
1997年5刷 A5判 P285 カバー少ヤケ、少スレ、少汚れ、端少イタミ 天地小口からページ端にかけて少ヤケ、少汚れ
シリーズ「BOOK IN ▶ FORM」
“「複雑な世界」を相手にするには、複雑性の正体をつきとめることが大事なのではなく、複雑性に向かう者が複雑な意匠を「地」にしたり「図」にしたりしてみることが、まずもってこの世界の地図を手にする有効なアプローチの方法なのである。これはかつての量子観測問題につぐ新たな観測問題というべきなのかもしれないが、「複雑な世界」がふくむ複雑性は、それを見ている観測者の知識の複雑性によってめまぐるしく変化するのである!”(カバー紹介文)
目次: ※〔Stage〜〕とある箇所は図版構成
【序章 複雑な世界を見るにあたって】
複雑な世界を見るにあたって ―カオスと情報、そして脳(松岡正剛)
【1章 生命と物質 ゆらぎからの秩序】
行動の交響曲 ―主題と変奏(松島俊也)
〔Stage 1〕複雑なメタモルフォーズ
物質の非常事態 ―相転移と複雑性(川村光)
〔Stage 2〕分岐のパターン
銀河の形(戎崎俊一)
〔Stage 3〕埋めつくす渦流
【2章 知能と計算機 非線形の宇宙】
計算理論のはてしない自己撞着(今井浩)
〔Stage 4〕完結しない円環
超並列人工知能と知能の複雑性(北野宏明)
〔Stage 5〕どこまでも増殖する
世界の複雑性と状況依存推論(中島秀之)
〔Stage 6〕ゆらいでいく世界
情報の部分性(橋田浩一、松原仁)
〔Stage 7〕入れ子のなかの入れ子
【3章 社会と人間 日常性という謎】
複雑さと単純さのはざまで(海保博之)
〔Stage 8〕干渉する波紋
「動く」知識のために ―工学と複雑性(齊藤了文)
〔Stage 9〕多様性の問題
人はなぜ習慣的に行動するのか(塩沢由典)
〔Stage 10〕分割の彼方に
複雑性という記述形式(馬場靖雄)
〔Stage 11〕運動をとらえる
謝辞