1977年　A５判　P316＋索引P5　函少ヤケ、角少イタミ　本体天少シミ汚れ　裏見返し少剥がし跡

目次：
まえがき

洋学初期の外語辞書をめぐって　―東関東現存書を中心に―（沼尻源一郎）
　はじめに.
　一　近世の洋学発展　｛1　吉宗の蘭学育成／2　『解体新書の影響』／3　最初の蘭日辞書／4　日本耶蘇会の『日匍辞典』｝
　二　近世の外語辞書　｛1　江戸八ルマと訳鍵／2　『長崎ハルマ』と『和蘭字彙』／3　英和辞書と和英辞書｝
　三　地方へ伝えられた外語辞書　｛1　水戸彰考館／ 2　菅政友文庫／3　黒羽作新館／4　佐倉鹿山文庫／5　古河鷹見泉石旧蔵書／おわりに｝

近世の治水技術　―水戸藩を中心に―（西江錦史郎）
　一　水戸藩前期の治水技術　｛1　近世日本の治水技術の系譜／2　伊奈忠次と備前堀／3　永田勘衛門の灌漑・溜池技術／4　永田勘衛門と笠原水道／5　松並勘十郎と新川普請｝
　二　水戸藩後期の治水技術　｛1　『国用秘録』と藩外治水技術の吸収／2　水利技術／3　灌漑と水盛／4　溜池普請／5　石垣工事／6　橋梁工事／7　労働の管理／おわりに｝

和算の発達・普及と地方への滲透　―常陸国と遊歴算家―（松崎利雄）
　一　和算の起源と発達
　二　和算の普及と地方への滲透　｛1　和算の普及／2　地方への滲透｝
　三　常陸国と遊歴算家　｛1　山口和の『道中日記』／2　山口和からの一系譜／3　竹腰豊延／4　剣持章行／5　法導寺善／6　その他の遊歴算家｝
　四　関係和算家系譜

那珂湊反射炉の建設と操業（和田康太郎）
　一　鉄の性質と反射炉　｛1　那珂湊反射炉／2　鋳鉄について／3　大砲の鋳造と反射炉｝
　二　技術書『ゲシットギテレイ』　｛ゲシットギテレイが著された動機｝
　三　那珂湊反射炉の建設と操業　｛1　那珂湊反射炉の建設／2　反射炉操業の大略／3　安政年間の操業／4　文久年間の操業｝
　四　水戸藩の反射炉技術　｛1　炉中の鉄の溶け残り／2　岩鉄を求めて／3　耐火レン ガ製造と錐入場の建設｝
五　技術開発競走への参加　―反射炉

水戸藩における硝石生産の発達と軍制改革（野上平）
　はじめに
　一　硝石製法と生産
　二　硝石生産の推移
　三　天保の軍制改革と硝石生産
　四　安政の軍制改革と硝石生產
　五　幕末動乱期の硝石生産
　おわりに

近世医学の展開　―本間玄調を中心に―（伊藤英雄）
　はじめに
　一　本間玄調の経歴　｛1　玄調の生立ち／2　修学時代｝
　二　玄調の著述と医学　｛1　玄調の著作／2　基礎医学／3臨床医学｝
　三　水戸藩医としての活躍　｛1　藩主斉昭の医療政策／2　医学館と郷校／3　水戸藩の種痘／4　玄調の横顔｝
　おわりに

徳川斉昭の科学・技術知識　―『諸物会要』の世界―（秋山高志）
　一　徳川斉昭の著述　｛1　斉昭の藩政改革／2　斉昭の著述｝
　二　『諸物会要』の構成
　三　斉昭と科学技術知識　｛1　天文学／2　生物学／3　農業技術／4　造船／5　斉昭の歴史上の位置｝

近世実学の受容と展開　―小野友五郎の場合―（久野勝弥）
　はじめに
　一　その生涯
　二　実学受容の基礎
　三　洋学受容と展開　｛1　千代田型艦の建造と鉄道測量／2　流下式枝条架法製塩の企業化／3　天日製塩法の研究｝
おわりに

近代地理学の伝来と地方への展開　―茨城県の場合―（中川浩一）
　一　近代地理学の伝来事情
　二　「小学教則」の頒布と地理学
　三　『地理初歩』の編纂と役割」
　四　茨城県下での展開

あとがき
索引