1996〜98年 A5判 各巻函カバー僅スレ 帯・函カバー背少ヤケ(巻によりヤケ大) 函底部B印 その他各巻の詳細は商品説明欄をご参照ください
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【1 紅殻駱駝の秘密】1996年 A5判 P347 帯および函カバー少イタミ
“神秘恐怖の世界を狂熱で描く
鬼才・小栗虫太郎が無名の時代に完成させた表題作「紅殻駱駝の秘密」は、洒脱な論理の中にも通俗的な面白味を兼ね備えた作品で、他に後期作品「女人果」を併せて収録。素材の特異性と独特の文体で描く二大傑作長編。”(帯文)
目次:
紅殻駱駝の秘密
女人果
小伝・小栗虫太郎(小栗宣治)
【2 完全犯罪】1997年 P313 本体表紙僅スレ 地僅汚れ
“神秘恐怖小説に特異な才能を振った鬼才・小栗虫太郎の生涯を飾る代表作の総登場…… 「完全犯罪」「寿命帳」「白蟻」「魔童子」「青い鷺」「海峡天地会」と、いずれも虫太郎の奇想天外、奔放自在の境地を示す作品群である。”(帯文)
目次:
完全犯罪
寿命帳
第一篇 天来の殺人者
第二篇 告げ口幽霊
白蟻
魔童子
第一篇 暗流を辿って
第二篇 消失屍体の謎
第三篇 物云う変化星
終篇 天人のいない極楽
青い鷺
秘密結社
前篇 卓鈴と屍蠟
後篇 朝雨の音曲思案
海峡天地会
解説(紀田順一郎)
【3 黒死館殺人事件】1997年 P309
挿絵:松野一夫
“大ロマンの群山に、ひとり毅然と高峰を誇る神秘の大殿堂―鬼才・小栗虫太郎が心血をそそぎ、その異常の頭脳を駆使して完結させた本篇は、大小栗の代表作として常に畏怖の中心である。発表時の挿絵を収めた決定版。”(帯文)
目次:
序(江戸川乱歩)
序(甲賀三郎)
著者之序
黒死館殺人事件
序篇 降矢木一族釈義
第一篇 死体と二つの扉を繞って
一、栄光の奇蹟
二、テレーズ吾を殺せり
三、屍光故なくしては
第二篇 ファウストの呪文
一、Undinus sich winden《ウンディヌス ジッヒ ヴィンデン》(水精よ蜿くれ)
二、鐘鳴器《カリルロン》の讃詠歌《アンセム》で……
三、易介は挟まれて殺さるべし
第三篇 黒死館精神病理学
一、風精《ジルフス》……異名《エーリアス》は?
二、死霊集会《シエオール》の所在
三、莫迦、ミュンスターベルヒ!
第四篇 詩と甲冑と幻影造型
一、古代時計室へ
二、Salamander《サラマンダー》 soll gluhen(火神よ燃え猛れ)
第五篇 第三の惨劇
一、犯人の名は、リュツェルン役の戦歿者中に
二、宙に浮んで……殺さるべし
第六篇 算哲埋葬の夜
一、あの渡り鳥《ワンダー・フォーゲル》……二つに割れた虹
二、大階段の裏《ビハインド・スティアス》に……
第七篇 法水は遂に逸せり!?
