江戸川乱歩推理文庫 全65巻+特別補巻『貼雑年譜』 計66冊 講談社

昭和62〜1989年(平成元)、特別補巻1990年3刷 文庫判(補巻のみA4横長判) 各巻とも小口からページ端にかけてヤケ大、汚れ、少時代シミ 帯少スレ、少イタミ(2、3、5、17、29巻帯欠) 帯・カバー背ヤケ(巻により程度は異なります) 28巻末尾ページ下角僅欠損 その他各巻詳細は商品説明欄をご参照ください

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昭和62〜1989年(平成元)、特別補巻1990年3刷 文庫判(補巻のみA4横長判) 各巻とも小口からページ端にかけてヤケ大、汚れ、少時代シミ 帯少スレ、少イタミ(2、3、5、17、29巻帯欠) 帯・カバー背ヤケ(巻により程度は異なります) 28巻末尾ページ下角僅欠損 その他各巻詳細は商品説明欄をご参照ください

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“オリジナル少年推理を含め、乱歩の全業績を、完全網羅!! 新発見の評論、エッセイも初収録!!”(帯文)

責任編集:平井隆太郎、中島河太郎

装画:天野喜孝
装幀:安彦和博

【1 二銭銅貨】昭和62年1刷 P348 帯端イタミ


“大金を盗んだ紳士泥棒がつかまった。だが金の隠し場所は白状しない。盗金を追う俄か探偵。彼は謎の二銭銅貨に封じられていた暗号文を見事に解き、まんまと金をせしめたが……。二転三転するトリック。日本の探偵小説に革命をもたらした表題作に、明智小五郎初登場の「D坂の殺人事件」など九篇収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
二銭銅貨/一枚の切符/恐ろしき錯誤/二廢人/双生児/D坂の殺人事件/心理試験/黒手組/赤い部屋
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(日影丈吉)

【2 屋根裏の散歩者】昭和62年2刷 P350 帯欠 扉・目次ページ僅時代シミ

“世の中、つまらない、おもしろくない、なんにもしたくない。そんな彼が発見した最後の隠微な快楽が天井裏からの他人の部屋のノゾキ見。明智小五郎登場(「屋根裏の散歩者」)。算盤の珠を動かし好きな女をくどいたあげくは……現代パソコンマンもご用心(「算盤が恋を語る話」)。エーッと驚く傑作を14篇収載。”(カバー裏紹介文)
●目次:
算盤が恋を語る話/日記帳/幽霊/盗難/白昼夢/指環//夢遊病者の死/屋根裏の散歩者/百面相役者/一人二役/火縄銃/人間椅子/疑惑/接吻
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(森村誠一)

【3 湖畔亭事件】昭和63年1刷 P334 帯欠

“山奥深く、湖のほとりに宿が一軒。泊り客の一人、のぞき趣味の男が潜望鏡を女風呂に仕掛け、隠微な楽しみに耽っていた。ある夜、女の背中にギラリと光る短刀がつきつけられ、まっ赤な血がタラタラと流れた。あわてた男が調べると風呂場には大量の血の跡が……。同宿の画家と探索に乗り出した。「闇に蠢く」併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
闇に蠢く/湖畔亭事件
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(佐野洋)

【4 パノラマ島奇談】昭和62年1刷 P357 帯僅汚れ、端僅破れ 扉僅汚れ

“小説家人見広介は、自分と瓜二つの大富豪菰田源三郎が病死したのを幸いに菰田になりすまし、莫大な財産を使って沖の島に長年の理想のパノラマ島を作りあげた。彼はその物狂わしき王国の君主として、妖美の幻想の世界に酔い痴れていた。 果たして彼の正体を見破ったものはだれか?”(カバー裏紹介文)
●目次:
パノラマ島奇談/一寸法師
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(多岐川恭)

【5 陰獣】昭和62年1刷 P394 帯欠 巻頭数ページ上角少折れ跡

“私は、博物館で妙齢の婦人・小山田静子と知り合い、作家仲間の大江春泥のことを尋ねられた。春泥と静子の関係は? 静子の項に這う一筋 のミミズ脹れの傷痕。私は妖しい人妻に魅せられながらも、意外な事実に気がついた。ユニークな乱歩世界を展開し、トリックを駆使した力作。他に十篇併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
踊る一寸法師/毒草/覆面の舞踏者/灰神楽/火星の運河/モノグラム/お勢登場/人でなしの恋/鏡地獄/木馬は廻る/陰獣
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(和久峻三)

【6 虫】昭和63年1刷 P243

“厭人癖が嵩じて土蔵の中に籠って生活している男の前に、友人が女優になった幼馴染を伴って現われた。たちまち初恋が再燃した男に女優は冷たい。執拗に追い求めた挙句、殺害して自分の土蔵に運び入れ、狂気の愛に酔い痴れるも束の間、恐しいことに……(「虫」)。「押し絵と旅する男」「芋虫」等傑作短篇四篇収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
芋虫/押絵と旅する男/虫/何者
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(海渡英祐)

【7 孤島の鬼】昭和62年1刷 P364

“私は貿易会社の美しい同僚木崎初代との恋に燃えあがっていた。ところが初代が殺され、素人探偵の友人も同一犯人の手にかかったことから私は復讐を誓った。私に好意を寄せる医学生の諸戸道雄は、初代が大切にしていた家系図を見ると、気味悪そうに自分の出生を語った。そして郷里の島へ二人は旅立った――。”(カバー裏紹介文)
●目次:
孤島の鬼
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(栗本薫)

【8 蜘蛛男】昭和62年1刷 P345 カバー少キズ、少折れ跡 扉ページ端少折れ跡


“美術商の事務員に応募した里見芳枝が失踪した。そのバラバラ死体は石膏像になり中学校へ送られた。姉の絹枝は刺殺死体で水族館の水槽に浮かんだ。その残虐な手口から青ひげ、のちに蜘蛛男と呼ばれる犯人は鼻と上唇のあいだが短い美人ばかり次々と襲う。名探偵明智小五郎との対決が待っている!”(カバー裏紹介文)
●目次:
蜘蛛男
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(日下圭介)

【9 猟奇の果】昭和63年1刷 P284

“金と暇を持てあましている青年が刺戟を求め猟奇に魅入られる。ある日友人とそっくりの男を見かけ追跡 して行くうちに妻と通じているのではないかとの疑惑にかられ、幽霊男を撃ってしまった。殺人者となった青年は奇蹟を売る男から声をかけられ闇の世界へ入り込む。一方幽霊男は……? 明智名探偵登場の長篇。”(カバー裏紹介文)
●目次:
猟奇の果
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(綾辻行人)

【10 魔術師】昭和63年1刷 P318

“厳しい警戒網をものともせず忍びこむ不気味な殺人予告。犯人探索に乗り出した明智小五郎も悪辣な罠に落ち、その生命、風前の灯。犯人の心やさしい娘に助けられ一度は危地を脱したかに思えたが……新聞は一斉にこの名探偵の非業の死を報じた。復讐の鬼と化した魔術師の、残虐無比な連続殺人が始まった。”(カバー裏紹介文)
●目次:
魔術師
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(中井英夫)

