昭和35年 A5判 P361+年表P9 全体に経年によるヤケ、汚れ 函少イタミ、端破れ補修、角少破れ 本体両見返しおよび裏遊び紙剥がし跡
目次:
はしがき
凡例
瓦版の文化価値
{日本の瓦版/ドイツのフルッグブラット/瓦版の文化価値}
「瓦版」という言葉について
創始時代の瓦版
{大坂夏の陣の一枚摺/天和の火事とお七の読売}
心中もの全盛時代
{貞享・元祿の心中絵草紙/瓦版になった心中事件}
マス・メディアいろいろ
{人形浄瑠璃/歌祭文/歌祭文の実例/一夜付け狂言}
心中もの禁止令の続出
二代目団十郎の瓦版
災害もの瓦版(一)
{最初の火事図/目黒の大火とその後報/浅間山の大噴火/江戸の火事と関東の出水/天明年度の上方の大火/天草の大噴火/寛政年度の江戸・大坂の火災/仲間外の者の瓦版の板行を禁ず/越後の大地震/外神田佐久間町の大火/京都大地震/特色のある災害図/速製の一枚摺焼場図}
敵計の瓦版(一) 元祿一五(一七〇三)年 天保七(一八三六)年
{敵討の由来/赤穂浪士討入の瓦版/高麗橋妻敵討/鹿島磯浜の仇討/江戸四谷塩町の敵討/研辰の討たれ/農民文次郎の復讐}
孝行美談の流行
{破風山亀松の孝勇/孝女花扇/寛政このかたほまれかゞ見}
瓦版になった噂ばなし
{新吉原のカボチャ/看板娘のよみ売/団十郎の「飛んだ噂」/麻疹流行の見立番附/八才の幼女子を生む/辰巳の無理心中/大男大空武左衛門/おかげまいり/作り話の流行/嘘報で処分される/寛政の頃の読売風俗と其値段}
災害報道の発達
{飛脚屋の災害通信/嘉永六年小田原附近の地震/嘉永七年六月伊勢大和等の大地震/嘉永七年十一月の大地震大つなみ/安政二年江戸の大震大火/続出した風変りな出版物/地方発行の災害もの/雷神に竜の天上の瓦版/江戸と大坂の瓦版の比較/災害もの内容の態度/木活字印刷の火災速報}
政治報道への進出
{天保の改革への抵抗/落書類の本質変る/銭屋事件のチョボクレ/瓦版ニュースの進化/黒船「雨の夜ばなし」/米艦再来で海陸お固め/井伊妙薬嘉紋散/桜田事変/和宮下向/梟首と張紙の恐怖/蛤御門の戦禍/連合艦隊の馬関砲撃/長藩三家老の首実験/第二次長州征伐/お粥騒動/慶喜大政を返上/神仏降臨末代咄/伏見鳥羽の戦/官軍東征}
敵討の瓦版(二) 天保より幕末まで
{蔵前の女仇討/護持院原の敵討(一)/護持院原の敵討(二)/少年兄妹の敵討/武州稲毛の敵討/信州飯田の敵討/大坂の妻敵討/護持院原の敵討(三)/江戸下谷の敵討/金沢の敵討/仙台の敵討}
報道中心の社会雑報
{閻魔大王の眼玉を抜取った話/娘三人の同性心中/浅草の鯉塚/本郷元町の孝女/まま子の釜うで/記事と絵が別々の瓦版/石州浜田城下の鼠退治/コロリと麻疹の流行/富士山の神霊怒る/金豊星出る/マンボウの話/祭礼番附其他の一枚摺}
興味本位の瓦版
{動物のたたり/神仏の霊験あらたか/人間関係の珍談奇聞/動物関係の珍談奇聞}
瓦版の販売方法
{瓦版の発行者と販売人/瓦版の値段}
あとがき
引用書目
年表