1989年　四六判　P283　帯内側僅時代シミ　カバー僅スレ、端僅イタミ　天・小口僅汚れ

“地霊　ハヤリ神　他界
江戸の大規模な都市開発は多くの怪異現象をよび起こした。それらの不安を鎮める稲荷や地蔵の祠堂に庶民は何を祈ったのか。その祈りはやがて富士講や御嶽講のうねりを生み出し、お陰参りやええじゃないかのエネルギーともなって爆発する。江戸における庶民信仰の成立と展開をあとづける野心的な試み。”（帯文）

目次：
【I　江戸の地霊】
どんな土地にも霊はあるのだ
境にひびく音
都市と妖怪

【II　江戸の流行神】
流行神の諸相
祀り上げ祀り棄ての構造
ハヤル神・ハヤル仏
異人・憑物・流行神

【III　江戸の他界　―ヤマと都市を結ぶ回路】
霊峰富士にこだまする六根清浄
嶺の御嶽さんと一山行者
木曽路霊界をゆく

【IV　江戸の心願】
江戸庶民の日常性
都市民俗としての落語
江戸の七福神信仰
弁天信仰
水のフォークロア
江戸の正月行事
「藪入り」考
時と鐘

あとがき