【11 黄金仮面】昭和62年1刷 P337

“無表情な能面のような黄金仮面、その口から顎にかけて、一とすじタラリとまっ赤な液体が流れる。仮面の黒く割れた口が少しずつ形を変えて、大きな三日月型の笑いの表情になり、シューシューという笑い声をたてる。黄金仮面の正体は何物か、その目的は? 明智小五郎と黄金仮面の華麗な戦いが始まる。”(カバー裏紹介文)
●目次:
黄金仮面
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(星新一)

【12 吸血鬼】1988年1刷 P427

“消える死体、暴かれる墓地、盗まれる棺、花氷にされた美女、怪しの菊人形・蠟人形、風船での逃走、モーターボートでの追っかけ……無気味に美男美女を脅かす唇のない骸骨怪人の飽くなき執念は何ゆえか。
探偵明智小五郎、恋人の文代さん、小林少年が謎に挑んで大活躍するホラー活劇小説の傑作。”(カバー裏紹介文)
●目次:
吸血鬼
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(阿刀田高)

【13 盲獣】昭和63年1刷 P338 P242・243ヤケ(紙片挿み痕)

“盲人彫刻家の非常に発達した触覚は、女盛りの肉体を次々と魅了した。視覚を忘れ、神秘で幽幻で微妙極まる手ざわりの快さがしみじみと浸み透り、さらには傷つけ合い、情痴の果てには死にもの狂いの恐怖が! 殺人淫楽者になった盲人彫刻家の究極の目的は何か? 他に「目羅博士」 「恐怖王」を併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
盲獣/目羅博士/恐怖王
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(新章文子)

【14 白髪鬼】1989年1刷 P430

“金も名誉もある。無二の親友がいて、その上、人も羨む美貌の妻を得た。世界一の果報者と信じてきた男が、ある日突然、身の毛もよだつ地獄につきおとされた。妻と友の三重、四重の裏切り……生きながら墓場に埋められた男は、莫大な海賊の秘宝を見つけ奇跡的によみがえり、白髪白髯の復讐の鬼と化した。”(カバー裏紹介文)
●目次:
白髪鬼/地獄風景/鬼
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(陳舜臣)

【15 妖虫】1989年1刷 P326 P132・133ヤケ(紙片挿み痕)

“墓地に囲まれた空屋で、素人探偵相川守は、行方不明になっていた当代一の美人女優が全裸にされ、いたぶられ、虐殺されるのを覗き見た。あとには血で描かれた赤いサソリの紋章とバラバラの死体が……。
次の獲物は東京一の美人女学生と誉れも高い相川青年の妹。名探偵三笠竜介が赤いサソリに立ち向かう。”(カバー裏紹介文)
●目次:
妖虫/悪霊
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(坂本光一)

【16 黒蜥蜴】昭和62年1刷 P324

“男たちの喝采の中で、黒ずくめの衣裳を取り去り、輝くばかりに美しい肉体を見せた暗黒街の女王。左腕の黒蜥蜴を蠢せながら、婉然と笑う美貌の女こそ、稀代の宝石泥棒「黒トカゲ」である。女賊の魔手から、宝石商令嬢を守ろうとする探偵明智小五郎。二人の闘いは、いつしか微妙な恋の香りを放ち始める。”(カバー裏紹介文)
●目次:
黒蜥蜴/石榴
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(戸板康二)

【17 人間豹】昭和62年1刷 P326 帯欠

“まっ赤な肉の表面に針を植えたようなささくれのある舌、巨大な両眼に光る蛍光、黒ずんだ骨ばった顔――人間豹・恩田に最初の恋人を食い殺された神谷は、今また次の恋人レビュ ―の女王・江川蘭子を降りしきる紙吹雪の中、奪われようとしている。明智小五郎の妻・文代さんも危い! 人間豹の残虐はいかに。”(カバー裏紹介文)
●目次:
人間豹
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(高橋克彦)

【18 緑衣の鬼】1989年1刷 P350 小口シミ汚れ

“カーテンの上に大きな影法師が現われた。裾広がりのマントの影、モジャモジャの頭髪、怪物の横顔がクッキリと写って、その唇が異様に曲がったかと思うと、例の老人の笑い声が、悪魔の凱歌ででもあるように薄気味わるく聞こえてきた……。伊 豆で紀州で東京で、神出鬼没の偏執狂が次々と犯す殺人の目的は何か。”(カバー裏紹介文)
●目次:
緑衣の鬼
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(皆川博子)

【19 大暗室】昭和63年1刷 P382

“東京湾、民間飛行競技大会で激しく競り合い、同時にパラシュートで降りた二人の美貌の青年こそ、宿命の仇敵同士である。「正義の騎士」と 「悪魔の申し子」の徹底抗戦が今、始まる! 二人は同じ母から生まれながら父親がもうひとりに撃ち殺された運命にある。血塗れの手が東京中を脅やかし、地獄の絵図が展開する!”(カバー裏紹介文)
●目次:
大暗室
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(黒川博行)

【20 幽霊塔】1989年1刷 P388

“ヒョイと地面から飛び出した一つ目の巨人のようにギョロリとこちらを睨みつける時計塔。長崎の豪商渡海屋はここに奇々怪々の大仕掛をめぐらし、迷路を作って財宝を隠した。
次々と起こる怪事件、謎を解く鍵は私が愛する女、この世のものとも思われぬ美貌の女・秋子が握っている。彼女は稀代の悪女なのか……。”(カバー裏紹介文)
●目次:
幽霊塔
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(橋本治)

【21 悪魔の紋章】1988年1刷 P314

“会社取締役川手氏は脅迫されていた。長年の準備の末、復讐の時がきた、一家はみな殺しにあうだろう――。いくら考えても脅迫者に心当たりはない。しかし次女が衛生博覧会場で死体で発見され、葬儀の日、長女の頬に三重渦状の指紋が捺されていた。まさしく犯人の印だ。明智名探偵は外遊中。次の犠牲者は?”(カバー裏紹介文)
●目次:
悪魔の紋章
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(内田康夫)

【22 暗黒星】昭和63年1刷 P372

“戦前の東京麻布。赤煉瓦の西洋館での惨劇。スクリーン上の美青年の顔がみるみるうちに火傷で溶け崩れる――数日後、美しい義母と妹が右眼と心臓を抉られて死に、警戒していた明智探偵も重傷を負った。黒いインバネスを着た人間こうもりが飛び廻り姉娘がふらふら歩く。明智活躍の日はいつ? 「地獄の道化師」併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
暗黒星/地獄の道化師
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(伴野朗)

【23 幽鬼の塔】1989年1刷 P261

“奇人素人探偵・河津三郎が手に入れた鞄には、滑車と麻縄と血染めのブラウスと人差指のミイラが入っていた。この無気味な四つの取合せが何か恐ろしい秘密を語っている。
鞄奪回をはかってまといつく血にうえた妖しの美少女と黒猫、そして高名な小説家、代議士、実業家に怪画家……謎は謎を呼んで危機迫る!”(カバー裏紹介文)
●目次:
幽鬼の塔/断崖/兇器
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(天野喜孝)

【24 偉大なる夢】1989年1刷 P251

“異相矮躯の老科学者が軍の秘密会議にもたらした緊張と興奮。聖戦勝利を具現する新鋭機の開発は、隔絶された山荘で秘かに進められる。老博士の妻と美しき息子、気鋭の青年科学者とその妹。憲兵隊の将校……完璧に守られた邸内で、姿なき侵入者の凶刃に斃れる老博士! 想像 を絶する陰謀の種が妖しく花開く。”(カバー裏紹介文)
●目次:
偉大なる夢
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(光瀬龍)

