昭和48年 四六判 P294 帯僅イタミ、背ヤケ カバースレ、汚れ、ヤケ(特に背から端にかけてヤケ大)、端少イタミ 小口ヤケ、少時代シミ 両遊び紙セロテープ跡
“江戸時代の知識人たちが、折りにふれて書きとめた数多くの記録や随筆がある。そこには昔の人々が不可思議に思ったさまざまの出来事がしるされている。本書は、その厖大な文献の世界を渉猟して135の話題を選び、わかりやすく物語 ったもので、江戸時代の人々の素朴な感覚と生活感情があふれている。”(帯文)
目次:
まえがき
平蔵様/村上家の術士/親の助命/手のひらのしるし/身代り観音/吉益周助の見立て/竹皮包みの刀/二本松の狐/即死する杣人たち/田の中のさむらい/陽物を拝む/不急の鯨船/目を抜くカラス/鷲切/相学奇談/走り廻る風/蚰蜒の毒/つづらを捨てた女/腹鼓/九文で五百石/汗をかく木像/通力の印可/大黒の加護/わが家に誘う死人/老儒者と狸/年のちがった夫婦の霊/山中の異女/酒を贈る大家/百発百中/浅草の猫/三十荷の嫁入道具/美人の料理/鴻池の酒/金をつかむ僧と呑む僧/翁稲荷/かみ付く動物/二王の霊験/離縁された嫁/恩を忘れた人たち/海に入る娘/相者中村嘉右衛門/白蛇/嫌うもの/穴入異聞/大陰嚢を売る/邯鄲の玄庵/絵の美人/夢の告げ/貞節/幽界から帰る/祈る男たち/欺淫/足りない泥龟/乞食元碩/白犬/狐の義理/身代りの梅の木/傾城の袈裟/神仙の薬法/貧乏神/金二百疋の恩/水におぼれない法/妻の出家/門内に入る火玉/狐の化身/賤女の預った財布/螢の毒/金花猫/金比羅様の板/故郷に飛んだ若者/小堀家の稲荷/弘法大師様か/福を与える狐/猫の声/誘われた中川右内/真言宗の僧/浅野の稲荷/御代官の巡見/香炉つくりのカメ女/見えなくなる笠/腹中の異物/土州公の御落胤/河内の人/伊兵衛宅の稲荷/蛇酒/和歌の徳/広徳寺の門/たばこを食った大蛇/山神の薬法/弁財天と契る/猿廻しの猿/通詞役西長十郎/三折の墓/酒の風味/石を打ちつけられた坊さん/白衣の神体/飛礫/陰徳の報い/鼓うて、箏ひかん/雁の首の財布/老人の所持した書付/宮城野の萩/龍石/遺物の間違い/御用の狐/乞食の拾い物/丹後の人/こぼれ口の狐/吉夢/蠑螈の怪/龍となった娘/もらった手ぬぐい/アメリカの狐/出てくる銭
原著小解
“●収録した話の出典(50音順)
狗張子/異聞雜稿/異本洞房語園/岩城之系図/江戸塵拾/怪談老の杖/雅俗随筆/甲子夜話/寛斎雑記/奇異珍事録/牛馬間/元禄宝永珍話/巷街贅説/西遊記/三国伝記/三州奇談/耳目拾遺/諸国里人談/新著聞集/井窓夜話/仙境異聞/想山著聞奇集/其昔談/太平百物語/譚海/道聴塗説/東遊記/兎園小説/浪速人傑談/寝ぬ夜のすさび/梅翁随筆/日陰草/深川珍者録/筆拍子/豊芥子日記/宝暦現来集/反古の裏書/窓のすさみ/耳の垢/耳ぶくろ/明良洪範/遊相医話/老媼茶話/わすれのこり”(帯裏側)