1988年　A５判　ソフトカバー　P228　カバー背僅ヤケ、端僅イタミ

“近代初期の転形期に、ヨーロッパの一都市が経験した社会的・精神的変革。今日にも通底する動揺の時代の不安と希望を描き切る。”（宣伝文）

目次：
I　ホーゲンベルクの地図
　｛エルザスの主／宗教改革の嵐／ドイツ最初のギムナジウム／「聖母の館｣フラウエンハウス／大聖堂の建築家｝

II　大聖堂の天文時計
　｛ペストの流行とあいつぐ落雷／「天文時計」の構想／南側廊の時計群／科学の図像表現／天体のドラマ／天文学者ダジポディウス／異端の宇宙論／時の科学｝

III　ギムナジウムの冒険
　ライン河流域のドミニコ会修道院／『知の時計』／ギムナジウム開設／新しい教育理念／文化の坩堝／パラケルススの遺産｝

IV　「悪魔の病」と隔離
　｛蔓延する梅毒／市民病院／疫病の猛威／都市の外縁／市医とギムナジウム｝

V　解剖学と人体モデル
　｛リフの発禁事件／ニュルンベルクの市医／精液の変容／ウィトルウィウスの註解者｝

VI　健康という快楽
　｛入浴のすすめ／健康と快楽／公共井戸の設置／ビールをつくる居酒屋｝

VII　精霊の建築
　｛ディッターリンの生涯／『建築論』の出版／森の精霊／アルカディアの泉／天文時計の造営｝

VIII　帝国自由都市の公共性
　｛帝国自由都市シュトラスブルク／公共建築と建築監／公共建築ブーム／建築監ダニエル・シュペックリン・繁栄の証し｝

IX　薔薇十字の都市
　｛旅籠につくられた「愛の園」／ウィトルウィウス的都市／ヘルメス主義の伝統／クリスティアーノポリス／科学と芸術の都｝

あとがき