【25 三角館の恐怖】1989年1刷 P301

“「長生きした方に全財産を譲る」との遺言状は、双生児の蛭峰兄弟とその一族を骨肉の争いに巻き込んだ。ある雪の夜、弟・康造が何者かにピストルで射殺された。犯人は兄・健作か? 古色蒼然とした純西洋館で起こる連続殺人事件。乱歩得意のトリックを駆使した長篇推理小説。『エ ンジェル家の殺人事件』の翻案。”(カバー裏紹介文)
●目次:
三角館の恐怖
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(加堂秀三)

【26 化人幻戯】昭和62年1刷 P300

“大河原元侯爵夫妻の双眼鏡に映った投身自殺を発端に、次ぎ次ぎに起こる青年の変死。遺留品の中に暗号で書かれた日記をみつけ、それを手がかりに明智名探偵は事件究明にのりだす。妖しい侯爵夫人・由美子の存在が浮かぶが……。
トリック研究の成果を織り込み、一人二役、変身願望を描いた長篇。”(カバー裏紹介文)
●目次:
化人幻戯
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(小林久三)

【27 影男】昭和62年1刷 P302

“無数の名前を持つ隠身術者の影男――衣装はもとより背の高さ、顔面、頭髪にも化身の術を応用し、七十歳の老人にも、二十代の美女にも化ける。一方で小説を書き、人間の裏面を暴いて人気を得ている。その影男が殺人請負業に乗り出すや、奇々怪怪、残虐非道の事件が巻き起こる。名探偵明智小五郎の頭脳が勝つか?”(カバー裏紹介文)
●目次:
影男
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(森雅裕)

【28 堀越捜査一課長殿】1989年1刷 P358 扉ページ折れ跡 末尾奥付ページ下角に5〜7ミリ程の欠損

“警視庁堀越捜査一課長は、差出人に心当りのない一通の手紙を受け取った。それには、五年前の銀行強盗事件の経緯が仔細に記されてあった。差出人は一体何者か? そして犯人は? 乱歩得意の一人二役のトリッ クを駆使した倒叙推理小説。他に『月と手袋』『防空壕』『妻に失恋した男』『ぺてん師と空気男』『指』を併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
月と手袋//防空壕/堀越捜査一課長殿/妻に失恋した男/ぺてん師と空気男/指
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(新保博久)

【29 十字路】昭和63年1刷 P259 小口シミ汚れ

“美しい秘書との結婚を夢みる商事会社社長は、逆上した妻を誤って殺してしまった。友人の商業美術家と自分の妹との結婚に反対する売れない絵かきは、泥酔している。その夜、神宮外苑の十字路で二つの運命が交錯した! 売れない絵かきと瓜ふたつの私立探偵・南が、運命の糸を あやつり始める!”(カバー裏紹介文)
●目次:
十字路
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(西村京太郎)

【30 畸形の天女】1989年1刷 P406

“義歯と変装が会社社長宮崎圭助に与えた甘美な二重世界。もう一人の自分、松永昌吉が千住の裏町で邂逅した少女は、彼の夢の国の天女か。江戸川乱歩、大下宇陀児、角田喜久雄、木々高太郎の四作家の個性が、意想外の展開となって花開く「畸形 の天女」。他に七篇のリレー小説と、中断長篇「二人の探偵小説家」収録。
●目次:
畸形の天女 {・(連作の一)江戸川乱歩 ・(連作の二)大下宇陀児 ・(連作の三)角田喜久雄 ・(連作の四)木々高太郎}/五階の窓/江川蘭子/殺人迷路/黒い虹/女妖/悪霊物語/大江戸怪物団/二人の探偵小説家
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(尾崎秀樹)

【31 怪人二十面相/少年探偵団】昭和63年1刷 P451 カバー裏側薄く折れ跡

“神出鬼没!大胆不敵! 気に入った宝石、美術品は、公然と予告したうえで略取する手口の鮮かさ。二十の顔を持つ怪盗の出現に世間は沸いた。あざ笑う怪人に敢然と立ち向かったのは日本一の名探偵明智小五郎と、小林少年ひきいる探偵団の面面。智略を傾けせめぎあう大評判シリーズ、第一作、第二作。”(カバー裏紹介文)
●目次:
怪人二十面相/少年探偵団
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(安部譲二)

【32 妖怪博士/青銅の魔人】昭和62年1刷 P430


“ギリギリと歯車の音を立てながら、月光を浴びて夜の銀座通りを歩く青銅の怪人! ピストルの弾をも撥ね返す鉄の身体は、追えば煙のように消え失せてしまう。時計という時計を狂ったように盗んでいく魔人の狙いは? 「皇帝の夜光の時計」があぶない!  戦後初の少年探偵物「青銅の魔人。「妖怪博士」を併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
妖怪博士/青銅の魔人
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(斎藤栄)

【33 虎の牙/透明怪人】昭和62年1刷 P405

“黄色と黒のダンダラの髪の毛をふりたてて、魔法博士が呪文をとなえると、天野少年の身体はフワリと宙に浮き、闇に溶けていった。驚く観客の耳に響く虎の咆哮……。天野少年はいずこに? 行方を追う少年探偵団も、するどい牙に襲われて、虎にさらわれてしまった。明智先生助 けて!(『虎の牙』)。『透明怪人』併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
虎の牙/透明怪人
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(中野翠)

【34 怪奇四十面相/宇宙怪人】昭和63年1刷 P384

“獄中から「脱獄宣言」を新聞社に寄せた怪人二十面相。しかも「二十の顔では不満、俺は四十面相だ!」との言い草に世間は騒然となる。 ――ゆなどき、んがくの、でるろも。むくぐろ、ベへれじ、しとよま。とだんき、すのをど、すおさく。二十面相が狙う「黄金髑髏」の秘密を解き、脱獄を阻止できるか、明智探偵。”(カバー裏紹介文)
●目次:
怪奇四十面相/宇宙怪人
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(田中芳樹)

【35 鉄塔の怪人/海底の魔術師】昭和63年1刷 P384

“小林少年が、奇妙な老人に誘われるままに見たのぞきカラクリの世界! うっそうたる森にそびえる鉄の城と巨大なカブトムシの悪夢は、老人の予告どおり、現実の恐怖に姿を変えた……。背にドクロ模様を浮 かべるこの妖虫は、鉄塔王国の使者だという。子供をさらって兵隊にしようとする怪人に、明智の怒りが爆発した。”(カバー裏紹介文)
●目次:
鉄塔の怪人/海底の魔術師
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(内藤陳)

【36 灰色の巨人/魔法博士】昭和63年1刷 P376

“謎のサーカス団に跳梁する、一寸法師に大男の道化、灰色の巨象、にじの女王……。その背後に立ち現われる、怪賊「灰色の巨人」! 「世界一の宝石美術館をつくる」と豪語する「灰色の巨人」は、真珠の宝塔「志摩の女王」を、大胆にも鮮やかに盗み去るや、息つく暇もみせず、五色に輝く「にじの宝冠」を狙ってきた。”(カバー裏紹介文)
●目次:
灰色の巨人/魔法博士
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(鳥井可南子)