一、シャビエル上人の手が……
二、光と色と音 ―それが闇に没し去ったとき
第八篇 降矢木家の壊崩
一、ファウスト博士の拇指
二、伸子よ、運命の星の汝の胸に
三、父よ、吾も人の子なり
解説(澁澤龍彦)
【4 二十世紀鉄仮面】1997年 P346
“鬼才・小栗虫太郎の創造した現代の練金術師法水麟太郎登場! 「後光殺人事件」に始まり「潜航艇鷹の城」を経て「二十世紀鉄仮面」に終る、所謂《法水物》は、ここに初めて集大成された。新伝奇小説を標榜した荘重暗鬱の傑作。”(帯文)
目次:
二十世紀鉄仮面
序篇 死の都/第一篇 豪華船を追うて/第二篇 地獄船/第三篇 鉄仮面の花嫁/第四篇 金眼銀眼の秘密/第五篇 仮面を覆う鉄の仮面
後光殺人事件
聖アレキセイ寺院の惨劇
夢殿殺人事件
失楽園殺人事件
オフェリヤ殺し
潜航艇「鷹の城」
人魚謎お岩殺し
解説(種村季弘)
【5 成吉思汗の後宮】1997年 P307 帯・函カバー・本体背ヤケ
“本書「成吉思汗の後宮」に収録の諸篇は、従来余り知られていない鬼才・小栗虫太郎の《異境物》の精粋の集大 成であり、奔放なまでの天翔ける情熱をもって、秘境に辺境にと、執拗に描いた一大コレクションである。”(帯文)
目次:
― I部 ―
海螺斎沿海州先占記
巴奈馬朋次郎記
極東
成吉思汗の後宮
新疆
紅軍巴蟆を越ゆ
― II部 ―
金字塔四角に飛ぶ
破獄囚「禿げ鬘」
皇后の影法師
白夜
ナポレオン的面貌
解説(中田耕治)
【6 人外魔境】1997年 P322
“魔訶不思議な光芒を放って、神秘恐怖小説に異様な才能をふるった鬼才・小栗虫太郎の晩期を飾る、魔境小説の集大成である「人外魔境」は、入手不可能と称されている太古の郷愁に満ちた耽異物語の傑作長篇である。”(帯文)
目次:
人外魔境
第一話 有尾人《ホモ・コウダッス》
第二話 大暗黒《ラ・オスクリダット・グランデ》
第三話 天母峰《ハーモ・サムバ・チョウ》
第四話 「太平洋漏水孔《ダブックウ》」漂流記
第五話 水棲人《インコラ・パルストリス》
第六話 畸獸楽園《デーザ・バリモー》
第七話 火礁海《アーラン・アーラン》
第八話 遊魂境《セル・ミク・シュア》
第九話 第五類人猿《アンソロポイド》
第十話 地軸二萬哩《カラ・ジルナガン》
第十一話 死の番卒《セレーノ・デ・モルト》
第十二話 伽羅絶境《ヤト・ジャン》
第十三話 アメリカ鉄仮面《クク・エー・キングワ》
解説(都筑道夫)
【7 屍体七十五歩にて死す】1997年 P315 本体表紙僅シミ汚れ P201端僅イタミ
“本書は、鬼才・小栗虫太郎が博覧強記でペダントリーに富んだ作風を作り上げた処女作「或る検事の遺書」から昭和13年3月までに発表された「地中海」までの17篇を収録した探偵小説の醍醐味豊かな作品の数々である。”(帯文)
目次:
或る検事の遺書
W・B・会綺譚
石神夫意人
絶景万国博覧会
折鶴物語
童女開眼
紅毛傾城
源内焼六術和尚
俱利伽羅信号
地蟲
屍体七十五歩にて死す
魔水
咳をする兎
国なき人々
爆撃鑑査写真七号
賭博者
地中海
解説(大内茂男)
【8 航続海底二万哩】1997年 P308 帯・函カバー背ヤケ 函下角イタミ 本体背少汚れ
“本書は、鬼才・小栗虫太郎がさまざまな狂熱の極限を自在に描いた作品世界のうち、昭和13年5月の「方子と末起」から16年4月の表題作「航続海底二万哩」までの21篇を収録した探偵小説の醍醐味豊かな作品の数々である。”(帯文)
目次:
方子と末起
岳太郎出陣
一週一夜物語
颱風
美しき鱒
紅い喇嘛仏
司馬氏の静養
南海の鯱
月と陽と暗い星
三文歌舞伎
人膽質入裁判
海狼白夜を行く
開化日棉譚
金胃人
南印度洋の悲歌
奇獄囚「ビルマ亀」
新宝島綺譚
翼ある運河
パンテレリア島覆没陰謀
颶風グヮムにあり
航続海底二万哩
解説(大内茂男)
【9 成層圏魔城】1998年 P284 帯・函カバー・本体背ヤケ大 函カバー少キズ 函角イタミ
“非合理の独自の構築美を誇る人工楽園を造成した鬼才・小栗虫太郎が描いた昭和16年9月の「暗黒星」から絶筆の「悪霊」に至るまでの最晩期の作品17篇を収録した海洋物、秘境物、マレイ物などの傑作の総集版である。”(帯文)
目次:
暗黒星
ウクライナの女密使
熱海魔
ベーリング海底隧道
深海の囚虜
南東貿易風
北洋の守り星
椰糖垂範記
南印度苦力
その前夜
ソロモンの南
会議派殿下
成層圏魔城
マライ西遊記
冥府の鶏
悪霊
赤馬旅館
解説(大内茂男)