昭和47年　A５判　P340　函少汚れ、背および角イタミ、背少ヤケ　小口少シミ汚れ　裏遊び紙剥がし跡

目次：
〔緒論〕
鶏が鳴く あづま
　序／一、境の信仰と文学／二、東方への志向と大和への回帰／三、鶏が鳴くあづまと東方憧憬の思想／結び　―古代の東国

〔成立論〕
巻十四成立の意義
　序／一、編纂意図諸説／二、古代東国の概念と東歌／三、東国の史的背景／四、東国重視の趨勢／五、内廷直轄領大和六御県的性格／結び　―内廷の伝承

東歌の伝来
　序／一、地方歌謡の蒐集と伝誦／二、栄女・舎人・膳夫／結び　―東歌の定着

巻十四の追補
　序／一、巻十四の構成と歌人大伴家持／二、官人大伴家持と東国／三、巻十四と防人歌・挽歌／結び

巻十四と挽歌
　序／一、挽歌と恋歌と／二、木綿間山隠れし君／三、東歌の挽歌的発想／結び

〔環境論〕
古代東国の生活と文化
　序／一、あづまの文化／二、延喜式の人文地理関係記事／三、律令制下の農耕社会／結び

東歌の風土
　一、東歌の地名表現／二、富士山麓／三、足柄の山野／四、伊香保ろ／結び　―地名表現と風俗

高橋虫麻呂と東歌の世界
　序／一、真間の手児奈伝説／二、周淮の珠名から／三、筑波山への執着／結び／付、延喜式所載東国人文地理関係記事綜覧

〔発想論〕
東歌の成立と麻績部の伝承
　序／一、東海の文化／二、伊勢の麻績氏／三、麻績王と伝承者／四、東歌成立の一基盤／五、麻績部と東歌／結び

東歌の異伝と発想
　序／一、東歌の異伝／二、東歌と人麿歌集／三、掛合ひの歌／四、誓ひの歌／結び　―東歌の発想

年に稀なる神　―農耕儀礼と民謡―
　序　―稀人神の問題／一、筑波嶺の雪／二、東歌のホトトギス／三、アラタマのキへのハヤシ　（イ）アラタマの本義　（ロ）キへのハヤシ　（ハ）ナをタテテ

恋情発想と菅　―民謡化の一典型―
　序／一、菅の文学／二、民俗生活と菅／三、禊ぎと菅と／四、「床の隔し」の意義と玉小菅と／結び

防人歌の発想　―丈部の歌を中心に―
　一、東国防人の意義／二、防人歌の発想　（イ）父母への慕情　（ロ）旅の呻吟　―山上の懺悔　（ハ）海辺の詠嘆／三、丈部の伝承

〔終論〕
東歌の行方
　序／一、東歌の年輪／二、東歌の類歌／三、東歌から防人歌へ／四、古今時代へ／五、東国楽・東国之歌の流れ／六、大歌所の伝誦／結び

追ひ書き
索引