1996年 四六判 P352 カバー汚れ 小口汚れ、時代シミ 扉ページ蔵書印消し跡 ページ数ヶ所少開きグセ P338、339端少汚れ
“明治の開化以来、急速に西欧化したこの国の民衆の驚愕と不安と心の揺れは、今も続く。”(宣伝文)
「日本民話の会」の会報誌『民話の手帖』を通じて全国に呼びかけ採集した現代の民話を紹介するシリーズ「現代民話考」全12巻の最終巻。
目次:
序文 明日の民話のために
【第一章 写真の怪】
写真の怪―前文
その一、人が写る {見知らぬ人が写る}
その二、顔が写る、手が写る {顔が写る/手が写る}
その三、けものが写る {猫が写る/理が写る}
その四、ものが写る {まりが写る/ないはずのものが写る}
その五、光が写る {光が写る}
その六、建設現場の写真の怪 {これから建設するときに出る/工事で死んだ人が……/トンネルの写真の怪}
その七、集合写真の怪 {顔が写る/手が写る/死の予知か……/死んだ子が写っている}
その八、飾ってある写真 {校長先生の写真/ベートーベンの写真など/原爆の写真から涙/かざってある写真から血/すいこまれる/家に飾ってある写真/大切にしていた写真に……/寺に飾られた写真}
その九、神仏、伝説、民俗などが投影する写真 {お地蔵様をうつす/弁天さんが写る/仙人が写る/龍神がうつる/姥捨て山の姥が写る/天狗のしわざ/川坊主が写る/武者が写る/唐人お吉・八百屋お七・赤穂浪士の墓/掛け軸の怪/坊さまが写る}
その十、死んだ身内が写る {屋根の上のおばあちゃん/葬式用写真に現れた死者からのサイン/法事の写真/死んだ子が写る/身内の霊か?}
その十一、死者が写る {ポスターのなかの……/山で遭難した死者の……/交通事故の死者が写る/亡霊の乗る艇が写る/自殺した人が写る/殺人現場/火の玉が写る}
その十二、死者からのサイン {嬉しいよ/思い出してくれてありがとう/死ぬ瞬間のおもい/祀ってくれ/いっしょに行きたかったのに/後妻をもらうな/約束を守った死者}
その十三、写真が語る事件の真相、予知 {死者がひきこむ/殺人/倒産/死の予兆/病む/別れ}
その十四、写真をめぐるさまざまの話 {写せない/暗室にでるゆうれい/写真で生死を占う/死の知らせと写真/首なし写真の怪/もらわれるのをいやがった写真/霊にかかわるもの/人体エネルギーと写真の怪/異なる世界が出現する/心霊写真/うつらない/ブロクイン現象}
その十五、戦争 {死んだ兵士などが写る、戦時下の子どもが写る/生還後の悲惨/戦場で、異国の地で/写真と戦死者の怪/生首の怪}
【第二章 文明開化】
文明開化 ―前文
その一、御一新の頃 {苗字さわぎ/ジャンギリさわぎ/カゴ屋の下着/ランプはこわい/人力車/憲法知らず/君が代知らず/小学唱歌のはじまり/女子の服装/外国人悲喜こもごも/ハイカラ結婚式/最初の喫茶店/新聞あれこれ/広告のはじめ/銀行知らず/製糸工場を知らず/写真/豚天狗/ソップ売り/コレラ発生/赤痢退治}
その二、電信・電話・郵便・電報 {電線しらず/電話ことはじめ/郵便画は便所/電報配達夫の笑い/電報の読み違い}
その三、汽車・電車などの乗りものの話 {蒸気船知らず/馬車いろいろ/自転車知らず/バス知らず/撤水車知らず/汽車・電車/地下鉄のはじまり}
その四、世相さまざま {蝙蝠傘悲喜こもごも/マッチで気絶/シャボンはお菓子/猿股知らず/ずらりべっと/靴に感動/時計知らず/シャベル知らず/水道の蛇口を買いこむ/ニワトリの卵が時計/トマト知らず/バターは溶ける/バナナ知らず/イモ知らず/ラムネは地雷火/鏡知らず/ガラス知らず/天狗様の卵/スキー発祥/空気銃知らず/オルガン知らず/カバ知らず/獅子とライオン}
その五、電気 {電気知らず、電気にまつわる悲喜こもごも}
その六、文明開化それから {エレベーター・はきものを脱ぐなど/エスカレーター・はきものを脱ぐなど/水洗便所・洋式便所しらず/ラジオ、蓄音機など/世相さまざま}
その七、文明開化はつづく {テレビことはじめ/吹き替え知らず/文明開化は言葉にも……/言葉知らず/人間ドック知らず/使い捨てカメラ/新マッチ知らず/米とぎ知らず/虫知らず、鳥知らず/束の間のオアシス/ワイヤレスマイク知らず/ビデオの笑い/車が人をひく}
あとがき