※クリックポストでの発送を選択される場合、本品の厚さがサイズ規定(厚さ3センチ以内)ギリギリですので、緩衝材を用いない簡易梱包となります。緩衝材付きの梱包をご希望の場合は、ご注文の際に他の発送方法をご選択ください。
2008年 A5判 P440 帯付 カバー端ごく僅イタミ
“6世紀以降、特異な展開をみせた海洋民 オホーツク人とは一体何か?
考古資料、文献さらに鍛冶業などからオホーツク文化を極東世界の中に位置づける”(帯文)
目次:
【第1部 オホーツク文化論】
第1章 オホーツク文化とは何か
1 オホーツク人のくらし
2 社会
3 形成と展開・消滅過程
4 オホーツク人とは誰か
第2章 オホーツク文化の展開と地域差
1 時期区分
2 オホーツク文化の展開と地域差
3 結び
第3章 極東民族史におけるオホーツク文化の位置
1 オホーツク文化の基本構造
2 オホーツク文化と、これをめぐる二つの集団 ―蝦夷と靺鞨―の関係
3 結び
第4章 オホーツク文化の形成
第1節 オホーツク文化の形成と鈴谷式の関係 ―礼文島香深井遺跡群を中心に―
1 初期オホーツク式土器にみられる鈴谷式の要
2 初期オホーツク集団と鈴谷集団の関係
第2節 オホーツク文化の形成過程 ―「十和田式」をさかのぼる―
1 クズネツォーヴォ遺跡資料の概要
2 十和田式土器の口縁部文様
3 胴部文様
4 分布状態
5 住居
6 「ススヤ文化」とオホーツク文化の関係
第3節 オホーツク文化前期の地域開発
1 問題点
2 「小竪穴」など
3 仮設竪穴住居の性格
4 結論
第5章 オホーツク文化の周辺
第1節 オホーツク文化期北海道にもたらされた帯飾板の背景
1 資料の分類と提示
2 若干の研究史
3 関連資料の検討
第2節 「靺鞨」社会の特徴 ―コルサコフ墓地の帯飾板を中心に
1 コルサコフ墓地の概要
2 帯飾板のあり方
3 被葬者集団の性格
第3節 沿海地方の金時代ガラディシェ(山城、都城)の調査
第4節 10〜16世紀列島北部 ―サハリン―アムール ランドの考古学
1 擦文文化とそれ以降の問題点
2 オホーツク文化とそれ以降の問題点
第5節 ラブラドル・カナダ北東地方の考古学の諸問題
1 ラブラドルの自然
2 ラブラドルの民族
3 1976年の調査
4 結び
第6章 オホーツク文化に関する諸問題
第1節 岩石学的方法による土器の分類と製作地推定の試み
1 土器の岩石学分析
2 資料の概要とその分析方法
3 分析データの信頼度および整理と解析
4 結び
第2節 先史時代集落に持ちこまれた粘土の産地
1 粘土の出土状況と性状
2 分析
3 結論
【第2部 擦文文化論】
第1章 擦文文化成立における墳丘墓の意義
1 北海道の墳丘墓の特徴
2 北海道における墳丘墓の成立条件
3 北海道の墳丘墓の意義
第2章 墓制からみた擦文文化
第1節 北海道式古墳再考
1 小型墳丘墓の規模
2 副葬品
3 結び
第2節 小型墳丘墓からみた擦文社会の特質
第3節 「古墳」の築かれなかった地域 ―北海道
1 小型墳丘墓の特徴
2 被葬者および集落の問題
3 東北地方との関係
第3章 本州北端部は擦文文化圏にふくまれるか
1 擦文式土器にみられる地方差
2 青森県下の擦文関連資料の特徴
【第3部 オホーツク・擦文・アイヌ文化期の鍛冶と幕末道南地方の冶金業】
第1章 古代北海道における冶金
1 オホーツク社会の鍛冶
2 擦文社会の鍛冶
3 結論
第2章 オホーツク社会のメタル・インダストリーに関する基礎的考察
1 資料の検討
2 想定される操業形態と生産物
第3章 アイヌ社会における鍛冶の問題 ―千歳市ユカンボシC2遺跡を中心に―
1 スケール、スラグ
2 鉄器類の金属学的分析
3 素材と技術の推定
4 結び
第4章 サハリンアイヌとニヴフの鍛冶 ―『北夷分界余話』をもとに―
1 テキストについて
2 結論
第5章 北海道で鉄鋼生産は行なわれたか
1 史料からみた北海道の製錬
2 北海道の製錬の性格
3 結論
付編1 近世蝦夷地における鉄器の一資料
付編2 インドの部族民による伝統的な製鉄
参考文献
あとがき