【37 黄金豹/妖人ゴング】昭和63年1刷 P374

“金色の虹を描いて、白い月光の中を跳ぶ「黄金豹」。宝石を喰い、札束をかすめ、幻のごとく消えてしまう魔豹に、人々は慄然とする。園田家に収蔵された、豹の美術品の数々。「八方にらみの豹」と名付けられた一枚の日本画より抜け出した魔豹は、黒メノウと青ダイヤを嵌めこんだ金の豹 を狙って、闇の中をしのびよって来る。”(カバー裏紹介文)
●目次:
黄金豹/妖人ゴング
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(竹本健治)

【38 魔法人形/サーカスの怪人】昭和63年1刷 P363 36巻の訂正紙片付

“永遠に若く美しくありたいと願う少女の心を弄ぶ謎の老人。悪魔の秘薬に少女は生きたまま人形と化す。人形好きの少女ルミが、人形館で出会った美女紅子……目のさめるような金欄の着物姿の紅子の、頬の冷たさ!硬さ! 「ルミちゃんも人形にしてあげよう」迫る怪老人に少女の悲鳴が滾る。少女探偵マユミも大活躍!”(カバー裏紹介文)
●目次:
魔法人形/サーカスの怪人
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(中津文彦)

【39 奇面城の秘密/夜光人間】昭和63年1刷 P381 P216・217に時代シミ

“ギリシア神話の美青年アドニスの石膏像に潜み、レンブラントの名画 を窺う怪人二十面相! 彼の美術品・宝石への飽くなき渇望は、「奇面城」と 名づけられた隠れ家に、燦然たる美の宝庫を造りあげていた。単身、奇面城へ潜入したポケット小僧の智恵と勇気に、城を守る猛虎も、猫と変わる。いま、奇面城の扉が開く!”(カバー裏紹介文)
●目次:
奇面城の秘密/夜光人間
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(菊地秀行)

【40 塔上の奇術師/鉄人Q】昭和63年1刷 P388

“古びた西洋館の屋根にそびえる煉瓦の時計塔。ふと見上げた三人の少女は、角ある怪人の姿を塔上に見出し、慄然とする。時に赤い道化師の姿と変って人々を脅かす怪人。その秘密は時計塔に隠されているのか? 怪人を追った少年は、奸計により、大時計の鉄の長針に首をはさまれてしまう。刻一刻と死の刃がおりてくる!”(カバー裏紹介文)
●目次:
塔上の奇術師/鉄人Q
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(岡嶋二人)

【41 仮面の恐怖王/電人M】昭和63年1刷 P389

“ロンドンの「マダム・タッソー臘人形館」を模して、上野不忍池の辺に建てられた白亜の「中曾夫人臘人形館」。森閑とした館内に立ち並ぶ血塗られた歴史の主人公たち。ルイ十 四世時代のバスチーユ牢獄に繋がれた「鉄仮面」の人形が、少年探偵団の眼前で蘇り、何処ともなく消え去った時、恐ろしい事件が幕を開けた。”(カバー裏紹介文)
●目次:
仮面の恐怖王/電人M
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(大谷羊太郎)

【42 おれは二十面相だ/妖星人R】昭和63年1刷 P491

“地球に接近する怪彗星「R」。微妙な軌道の揺れは、天文学上の法則にはずれ、巨大な宇宙船ではないかとの憶測も乱れ飛んでいた。そんな時、千葉県沖に謎の物体が落ち、海中よりカ二頭の怪人が出現する。「ワタシ、Rスイセイカラキタノデス……」。コ ンクリートを突き抜け、自在に姿を変化させる力二怪人の正体は?”(カバー裏紹介文)
●目次:
おれは二十面相だ/妖星人R/探偵少年/天空の魔人
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(石井敏弘)

【43 超人ニコラ/大金塊】昭和63年1刷 P421

“百十数年の時を経て生きるニコラ博士。「魔法使い」を自称する彼が生み出した人間入れ替え術。宝石商令嬢が、政治家の息子が、それとは知 らぬ間に次々と入れ替えられて行く。にせ者の家族が食卓を囲む不気味! 宝石商一家に不審を抱いた小林少年もまたニコラ博士の手中に……ニセ小林は笑顔で明智探偵に近づく。”(カバー裏紹介文)
●目次:
超人ニコラ/大金塊
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(山村美紗)

【44 新宝島】1988年1刷 P454

“長崎港で海賊にさらわれた三少年。決死の脱出行を襲う大嵐。漂着した南海の孤島で、三人は幾多の試練に、智恵と勇気で立ち向かう。だが無人と思った島に人がいた。瀕死の英国人が遺した金の腕輪。遥か山上湖の果ての黄金国を目指して冒険は続く。他に「智恵の一太郎」と、単行本未収録の「赤いカブトムシ」を併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
新宝島/智恵の一太郎/赤いカブトムシ
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(泡坂妻夫)

【45 海外探偵小説作家と作品1】1988年1刷 P252

“海外推理小説を作家別(五十音順)に編纂。伝記・文献類がわかりやすく解説されているだけでなく、一九五〇年代の海外ミステリー界の鼓動を如実に伝え、かつ乱歩の嗜好と独自の切り口が鮮やかに各作家に展開される評論集。乱歩の愛してやまぬJ・D・カーを含め、アタイヤからシムノンまでの二十三名を収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
アタイヤ Edward Atiyah/アリンガム Margery Allingham/アンブラー Eric Ambler/イネス Michael Innes/ヴァン・ダイン S. S. Van Dine/ウォーリス J. H. Wallis/ウォーレス Edgar Wallace/ウールリッチ Cornell Woolrich (William Irish)/カー John Dickson Carr (Carter Dikson)/ガードナー Erle Stanley Gardner (A. A. Fair)/ガボリオー Emile Gaboriau/キッチン C. H. B. Kitchin/ギルバート Anthony Gilbert (Anne Meredith)/クイーン Ellery Queen (Barnaby Ross)/クリスティー Agatha Christie/グリーン Alan Green/グリーン Anna Katharine Green/グリーン Graham Greene/クロフツ Freeman Wills Crofts/コリンズ William Wilkie Collins/コール G.D.H. & M. I. Cole/ザングウィル Israel Zangwill/シムノン Georges Simenon
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(荒巻義雄)

【46 海外探偵小説作家と作品2】1989年1刷 P258 P196・197少時代シミ(紙片挿み痕)

