昭和7年 14.0×19.7 P412 全体に経年によるヤケ、シミ、汚れ、少イタミ 表紙端数ヶ所少破れ 両袖パラ糊付剥がし跡 小口アンカット開封による端イタミ(末尾奥付ページ端少欠損) 裏見返し古書店ラベル貼付
旧字旧かな遣い
冒頭約40ページ分にあたる第一編ではエジプトを例とする古代における霊魂観や、本邦の古い書物・絵画にみられる幽霊・怪異の描かれ方の変遷、幽霊現象およびその批判に対する著者の立場などを、短い概略として論述。
第二編以降で日本・中国・英・米の神仏・幽霊・怪異譚をあつめており、これらが本書の大半を占める。
目次:
序
口絵(8図)
【第一編 死後の生活と幽霊】
第一章 霊魂と死者の国
第二章 幽霊の出現と霊鬼の胚胎変遷
第三章 幽霊と妖怪変化の種々相
第四章 幽霊現象の批判と結論
【第二編 日本妖譚】
第一章 本朝霊応記の妖譚
{第一話 紀三井山金剛寶寺由来話/第二話 福田左近右衛門が妻は観音の化現なる話/第三話 大橋摩仁王丸法華経の功徳によつて父が命を助くる話/第四話 麻子院麻子の井の話/第五話 百地幽霊塚の話/第六話 岩殿山観音由来話 附岩殿山観音糟谷宗次が妻と現じ給ふ話/第七話 薬師如来来験の話/第八話 高野明神霊験の話/第九話 圓通山安楽寺由来話/第十話 観世音霊蹟話/第十一話 観世音霊験話/第十二話 不動明王霊験話/第十三話 阿彌陀如来利益話/第十四話 唐橋中将の墳墓の中より歌を詠ずる話/第十五話 依那具上臈塚の話/第十六話 連的和尚の話/第十七話 柳津空蔵菩薩の話/第十八話 会津八幡由来話}
第二章 宇治拾遺物語の妖譚
{第一話 金峰山の箔打/第二話 石の下の蛇/第三話 柿木仏の正体/第四話 佐渡国黄金話/第五話 妹背島/第六話 雀の報恩/第七話 御堂関白の犬/第八話 狐の放火/第九話 魔猿退治/第十話 水無瀬殿の鼠/第十一話 晴明と蛙/第十二話 魚養/第十三話 村の平茸}
第三章 因果物語の妖譚
{第一話 逆立の女/第二話 先妻の霊/第三話 幽霊の刀/第四話 下女の怨念}
第四章 本朝故事因縁集の妖譚
{第一話 亡霊の渡河/第二話 無間寺の鐘/第三話 二恨坊の火/第四話 片上の神霊}
【第三編 支那妖譚】
第一章 幽婚妖譚
{第一話 花霊春の怪/第二話 夫の霊と交る/第三話 幽霊才女}
第二章 異怪妖譚
{第一話 人つぎの怪/第二話 死者の媒介}
【第四編 近代妖譚】
第一章 影・音響・色彩
{第一話 影の不思議/第二話 生命の音響/第三話 狩猟挿話}
第二章 病魂
{第一話 赤死病魂}
第三章 姿
{第一話 幽霊の脅迫/第二話 白衣の女/第三話 壁中の少女/第四話 灰色の老婆/第五話 少年鼓手の亡霊}
第四章 妖人
{第一話 妖女バンシイ物語/第二話 怪医アルバロウ・アントー物語/第三話 トゥールーズの魔法博士}
第五章 場所
{第一話 ベッグ・アレイ岬/第二話 ヂャックソンの幽霊谷}
第六章 幽霊屋敷
{第一話 倫敦市の幽霊アパート/第二話 古風な化物屋敷}
第七章 物
{第一話 僧会員アルベリックの切抜帖/第二話 背像画/第三話 幽霊馬車/第四話 トマス・サイフアの機関車}