
1975年8刷 A5判 P241 全体に経年による少ヤケ、少汚れ カバー端少イタミ 天地小口汚れ 扉ページ少波打 裏遊び紙剥がし跡
“日本と世界の現代音楽を代表する国際的な作曲家である著者の、《音》と《言葉》に関する瞑想的、哲学的なエッセイを一挙収録。”(宣伝文)
目次:
余白に(瀧口修造)
武満徹の想像力(大江健三郎)
Vita Nova/ピアノ・トリステ/僕の方法
自然と音楽 {この夏、私は/筑豊は廃坑の地帯と化し/まさに音がたちのぼる/日本の菓子という本のなかに/楽は礼なりとする/一柳慧氏は、つぎのような言葉を/私は共同の作業というものを/気の挫けた私は/充実した沈黙/音でいっぱいになった空間を/嵯峨の念仏寺には/以前のことである/私は―言葉に限らず}
吃音宣言 {ぼくは子供に訊いてみた/どもりはあともどりではない/どもりをなおすために/かつて日本共産党は/東洲斎写楽はどもりである/娘は世界に興味をしめした/はじめに、言葉はなかった/言葉はその生成において/電子工学的な手段によって/……遠い花火があのやうに美しいのは}
同時代の思想 {清瀬保二との対話/ジョン・ケージ Jhon Cage (1 ジョン・ケージの音楽 ・2 ジョン・ケージの黙示 ・3 世界は奇蹟にみちている)/谷川俊太郎 (1 詩人は何を見ているのか ・2 名附けられぬ樹)/大江健三郎/ホアン・ミロ Joan Miro/マース・カニングハム Merce Cunningham/小沢征爾/ジャスパー・ジョーンズ Jasper Johns (1 ジャスパー・ジョーンズ ・2 Jasper Johns 0〜9)/On Orints of Charles Gagnon/加納光於/パオロ・カロソーネ Paolo Carlsone}
音楽と生活 {ジャズ (1 夢のモンタージュ ・2 ジャズは認識の至上の方法)/流行歌/映画音楽/見ることについての対話的記述/日録 (1 未明、夏の庭に霜柱が立つのを ・2 新聞に自閉症の少女のことが ・3 勅使川原宏の記録映画「ホゼー・トレス」を ・4 林不忘の「魔像」というのは ・5 映画「8 1/2」を)/音楽の起源的な構造を想像的に志向すること/十一月の階梯==November Stepsに関するノオト/一つの音/恥の感覚/作曲家と演奏家と聴衆/ジ・オーストラリアン紙メルディス・オークスの質問に答えて
後記
武満徹・年譜