“乱歩のミステリー小事典、第二巻。ポーとならんで、探偵小説史上最も優れた作家と乱歩が挙げるチェスタートン。探偵小説作家の新たな顔を見せる文豪ディケンズ。不得手な分野と自認しつつ直截に語られるハメ ットやチャンドラー。乱歩の興味尽 きない評論はR・スカーレットから H・C・ベイリーの二十九名に及ぶ。”(カバー裏紹介文)
●目次:
スカーレット Roger Scarlett/スタウト Rex Stout/スピレイン Micky Spillane/セイヤーズ Dorothy Sayers/チェスタートン Gilbert Keith Chesterton/チャンドラー Raymond Chandler/テイ Josephine Tey (Gordon Daviot)/デイヴィス(ドロシイ・S) Dorothy Salisbury Davis/デイヴィス (ミルドレッド) Mildred Davis/テイラー Phoebe Atwood Taylor/ディケンズ Charles Dickens/ノックス Ronald Arbuthnott Knox/ドイル Sir Arthur Conan Doyle/ドゥーゼ Samuel August Duse/バークリー Anthony Berkeley (Francis Iles)//ハート Frances Noyes Hart/ハメット Samuel Dashiell Hammett/ハル Richard Hul/ビガーズ Earl Derr Biggers/ヒューズ Dorothy Hughes/ヒューム Fergus Hume/ヒルトン James Hilton (Glen Trevor)/フィアリング Kenneth Fearing/フィルポッツ Eden Phillpotts (Harrington Hext)/ブラマ Smith Ernest Bramah/ブリーン Herbert Brean/ブレイク Nicholas Blake/フレッチャー Joseph Smith Fletcher/ベイリー Henry Christopher Bailey
巻末エッセイ・乱歩と私(石川喬司)

【47 海外探偵小説作家と作品3】1989年1刷 P246 P120少時代シミ(紙片挿み痕)

“乱歩のミステリー小事典、第三巻。謎と論理へ異常な愛情を示すE・A・ポー。その姿は乱歩と二重写しとなる……。ポースト、ライスら十三人。他に、優れた構想と大トリックの味を乱歩が見事に抄訳したE・クイー ンの傑作中編「黒い家」。短編小説の粋を尽くしたC・ディクスンの「魔の森の家」の乱歩訳の二編を併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
ポー Edgar Allan Poe/デュ・ボアゴベ Fortuné Du Boisgobey/ポースト Melville Davisson Post/ポストゲイト Raymond Postgate/ホームズ H. H. Holmes (Anthony Boucher)/マクドナルド John Ross Macdonald (Kenneth Millar)/マーシュ Ngaio Marsh/ミラー Margaret Millar/メイスン Alfred Edward Woodley Mason/ライス Craig Rice/ロースン Clayton Rawson/ロックリッジ Frances & Richard Lockridge/ワイルド Percival Wilde
黒い家 THE LAMP OF GOD(Ellery Queen 訳:江戸川乱歩)/魔の森の家 THE HOUSE OF GOBLIN WOOD(Carter Dickson 訳:江戸川乱歩)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(難波弘之)

【48 悪人志願】1988年1刷 P254

“大正十四年から昭和四年の初めまでに、「新青年」「読売新聞」他の求めに応じて執筆したものを、AからFまで六つに分け、まとめた随筆集。乱歩は日本探偵小説のジャンルを開拓し、一方では戦慄と論理の物語を続けざまに発表、読書界を驚倒させたが、この随筆では、自己とその身を率直に語った好エッセイ集。”(カバー裏紹介文)
●目次:
序/A {・悪人志願 ・私の探偵趣味 ・乱歩打明け話・恋と神様 ・浅草趣味 ・参与官と労働代表  ・今一つの世界 ・無駄話 ・私の抱く夢 ・最近の感想}/B {・映画の恐怖 ・吸血鬼 ・声の恐怖 ・墓場の秘密 ・錯誤の話 ・迷路の魅力 ・お化人形 ・旅順海戦館 ・探偵叢話 ・たね二、三 ・暗号記法の分類 ・ある恐怖}/C {・探偵趣味 ・日本人の探偵趣味 ・入り口のない部屋・その他  ・精神分析学と探偵小説 ・雑感 ・探偵小説は大衆文芸か ・発生上の意義だけを ・前田河広一郎氏に}/D {・荒唐無稽 ・宇野浩二式 ・日本の誇り得る探偵小説 ・少年ルヴェル ・一寸法師雑記 ・寸評 ・当選作所感 ・「押絵の奇蹟」読後}/E {半七劇素人評 ・映画横好き ・探偵映画その他 ・映画いろいろ}/F {・小酒井不木氏のこと ・小酒井氏の訃報に接して ・探偵作家としての小酒井不木氏 ・肱掛椅子の凭り心地 ・ラムール}
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(高柳芳夫)

【49 鬼の言葉】昭和63年1刷 P402 P208少時代シミ(紙片挿み痕)

“「鬼の言葉」では、探偵小説の在り方について熱っぽく語る乱歩。“謎と推理の興味を中心とするポー正系の形を踏襲すべき”といろいろな角度から主張する一方、日本探偵小説界を鋭く斬った本格的評論集。
併録の「幻影の城主」は、自己分析と告白、怪奇への郷愁、古代ギリシアへの憧れなどを綴った随筆集。”(カバー裏紹介文)
●目次:
鬼の言葉 {・自序 ・日本探偵小説の多様性について ・探偵小説壇の新なる情熱 ・探偵小説と芸術的なるもの ・探偵小説の範囲と種類 ・探偵小説の限界 ・本格探偵小説の二つの変種について ・探偵文壇の「垣」について ・スリルの説 ・不可能説 ・「謎」以上のもの ・探偵小説と瀉泄 ・「赤毛のレドメイン一家」 ・マッケンの事 ・群集の中のロビンソン・クルーソー ・幻影の城主 ・日本の探偵小説}/幻影の城主 {・自序 ・彼 ・幻影の城主 ・群集の中のロビンソン ・活字と僕と ・人形 ・瞬きする首 ・残虐への郷愁 ・郷愁としてのグロテスク ・レンズ嗜好症 ・ビイ玉 ・書斎の旅 ・もくず塚 ・ホイットマンの話 ・シモンズ、カーペンター、ジード ・槐多「二少年図」 ・J・A・シモンズのひそかなる情熱}
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(島田荘司)

【50 探偵小説の謎】昭和63年1刷 P331 P33〜42上角僅折れ跡

“評論家としても大活躍した乱歩が、戦後間もなく入手した海外探偵小説を資料に、英米の作家・作品を熱ぽく語った「随筆探偵小説」、丹念に集めた内外の探偵小説文献をわかりやすく分類した「探偵小説研究文献」他、そしてトリックについて綴った「探偵小説の謎」を収録。探偵小説愛好家には必読の書である。”(カバー裏紹介文)
●目次:
随筆 探偵小説 {・自序 ・推理小説随想 ・アメリカ探偵小説の諸相 ・フダニット随想 ・人花 ・カー覚え書き ・密室殺人の作家 ・入り口のない部屋 ・「ビッグ・ボウ事件」 ・本陣殺人事件 ・グルーサムとセンジュアリティ ・魔術と探偵小説 ・手品師クイーン ・「Yの悲劇」 ・クイーン・カー交友記 ・アメリカの探偵雜誌 ・評論家ヘイクラフト ・爆笑探偵トリオ ・探偵小説の方向 ・二つの角度から ・トリックの重要性 ・一人の芭蕉の問題 ・探偵小説の意欲 ・「文学少女」 ・探偵小説と芸術的なるもの ・探偵小説の定義と類別 ・不可能説に関連して(抜萃) ・探偵小説に現れたる犯罪心理 ・「赤毛のレドメイン一家」 ・付録}/探偵小説の謎 {・序 ・奇矯な着想 ・意外な犯人 ・兇器としての氷 ・異様な兇器 ・密室トリック ・隠し方のトリック ・プロバビリティーの犯罪 ・顔のない死体 ・変身願望 ・異様な犯罪動機 ・探偵小説に現われた犯罪心理 ・暗号記法の分類 ・魔術と探偵小説 ・明治の指紋小説 ・原始法医学と探偵小説 ・スリルの説}
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(藤本泉)

