1985年 四六判 ソフトカバー P313+索引・参考文献P27 カバー僅スレ、端僅イタミ、背僅ヤケ 天・小口僅汚れ
目次:
日本語版への序
はしがき
序章 死の儀礼の人類学
生と死の問題
「死の認知」運動
死の儀礼と人類学の誕生
デュルケムと宗教社会学
ヴァン・ジェネップの通過儀礼
エルツの二次埋葬研究
エルツのテーゼの現代的展開
本書の構成
【第一部 普遍なるものと文化】
第一章 死に対する情緒的反応
心情と社会統合に関するラドクリフ=ブラウンの理論
葬送の心情とデュルケムの社会理論
タンザニアのニャキュサ族 ―アフリカの一部族の葬式における情緒
文化と心情
第二章 死と過渡の象徴
太鼓の音 ―死の象徴か、境界性の象徴か、あるいは神性の象徴か
儀礼的行為と日常的活動
境界性と死体
腐敗、発酵、染色、蒸留
事例研究の必要性
【第二部 過渡としての死】
第三章 霊魂、死霊、来世 ―エルツ再考
エルツの分析の三側面
エルツの議論の応用 ―ボルネオのベラワン族
主題の変異型 ―マ・アニヤン族、トラジャ族、バリ人、イバン族、マンバイ族
第四章 死の儀礼と生の価値 ―通過儀礼再考
死における生のテーマ
エルツやヴァン・ジェネップの接近法に伴う問題
バラ族における生の価値観 ―秩序と生命力
バラ族の一連の葬式 ―埋葬、集会、再埋葬
「生命力」の象徴的生成
解決 ―性交と再生
過渡と生
【第三部 王の死体と政治的身体】
第五章 死せる王
東南アジアのインド的諸国家における王の葬式 ―タイとバリ
ボルネオのベラワン族 ―死の記念建造物による首長の正当化
初期エジプト文化のピラミッド建造
第六章 不死の王権
スーダンのシルック族の神聖王権
政治的身体と自然的身体
王は死に給う! とこしえに王の生き給わんことを!
「王の自殺」
ディンカ族の生き埋め
終章 アメリカ人の死の慣習
アメリカ人の死の慣習に対する研究上の問題点
第一の逆説 ―儀礼の一様性と曖昧な観念
葬式産業の批判
恐怖と罪意識 ―心理学の不十分さ
アメリカにおける死の集合表象
第二の逆説 ―操り人形の死
アメリカの土着宗教
孤独なる死体
訳者あとがきと解説
参考文献
索引