1996年 四六判 P194+参考文献P6 帯少スレ、時代シミ カバー端僅イタミ 天時代シミ 表遊び紙時代シミ
“男性優位社会によってその地位を追われた女性医療家と、衛生問題の対象に仕立てられた女性。1970年代アメリカの女性解放運動の開始を告げる時代の証言。”(帯文)
“西欧の歴史において医療の実践者として活躍してきた女性が、自立 した医療家の地位から1970年現在の補助的医療労働者の地位に下落 してしまうまでの過程を描き出した『魔女・産婆・看護婦』、およ び19世紀アメリカにおいて男性社会によって医療や衛生問題の対象に仕立てられた女性を調査し論じた『女のやまい』を併載する。
1960年代の公民権運動や反戦運動につづくアメリカの女性解放運動の草創期に、差別を身をもって体験した世代のパイオニアによって真摯に物語られた啓蒙の書であり、女性解放運動の闘争開始の合図を告げた時代の証言の書でもある。 ”(カバー裏紹介文)
目次:
【I 魔女・産婆・看護婦 女性医療家の歴史】
序文
中世の魔術と医学
{魔女狩り/魔女の犯罪/医療家としての魔女/ヨーロッパの医療専門家の出現/女性医療家の弾圧/結果}
女性とアメリカの医療専門家の興隆
{医師の登場/公衆衛生運動/攻撃側に立つ医師たち/専門家の勝利/産婆の追放/ランプを手にした淑女/医師が看護婦を必要とする}
結論
【II 女のやまい性の政治学と病気】
謝辞
序文 医学の社会的役割 ―その全体象
十九世紀末及び二十世紀初頭の女性と医学 ―歷史的背景
上流階級の「病気」の女性
{女性の病弱の流行/女性の病気に対する医師の関与/女性の虚弱さについての「科学的説明」/卵巣心理学/治療/病人の役割を利用する}
労働階級の「病原菌」としての女性
{階級的細菌戦争/労働階級の女性のもつ特別な危険性/売春婦と性病/中産階級の攻撃、公衆衛生/中産階級のの攻撃、産児制限/女性が女性を「向上」させる}
今日の状況に関する覚え書き
今後 ―結論として
訳者あとがき
参考文献