【51 幻影城】昭和62年1刷 P498 帯端一部欠損


“本書は乱歩がはじめて「探偵小説評論集」と銘うったもので、わが国の探偵小説評論としては画期的な大著である。また克明な収集家である乱歩が丹念に準備した研究文献目録や日本の叢書目録、雑誌目録など、探偵小説愛好家にはたいへんな便宜 を与えている。ミステリーファンには必読の書である。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・再版に際して ・自序 ・探偵小説の定義と類別 ・二つの比較論 ・倒叙探偵小説 ・倒叙探偵小説再説 ・英米探偵小説界の展望 ・イギリス新本格派の諸作 ・英米探偵小説評論界の現状 ・英米短篇ベスト集と「奇妙な味」 ・探偵作家としてのエドガー・ポー ・一般文壇と探偵小説 ・続・一般文壇と探偵小説 ・探偵小説純文学論を評す ・怪談入門 ・「猫町」 ・附録
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(山崎洋子)

【52 続・幻影城】昭和63年1刷 P523 P224〜227ヤケ(紙片挿み痕)

“戦後間もなく英米探偵小説を入手した乱歩が、その読後感を「宝石」他に記す一方、丹念に収集、準備した文献目録などを纏めた画期的な大著。「類別トリック集成」は、ミステリーファンには必読の一章であり、附録に「戦後邦訳長篇探偵小説目録」を併録。第51巻「幻影城」は正篇。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・序 ・第一部{・英米の短篇探偵小説吟味 ・探偵小説に描かれた異様な犯罪動機 ・類別トリック集成 ・兇器としての氷 ・顔のない死体 ・隠し方のトリック ・変身願望} ・第二部{・最近の英米探偵小説 ・科学小説の鬼 ・ディケンズの先鞭 ・J・D・カー問答 ・クリスティーに脱帽 ・作家小記 ・日本探偵小説の系譜 ・原始法医学書と探偵小説 ・明治の指紋小説}
附録 戦後邦訳長篇・短篇探偵小説目録
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(梶龍雄)

【53 探偵小説四十年1】昭和62年1刷 P315 P130・131ヤケ(紙片挿み痕) 帯角少破れ

“新聞・雑誌などの切り抜きを自ら丹念に収集、保存した「貼雑帖」を資料として、折々の交友関係、創作の苦悩、家庭内の出来事を克明に綴った乱歩の回顧録。その四十年に及ぶ足跡の記録は、日本探偵小説近代篇の側面史ともいうべき意味をもっている。本篇には、処女作発表前から昭和二年度までを収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・自序 ・処女作発表まで ・余技時代(大正十二・三年度) ・探偵作家専業となる(大正十四年度) ・東京に転宅(大正十五(昭和元)年度) ・放浪の年(昭和二年度)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(井沢元彦)

【54 探偵小説四十年2】昭和63年1刷 P321

“少年時代からの習癖の成果というべき「貼雑帳」(新聞・雑誌などの切り抜きを自ら丹念に収集・保存)を資料に交友関係・創作過程、家庭内の出来事などを克明に綴った乱歩の回顧録。四十年間の記録は、日本探偵小説の側面史でもあり、作家江戸川乱歩を知る資料でもある。本篇は昭和三年度から昭和十年度までを収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・「陰獣」を書く(昭和三年度) ・生きるとは妥協すること(昭和四年度) ・虚名大いにあがる(昭和五年度) ・最初の「江戸川乱歩全集」(昭和六年度) ・二回目の休筆宣言(昭和七年度) ・精神分析研究会(昭和八年度) ・小栗・木々の登場(昭和九・十年度)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(長井彬)

【55 探偵小説四十年3】昭和63年1刷 P346

“新聞・雑誌などの切り抜きを自ら丹念に収集し、保存した「貼雑帳」を資料に、折々の交友関係、創作の経緯、家庭内の出来事を克明に綴った乱歩の回顧録。
本篇は、日本の歴史にとって最大の激動期であり、乱歩にとっても思いもよらぬ危機に直面した昭和十一年から二十二年までを収録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・甲賀・木々論争(昭和十一・二年度) ・隠栖を決意す(昭和十三・四・五年度) ・末端の協力(昭和十六・七年度) ・愈と協力に励む(昭和十八・九年度) ・戦災記(昭和二十年度) ・探偵小説復活の昂奮(昭和二十一年度) ・探偵作家クラブ結成(昭和二十二年度)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(山村正夫)

【56 探偵小説四十年4】昭和63年1刷 P316

“乱歩自身が新聞・雑誌などの切り抜きを収集、保存した「貼雑帳」を資料に、時には世相を斬り、一方では家庭内の出来事を語る。又、折々の交友関係、創作活動の様子などを仔細に綴った回顧録。これら乱歩の足跡は、日本探偵小説近代篇の側面を浮き彫りにする。本篇は昭和二十年から三十年代までを収録、完結。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・探偵小説第三の山(昭和二十三・四年度) ・「幻影城」出版と文士劇(昭和二十五・六・七年度) ・涙香祭と還暦祝い(昭和二十八・九年度) ・小説を書いた一年(昭和三十年度) ・英訳短篇集の出版(昭和三十一年度) ・追記(昭和三十二年度以降)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(東野圭吾)

