1993年　四六判　P257＋原註P4　帯・カバー背ヤケ、端少イタミ　天時代シミ多

“十五世紀から十七世紀にかけてヨーロッパのキリスト教社会に荒れ狂った魔女狩りは女性に加えられた迫害であり、「魔女の歴史」こそ、まさに「女の歴史」であることをフェミニズムの視点から鮮明にとらえたユニークな本”（帯文）

当時の宗教制度や価値観、社会・経済的情況、魔術・呪術的な異端信仰の儀礼などについて詳細に述べつつ、初期キリスト教の異教徒迫害から後世の魔女狩りにいたる一連の動向を、キリスト教的父権制による「女性的なるもの」「母権制の文化」への抑圧という視点からとらえる。

目次：
プロローグ

女魔術師、ストリゲン、ハボンデ夫人
初期の教会
異端者、舞踏者、鞭打苦行者
善女たち
異端審問
魔女概念の発展
　悪魔との契約
　魔女のサバト
　魔女の飛行と動物変身
インスブルックの異端審問官
マレウス・マレフィカールム：『魔女の槌』
中世の女性
　女性と社会
　女性と教会
　賢女、女医、産婆

審問手続き
　牢獄
　尋問
　魔女検査
　拷問
　処刑
妖術
魔女狩り
懐疑者、批判者、反対者
黒ミサ
現代の魔女
ウィッカの祭礼

原註
訳者あとがき