昭和59年増補4版 四六判 P325 カバー端僅イタミ、背少ヤケ 小口僅汚れ
皇大神宮主典であった山口起業が、神の威徳や神罰、霊験にまつわる古今の奇譚を集め明治初期に編んだ『神判記實』を口語文に訳す。
目次:
神を穢して厳罰を蒙つた話/神罰を蒙り悔い改めて長生した話/継子の贖罪によつて天上に復帰した継母/秡詞を唱へて母の罪を贖ひ長生した話/夢に天上に通ひ終に其実を得た話/神祇の賞罰を談じたまふのを聞いた孝女/天照大御神を尊信して天上の福祉を蒙つた話/帰幽した娘に諭されて善行を積み再び娘を生む/孝行の徳により雷難を免かれた話/神を祈つて寃を免かれた下婢/神境に誘はれた篤行者の子/孝行の徳によつて其父が神罰を免かれた話/誠敬によつて神の啓示を蒙つた度会常昌/敬神の徳により神界を拝見した話/神鏡に示された幽政の深義/神等の通路を拝し人の吉凶を知つた話/孝女を救うた徳により夫の大厄を贖つた貞女/大楠公を祈つて賊徒の罪を消滅させた話/大秡詞を奏上して狼の難を免かれた話/忠魂神となつて人の吉凶を定む/先租の祭祀を厚くして貧苦を免かれた話/神典焼却を事として神罰を蒙つた話/杵築の宮の幽政を拝し奉つた話/唐の張巡忠死して天国へ迎へらる/帰幽して大神宮に仕へ奉つた祭主三位親章卿/仮死して神祇賞罰の神理を拝聞した話/神の教へを守つて難病の治つた話/神の道を過り信じて神罰を蒙つた話/火難を免かれしめ給ふ神議を拝聴した話/産土神を逆怨みして神罰を蒙つた話/弟の病気と悪人の心を救つた少女の熱祷/再生して六年間の幽冥生活を語る/徳行の翁が親族と共に天上に復帰した話/多年神明を冒涜して神罰を蒙つた話/神の道を偽り称へて夫婦とも天雷に打たれた話/神示によつて神道の正理を会得した話/大麻の神徳により疫病除かれ人心改まる/神徳を軽んじて幽冥大神の神罰を蒙つた話/産土大神の人間味溢るゝ御神徳/出雲の閟宮を拝した話/産土神の神徳によつて神隠しの助かつた話/産土神を措いて他の神を祈つたために度々任官に洩れた話/神道を誤り信じて邪界に入りかゝつた話/産土神社のお砂によつて大蛇の難を免かれた話/祖霊が憑つて幽冥の事情を語つた話/宋国の児童が日本に再生した話/継母の誠心が亡き実母を動かして極悪児を矯正した話/異人に声を借られた話/産土神が大秡詞をおすゝめになつた話/前非を悔いて神明を動かし剰へ主家を救つた話/太宰府の神罰を蒙つて行ひを改めた話/大神宮の神威による平将門誅殺始末/大神宮霊験集記(上)/大神宮霊験集記(中)/大神宮霊験集記(下)/神冥の幽護によつて疫病の害を免かれた話/狼を捕へて見れば大麻であつた話/因果はめぐる怖るべき隠悪の報/矢口の渡の霊崇/鶴岡の神の御徳によつて不孝者の改心した話/伊雑の宮の神恩を蒙つて眼病の治つた話/大神宮の大宮材を奪つた男等がさまざまの神罰を蒙つた話/亡妻の告げにより邪道を脱す/竹皮龍に入つた諸神社のお守「天津神の翁」を救ふ/孝子敬神の徳によつて母が冥罰を免かれた話/和気公の精忠、神感を得て妖僧の妊謀を挫く/大神宮の御祓の麻、狂女を鎮む/大神宮の麻の包紙、大蛇を退く/神示によつて神体の盗難を免かる/父の危篤に駆付けて水難を免かれた話/日本武尊、御現身ながら天に復帰し給ふ/武内宿禰、探湯によつて冤の罪を免かる/孝行の誠によって稀有の天災を免かれた話/田道の霊現はれ、夷等を噛んで讐をむくいた話/皇大神宮荒祭の宮、斎内親王に憑り給ふ/勢参宮の途中、神徳を蒙りて危難を免かれた話/孝子、蘇生して幽世の有様を語る/貞操の行ひによつて深き神徳を蒙った話/大和国の西部鰭が弟をよく養つて神のめぐみを蒙った話/はまぎという女が神界の有様を語った話/大和国五条の少女の話/産土神に祈つて神罰を免れた話/伊勢の人が母と祖母との罪により病を得た話/狂女が夫の崇りで苦しんで死んだ話/祓の詞の徳により産婦を救つた話/主人の妾を毒害をした報いを得た話/富野喜三が神の慈諭を悟り孝子となった話/過去の悪報に因り妻子三人が死んだ話/拾つた黄金を返し再生した話/孝養の徳をめで斬罪を免れた話/誠心により神界の楽を得る話/不孝者が父母の霊を罵つて罰を受けた話/常に母を罵つて神罰を蒙つて死んだ話/伊勢参宮により救われた話/本居神の御守によつて災いを免れた話/陰悪の報いにより苦しみ死んだ話/小児が孝心の徳により難を免れた話/孝心の誠により福を得た話