【57 わが夢と真実】1988年1刷 P334 ページ上角僅折れ跡

“探偵作家としての回顧録の多い乱歩が、ひとりの人間として、自分を表白。少青年時代の性格と趣味、同性愛への関心、残虐への郷愁などを綴った興味深い随筆集。他に第52巻『続・幻影城』に収録の「類別トリック集成」の原型になった「欺瞞系譜」と「探偵小説トリック分類表」に参考資料を付けて併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
わが夢と真実 {・自序 ・一頁自伝 ・ふるさと発見記 ・祖先発見記 ・父母のこと (※「・恋と神様」「・乱歩打明け話」「・旅順海戦館」は48巻に収録のためタイトルのみ記載)(※「・レンズ嗜好症」「・ビイ玉」は49巻に、「・こわいもの」は60巻に収録のためタイトルのみ記載) ・私の十代 ・活字との密約 ・わが青春記 ・恋愛不能者 ・二十代の私 ・二十年前の日記 ・私の探偵趣味 ・活弁志願記 ・小説を書くまで ・妻のこと (※「・処女作」は53巻に「『新青年』の盛観」「馬場孤蝶に原稿を送る」「森下雨村に認められる」の題で収録のためタイトルのみ記載) ・三十歳のころ ・処女出版 (※「・幻影の城主」は49巻に収録のためタイトルのみ記載) ・忘れられない文章 (※「・今一つの世界」は48巻に、「・群集の中のロビンソン」は「群衆の中のロビンソン・クルーソー」の題で49巻に収録のためタイトルのみ記載)(「・残虐への郷愁」は49巻に、「・放浪記」は48巻、「・槐多『二少年図』」は49巻に収録のためタイトルのみ記載) ・同性愛文学史 ・二人の師匠 (※「・シモンズ、カーペンター、ジード」は49巻に収録のためタイトルのみ記載) ・耽綺社 (※「・講談社もの」「・江戸川乱歩全集」「・精神分析研究会」は54巻に、「・蓄膿症手術」は「蓄膿症を手術」の題で同じく54巻に、「・怪人二十面相」は55巻に「初めての少年もの」の題で55巻に収録のためタイトルのみ記載) ・戦争と探偵小説 ・町会と翼壮 (※「・庭園の変貌」は55巻に収録のためタイトルのみ記載) ・戦災記 ・空襲の美観 ・疎開、敗戦、探偵小説の復興 ・戦後の猟書 ・新人翹望 ・推理小説の黎明 (※「・関西行脚」は「探偵小説行脚」の題で55巻に、「・探偵小説第三の山」は56巻に収録のためタイトルのみ記載) ・「クイーンの定員」その他  ・私の初役 ・戦後初の文士劇 ・大舞台 ・芝居風狂 ・勘三郎に惚れた話 ・「昔ばなし」 ・六十の手習 ・夜間人種 ・私の顔 ・外套と帽子 ・きらいなもの ・蒐集癖 ・海草美味 ・わが家のミソ汁 ・酒とドキドキ ・私の本棚 ・私の机 ・私の読書遍歴 (※「・書斎の旅」は49巻に収録のためタイトルのみ記載) ・集書 ・わたしの古典 ・遠大なる方向 ・早大と探偵小説 ・好人病 ・還暦所感 (※「・還暦祝賀会」「・生誕碑除幕式」は56巻に収録のためタイトルのみ記載) ・二銭銅貨 (※「・英訳短篇集」は56巻に収録のためタイトルのみ記載)}/欺瞞系譜/探偵小説トリック分類表/付録
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(横尾忠則)

【58 乱歩随想】1989年1刷 P219

“評論家・乱歩が探偵小説の在り方を鋭く突く一方、折々の交友関係、自作及び創作活動にまつわる思い出などを綴る。未収録作品では、昭和三十六年に桃源社から刊行された『江戸川乱歩全集』に執筆した“あとがき”を併録。これは乱歩小説をほとんど網羅した自作解題で、乱歩ファンには必読の一頁である。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・探偵小説時代 ・探偵小説壇繁昌記 ・本物の探偵小説 ・ポオと通俗的興味 ・世界的に稀有の作家 ・四つの写真 ・楽屋噺 ・小酒井博士と探偵小説 ・「黄金仮面」エスペラント訳出版に際して ・旧探偵小説時代は過ぎ去った ・「殺人鬼」を読む ・トリックを超越して ・妖虫 ・騎士道的探偵小説 ・ヒッチコックのエロチック・ハラア ・透明の恐怖 ・わが青春の映画遍歴 ・フランケン奇談 ・あとがき「江戸川乱歩全集」(桃源社版)
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(戸川安宣)

【59 奇譚/獏の言葉】昭和63年1刷 P340

“乱歩二十三歳。日本探偵小説界の概況と小説観を記し、自らまとめた手製本をそのまま写真複刻。
●目次:
獏の言葉 {・処女作「二銭銅貨」のあとに ・探偵趣味の会を始める言葉 ・病中偶感 ・薄毛の弁 ・妙な手紙 ・暗黒政治の魅力 ・筆だこ ・岩田準一君の挿絵 ・性慾の犯罪性 ・テトラガミイ ・見えぬ兇器 ・中将姫 ・人類史的一飛び ・獏の言葉 ・野口男三郎と吹上佐太郎 ・珍らしい毒殺の話 ・浜尾氏のことども ・夢声氏の声 ・夢野君余談 ・故人の二つの仕合せ ・夢野久作君のこと ・羨ましき情熱 ・探偵物の古本値 ・江田島記 ・島隠れゆく朦艟}/奇譚
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(川村二郎)

【60 うつし世は夢】昭和62年1刷 P290 小口少シミ汚れ


“乱歩が遺した未刊随筆のうち、戦後、執筆したものを、発表順に収録。「宝石」に書いた『幻影城通信』をはじめ、現在入手がむずかしい「ぷろふいる」「トップ」などの探偵雑誌に掲載されたもので、交遊関係、故郷の思い出、影響をうけたものなど、乱歩の人間像が浮きあがる。戦前篇は第59巻「奇譚」に併録。”(カバー裏紹介文)
●目次:
うつし世は夢
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(渡辺啓介)

【61 蔵の中から】昭和63年1刷 P246

“乱歩が遺した未刊随筆のうち、大正十四年から昭和十七年の間に執筆 したものを、発表順に収録。情趣に富んだ随筆の他に、少年時代から耽読した黒岩涙香訳著の書評文、尊敬する小酒井不木をはじめとする交友関係、そして出版界における探偵小説の現状などを描いた随筆集。乱歩 ファンには必読の書である。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・前田河広一郎氏に ・国枝氏に ・当選作所感 ・五階の窓について ・印象に残れる作品 ・「新青年」(昭和二年三月号)評 ・最近の感想 ・文学史上のラジウム ・夢野久作氏 ・ヴァン・ダインを読む ・「蛭川博士」 ・「殺人鬼」を読む ・大下君の長篇小説 ・巡り来し長篇時代 ・陰獣劇について ・「ドレッテ」に就いて ・「猟奇耽異博物館」の驚くべき魅力について ・「エジプト十字架の秘密」序 ・探偵小説界の前途 ・探偵小説の鬼・その他 ・リアリズム探偵小説の最高峰 ・探偵小説愛読記 ・「黒死館殺人事件」序 ・ハアリヒの方向 ・鬼の経営する病院 ・監輯者の言葉 ・編者の言葉 ・探偵小説界への希望 ・Simenonを称う ・刺戟と舞台 ・船富家の惨劇・選評 ・「小笛事件」序 ・「倫敦から来た男」序 ・「死の快走船」序 ・蔵の中から(一) ・蔵の中から(二) ・蔵の中から(三) ・蔵の中から(四) ・蔵の中から(五) ・蔵の中から(六) ・蔵の中から(七) ・蔵の中から(八) ・蔵の中から(九) ・探偵小説と科学精神 ・「野の花」感想 ・「山と水」感想 ・「島の娘」感想 ・「捨小舟」感想 ・「真珠郎」序 ・「Yの悲劇」序 ・夢野久作氏とその作品 ・「探偵小説の歴史と技巧」序 ・作家としての小酒井博士 ・「人外境」感想 ・「破天荒」感想 ・ヴァン・ダイン回顧 ・「闇からの声」序
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(戸川昌子)

