1997年　Ａ５変型判（ページ部分14.8×20.0）　帯およびカバー少イタミ、少クスミ

“「神の時代」の愉しみ
快楽や愛が罪とみなされていた時代の密やかな愉しみ。異色の西欧文化史第二弾。”（帯文）

“中世は古代とはまったく縁を切った闇の時代であるかのように見える。その時代には、あらゆるところに浸透していた宗教が快楽や愛を罪とみなし、清貧と労働が最も重要な価値となっていた。そのような状況では、快楽の観念など想像もつかないのではないだろうか。それとも具体的な出来事や人々の関心事にははっきり現われなくても、彼らの頭の中にはそのような観念が存在していたのだろうか。―（「序文」より）”（帯裏紹介文）

目次：
日本語版への序文
序文

第一部　性愛
　1　下準備
　｛文学の恋人たち（・見る　・話す　・愛撫とやさしい口づけ）／現実の恋人たち｝
　2　行為
　｛医者は何を知っていたか？（・解剖学と生理学　・愛の技術）／著作者たちは何と言っているか？／恋人たちは何をしていたか？｝
　3　逸脱
　｛体位／中絶性交と交接保留／自慰／同性愛／獣姦／マゾヒズム｝

第二部　教会と快楽の拒否
　4　聖職者と性
　｛基本原則／夫婦の快楽の禁止／容認された夫婦の快楽｝
　5　現世厭離
　｛暗示的な詩／快楽のない生活の素晴らしさ（実行）｝

第三部　あらゆる感覚の快楽
　6　食卓
　｛食べ物と飲み物（・食べ物　・飲み物））／饗宴（・雉の饗宴　・社交　・社会階層　・あらゆる感覚の満足）｝
　7　娯楽
　｛身体的活動（・散歩　・屋外の遊び　・一騎打ちとトーナメント）／室内の遊び／祝祭（・都市　・宗教と世俗）｝
　8　美と文化
　｛美的快楽（・教養　・人間と風景　・建築、彫刻、絵画　・音楽）／精神の快楽（・読書　・書く　・メセナ）｝
　結び　快楽の昇華

監修者あとがき
参考文献