昭和55年　四六判　P461　函カバースレ、少キズ、背少ヤケ、上端少破れ　函背下角割れ　本体セロハンカバー端イタミ、下端一部欠損　月報付

“《早すぎたランボオ》たるボレルの、残酷物語集！
自殺・強盗・殺人　―残酷趣味により「サド侯爵とロートレアモンの中間に位置する」と評されるボレルの、死と凌辱と絶望にみちた七つの《惇徳》小説集！”（函カバー紹介文）

“…彼の代表作であり、一八三三年出版された本書は自殺・強盗・殺人・涜聖と、その嗜虐・陰惨・兇暴な内容のゆえ、たちまち、世人の顰蹙・冷笑・黙殺・排斥をかい、以後ボードレール、ブルトンらに再評価されるまで、長く貶められつづけてきた七つの《惇徳》小説集である。”（函カバー裏紹介文）

目次：
シャンパヴェールについての覚書
追訴官　ド・ラルジャンチエール氏
大工　ハケス・バラオウ　―ハヴァナの物語
解剖学者　ドン・アンドレア・ヴェサリウス　―マドリッドの物語
魔術師　三本指のジャック　―ジャマイカの物語
美しきユダヤ娘　ディナ　―リヨンの物語
狼狂　シャンパヴェール

解説（川口顕弘）

月報：ペトリュス・ボレルについて（加藤民男）／《狂気の文学》の系譜（及川茂）／幻想の宰領する国　ドイツ・ロマン派の文学圏　―幻想文学の余白に（10）（今泉文子）