1996年初版 四六判 P476 帯および函少イタミ、背ヤケ 月報付
編:折口信夫全集刊行会
1995年から刊行された版(全37巻+4巻)の第17巻
新字旧かな遣い
「日本人の深奥に分け入る折口学、その輝きを一望する新編集決定版」(帯文)
目次:
凡例
年中行事 ―民間行事伝承の研究―
{一 行事の起り/二 神迎へ同じく神送り/三 ほかひゞと/四 農事祝い/五 禁忌/六 成年戎/七 女性の秘事/八 祓除/九 祭礼の分化/十 犒ぎ祭り/十一 祭式舞踊およびその芸術化/十二 魂祭り/十三 仮作正月/十四 圧服行事/十五 異郷人の呪力/十六 夜の行事/十七 追補}
常世浪
み雪ふる秋 ―「まつり」と「こと」と―
日本の年中行事 ―その入り立ち―
祭りの話
鬼と山人と
春来る鬼
{まれびと/なもみたくり/けた/遠来の神/神のおとづれ}
春来る鬼 ―秋田にのこる奇習―
春立つ鬼
水の木火の木
{御薪/直日の神/丹生木/山人と丹生木/門松のこと}
門松のはなし
宮廷と民間 ―正月行事を中心に―
正月の儀式
{生活の古典/餅の意義/四方拝と元始祭}
雛祭りのおこり
ひめなそびと
ひなあそびと ―崇神紀より―
雛祭りとお彼岸
年中行事に見えた古代生活 ―雛祭りを中心に―
宵節供のゆふべに
花物語
古風の婚礼
{山遊び/あめつゝ/はなかづら/つまどひ/父及び母/はらへつもの}
民俗学上よりみた五月の節供
{序/一 印地打ちと成男戎/二 あやめ鬘/三 薬猟り/四 結論}
端午と男女の節供
峯の雪
七夕祭りの話
{欧羅巴と日本の説話の類似/中将姫と二上山/物語の根源と運搬/海の神人から山の神人へ/「たな」と機織御前/「たなばたつめ」から山姥へ}
たなばた供養
田圃と畑
霜及び霜月
鶯替え神事と山姥
餅搗かぬ家
木地屋のはなし
山のはなし
座敷小僧の話
{おくない様と座敷わらし/くらぼつこ・座敷童子・座敷坊主/あかしやぐま・きじむん/があたろ/解放を欲する役霊}
河童の神様
水中の与太者
河童像
龍の伝説
さへの神祭りを中心に
道の神 境の神
三郷巷談
鬼取役
掛け踊りに就て
椀久
日向通信
鶏の鳴かぬ里
おめでたごと
ほんたうの「お盆」のいはれ
七五三と成年に至る準備時代
鬼を追ひ払ふ夜
初春の民俗
町家の一例
豊橋の赤鬼
穂高神社の祭り
道徳の民俗学的考察
道徳の発生
{一 道徳名辞/二 誓約のことば/三 まこと/四 種族倫理から民俗道徳へ/五 天つ罪/六 国つ罪/七 祓へと禊儀と/八 戒律〈タブウ〉/九 善と悪と}
寿詞をたてまつる心々
仇討ちのふおくろあ
解題(岡野弘彦、長谷川政春、保坂達雄)
月報:
幻影の人 ―折口学と西脇順三郎(高橋亨)/折口信夫の洞察(稲岡耕二)/聖水信仰への着眼(西村亨)