【62 幻影城通信】昭和63年1刷 P333

“乱歩が遺した未刊評論のうち、戦後、各方面の雑誌・新聞に執筆したものを、発表順に収録。「宝石」「黒猫」「中央公論」「読売新聞」などに掲載されたもので、書評、映画評及び内外の探偵小説作家を鋭いタッチで論じる一方、探偵小説の現状などを記した評論集。続篇として第63巻「子不語随筆」がある。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・戦時の探偵小説 ・論理性を ・幻影城通信(一) ・探偵小説の再出発 ・幻影城通信(二) ・幻影城通信(三) ・探偵映画について ・アメリカ探偵小説の傾向 ・ホームズの情人 ・類聚ベスト・テン ・探偵小説の宿命について再説 ・推理小説の文学生 ・戦後のミステリ文学(一) ・戦後のミステリ文学(二) ・クイーン氏への公開状 ・論議の新展開を ・ディケンズの推理短篇 ・「黄金の書」序 ・「高木家の惨劇」序 ・幻影城通信(四) ・探偵作家と実際の犯罪事件 ・アメリカ探偵作家協会とベーカー街義勇隊 ・批評の遅発性 ・奇術師探偵 ・パズルとスリルの均衡(一) ・パズルとスリルの均衡(二) ・枕頭風景 ・一人称映画「湖中の女」 ・怖るべき本たち ・「ルルージュ事件」序 ・探偵小説と子供心 ・戦後版「黒死館殺人事件」 ・探偵映画を語る ・推理小説の展望 ・スリラア映画の原作について ・「 本陣殺人事件」序 ・「乱歩愛誦探偵小説集」(上巻)序 ・「乱歩愛誦探偵小説集」(中巻)序 ・「乱歩愛誦探偵小説集」(下巻)序 ・女性と推理小説 ・探偵小説「話の泉」 ・グロテスクとエロティシズム ・犯罪とラジオ ・探偵小説概論(一) ・探偵小説概論(二) ・幻影城通信(五) ・「刺青殺人事件」序 ・微視的探偵法 ・探てい小説の新人群 ・大坪君の「天狗」について ・科学捜査の一方向 ・名作四編 ・「幽霊塔」の思い出 ・探偵猟書 ・探偵小説の方向 ・探偵小説の新人群 ・病める貝 ・ポーとオリジナリティー ・ポーの百年忌に ・幻影城通信(六) ・幻影城通信(七) ・内外探偵小説出版事情の比較 ・映画「窓」の原作者 ・「幻の女」について ・捕物帳雑感 ・本格探偵小説論 ・横溝正史 ・最初の捕物劇 ・バートランド・ラッセル ・探偵小説の輸出について
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(小峰元)

【63 詩不語随筆】昭和63年1刷 P340

“小説家はもとより、評論家、書誌研究家としても活躍した乱歩が遺した未刊評論のうち、昭和二十七年から昭和三十七年までに「宝石」「毎日新聞」他に執筆したものを発表順に収録。英米作品を熱情をこめて紹介する傍ら、積極的に海外作家との交流を求めた乱歩の活動経緯なども綴られた興味深い評論集。”(カバー裏紹介文)
●目次:
・探偵小説の五つの型と代表作 ・フランス探偵小説界の現状 ・パリからの第三信 ・探偵小説入門 ・内外近事一束 ・「運河の秘密」序 ・欧亜二題 ・探偵小説曲線 ・競馬を描いた探偵小説 ・ヒチコック技法の集大成 ・実際にあった密室事件 ・続々出る飜訳推理文学 ・推理小説ばやり ・黒岩涙香のこと ・探偵小説輸入の元祖 ・黒岩涙香 ・哲学者ラッセルと探偵小説 ・「暗黒星」について ・探偵小説作法講座 ・最近の欧米探偵小説 ・贅沢な「お化け屋敷」 ・病作家の精進に脱帽 ・文人山田風太郎 ・海外近事 ・ 輸出したい探偵小説 ・ヒチコック「ダイヤルMを廻せ」評 ・「途上」のこと ・黒岩涙香ベスト・スリー ・探偵小説ベスト・テン ・探偵小説の最近 ・アラン・グリーンが日本文を朗読した ・私のベスト・テンについて ・ベスト・テンの後半について ・探偵小説の特殊性への執着 ・「不可能派作家の研究」 ・「死美人」あとがき ・探偵小説の国際的交歓 ・探偵小説の世界的交歓 ・ソ連と中共の近況 ・「間違えられた男」を観て ・細かい技巧に感心 ・背骨のある優等生 ・女性と推理小説 ・「樹のごときもの歩く」序 ・飜訳ブームから創作ブームヘ ・“不能者”と“高所恐怖” ・クリスティ・新劇・探偵作家 ・エドガー・ポーの家系 ・初ホーマーは「二銭銅貨」 ・若気のあやまち ・自動車と探偵小説 ・エドガー・ポーの生と死」 ・映画「野獣死すべし」をみて ・ポーとディケンズ ・ポーとドイル ・すぐれた着想と論理 ・城君の四刀遣い ・「車引殺人事件」について ・推理小説の源流 ・原作と違ったコワさ ・トリックについて ・一つの歴史的考察 ・「狩場の悲劇」の探偵小説的構成 ・推理小説今昔 ・アイリッシュ「幻の女」
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(森真沙子)

【64 書簡 対談 座談】1989年1刷 P294

“大正十一年から昭和二十一年にかけて、友人・知人・恩師に世相を映しながら認めた書簡を収録。特に、井上良夫との間に取り交わされた「探偵小説論争」は探偵小説マニアには、必読の一ページである。
「対談 座談」で、各分野の人々と打ち解けて話合う姿は、かつての厭人癖を払拭していて興味深い。”(カバー裏紹介文)
●目次:
書簡 {・書簡/乱歩書簡集(編註:横溝正史) ・探偵小説論争(江戸川乱歩、井上良夫)}/対談 座談 {・
幽霊インタービュウ(対 長田幹彦) ・問答有用(対 徳川夢声) ・ヴァン・ダインは一流か五流か(対 小林秀雄) ・樽の中に住む話(対 佐藤春夫、城昌幸)}
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(平井隆太郎)

【65 乱歩年譜著作目録集成】1989年1刷 P213

“明治二十七年十月、三重県名張町に誕生した乱歩は、祖母に溺愛されながら幼年期を過す。美少年に仄かな憧れを持った少年時代。大学入学のため上京、海外探偵小説を読み耽る一方、翻訳も試みる。この頃に得た知識や経験が後の乱歩を支える。他に「著作目録」を併録。乱歩ファンには必読の資料満載の最終巻。”(カバー裏紹介文)
●目次:
江戸川乱歩年譜/江戸川乱歩著作目録 {・江戸川乱歩作品と著書年度別目録 ・追記(探偵作家クラブ会報) ・江戸川乱歩既刊随筆評論集目録}
解題(中島河太郎)
巻末エッセイ・乱歩と私(中島河太郎)
補遺

【特別補巻『貼雑年譜』】1990年3刷 A4横長判 ソフトカバー P190 帯イタミ、角破れ 天・小口および両見返しヤケ、時代シミ


“四十六回におよぶ転居、それぞれの家の植木の名前まで書込んだ見取り図。小学校五年生の頃に友達とつくった『中央少年』から廻覧雑誌『白虹』、歌劇雑誌発行計画などへとつづく活字メディア狂ぶり。活版屋の小僧、タイプライター販売員、資本金一千円による三人書房の設立、支那ソバ屋、東京市の吏員、雑誌・新聞の記者、日本工人倶楽部書記長、下宿旅館の経営――変転する職業と乱歩のバイタリティー。日記、イラスト、写真、手紙、生原稿、メモ書き、新聞・雑誌の切抜き、チラシやパンフレット、自著の新聞広告などで江戸川乱歩が編みあげた年譜。乱歩の人となり、趣味、クセ、息づかい、血の色までもがみえてくる。門外不出だった待望の書、初公開。”(帯文)

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