恵/呪術と迷信}
III 呪術の世界 ―その構造的把握―
1 現代人と社会不安
{経済成長と不安/経済至上主義の破綻/部落共同体の構造/新興宗教の浸透/都市の新興宗教/都鄙のちがい/既成と新興の宗教/災害と社会不安/交通禍と文明/祈祷呪術の現代的意識/呪術成立の前提}
2 呪術の機能
{憑きものと呪術/山陰の狐憑き/心中事件/隠岐島の例/迷信打破のむつかしさ/トウビョウもち/ヘビ落とし/山伏と先達/加持祈祷/憑祈祷/憑きもの落とし/霊山信仰/出羽三山と羽黒山伏/春と夏の峰/秋と冬の峰/霊山信仰の先達/行者の祈祷/御岳行者/中座・前座と四点/民間の御岳講/御岳講の祈祷/民間祭祀と呪術/山の神の神事/憑人の役目/山の神の託宣/湯立の神事/民間祭祀の特色/葉山信仰/葉山祭/葉山の神憑り/火渡り/葉山神の託宣/葉山祭の意義/民間の祭り/シャーマンと呪術/シャーマンの活やく/巫女に対する現代の対応/口寄せ巫女/イタコ/イタコの口寄せ/巫業の内容/日本人の他界観/死後の結婚/南島の巫女/マブイ寄せ/呪術の成立/事故の偶発性}
3 呪術の構造
{吉備と凶禍/凶禍に対する反応/「あう」と「あたる」/まじない/まじないの二方向/プロの占い師/事前予防のまじない/まじないの諸相/対症的呪法/おどしのまじない/のろい釘/禁忌/山の神祭りと禁忌/呪術の領域/婦女子のタブー}
4 禁忌の世界
{気象と呪術/人事のタブー/葬式とタブー/産の忌み/死忌みと豊漁/マイナスのタブー/山の民とタブー/マタギとタブー/マタギの山ことば/マタギ仲間のしくみ/マタギの規律/沖ことば/忌みの段階/タブーの社会性}
5 呪術の論理
{前兆の民俗/シラセ/因果関係/前兆・予兆の意味/プロの呪術師/ミコの活躍/兆・占・禁・呪の構成/呪の原理/禁忌の原理/呪術の特徴/民間信仰と呪術/再び迷信について}
IV むすび ―消える信仰と生きる信仰―
{地位井社会の変貌/人間の回復/消える信仰/庚申信仰の衰亡/庚申信仰の二つの面/庚申の禁忌/庚申の魅力/庚申講の結果/共同体の崩壊/衰亡の段階/五つのプロセス/団地のミコシ/異状死者の供養/怨霊の問題/新しく生まれる信仰
主要参考文献
さくいん