1990年初版 A5判 P162+索引P11 帯スレ、背少ヤケ、角少破れ カバースレ、少汚れ、背少イタミ、裏側袖シール剥がし跡大
“日本の農家では四季折々に村の祭りとは別に家々でひめやかに神を迎えて豊作を祈り収穫を感謝する祭りが行なわれてきた。淡路島を中心に、農家の年中行事を記録した貴重な資料。”(帯文)
目次:
はじめに
【淡路島の田の神と年頭行事】
第一章 やまどっさん
一 山年(やまどし)の丘/二 山年と鈴木重胤/三 淡路島正月周辺の行事/四 ヤマドッサンを迎えて/五 日本各地の訪れくる神々/六 山年事例の種々相 {類型I 蓑笠型/類型II 隠蔽祭祀型/類型III 地の神(じのかみ)祭壇型/類型IV 年神(としがみ)類似型/類型V 地の神祭日型}/七 山年の原初形態とその霊威
第二章 じまつり
一 地祭(じまつり)の文献と民俗/二 ジマツリの種々相 {類型I 屋外祭祀型 ・A型 盛土型 ・B型 俵編具(こばしさん)型 /淡路島南部のジマツリ/類型II 屋内祭祀型―淡路島北部のジマツリ―}/三 神の依代としての象徴 {ミチクラ/アシテノカミ}/四 蓑笠の年頭予祝 {ツキアゲ}/五 地祭と地の神
第三章 じのかみ
一 家のジノカミ {田の神去来の想念/田の神としての恵比須神}/二 共同祭祀のジノカミ {村のジノカミ/オサイサン/シャニッツァン}/三 ジノカミの原型
【いのこの神々】
第一章 春亥の子
一 田の神去来の一類型/二 東播磨地区における分布 {屋内祭祀型―外向祭祀―/屋外祭祀型―田畑祭場―}/三 祭祀形態と神の性格/四 西播磨、但馬における分布 {屋内祭祀型―神棚祭壇―/屋外祭祀型―苗代祭場―}/五 山陽・山陰における祭祀形態の比較
第二章 秋亥の子
一 亥の子信仰の文献と民俗/二 秋亥の子の分布 {神戸地区―藁苞の時代/三木市・美嚢郡地区―暗い祭壇―/加東郡・小野市・多可郡地区―稲株の依代―/加古川市・加古郡・高砂市地区―亥の子の夜の仮装―/神崎郡・宍粟郡地区―大根畑への禁忌―/赤穂郡・佐用郡地区―いのこづき―/但馬地区―さぶとん餅―/丹波地区/淡路島地区―やけどの亥の神―/他地区}/三 収穫祭と秋亥の子
第三章 田祭り
一 田祭り柴/二 田祭りの分布 {多可郡地区―あまのじゃくの足跡―/神埼郡地区―俵形のだんご―/宍粟地区―田祭り柴の予祝―}/三 田祭りの意義
【稲作行事】
第一章 さびらき
{一 初田植祈念の行事/二 サビラキの分布 {東播磨地区―ワサウエ地帯―/西播磨・但馬地区、その他―ワサダ・ワサウエ地帯―/淡路島地区―サイキ地帯―}/三 サビラキと田祭り
第二章 ほがけ
一 ホガケの意義/二 穂掛けの分布 {東播磨地区―ニッテンサンのホガケ―/西播磨・但馬地区―稲のトリソメ・煎り米―/淡路島地区―ホガケの馬―}/三 穂掛けの地域的差異
第三章 かりごめ
一 刈上祭の概観/二 カリゴメの分布 {東播磨地区―苗代の稲迎え―/西播磨地区その他―カマイワイ―/淡路島地区―稲迎え―}/三 稲の霊
第四章 すりこぎかくし
一 スリコギカクシの伝承/二 但馬のスリコギカクシの行事/三 収穫祭
第五章 こと
一 送り神としてのコト/二 コトバシの分布 {東播磨・中播磨地区―百姓の神―/西播磨地区―悪魔祓の神―/丹波地区―正月オコナイの箸―/但馬地区―一本足の神}/三 農神より悪霊退散
索引