1996年 四六判 P229 帯付 カバー少スレ 天時代シミ多
“中世最大の英雄叙事詩の世界
綿密な調査・考古学の成果を駆使して、登場人物のモデルを探し、舞台を訪ね、叙事詩に刻み込まれたゲルマン民族の血に塗られた歴史・伝説の中に隠された秘密をスリリングに描く。”(帯文)
“…ところで、この中世叙事詩に登場する主な英雄や妃たちを取り上げ、歴史上にそのモデルを探索しようというのが、本書の主たる目的としているところである。…”(「訳者あとがき」より)
目次:
まえがき
ようこそ『ニーベルンゲンの歌』の世界へ
I グンター王
ブルグンド族の王グンダハール
ヴォルムスの戦い
II ブリュンヒルト
西ゴート族の王女
ブリュンヒルトはいかにして辱めを受けたか
狩から帰る王を殺害
懦夫をして奮い立たしめる魔法の薬
ブリュンヒルト ―ブルグンドの女王
ブリュンヒルトはいかにしてヴォルムスにやって来たか
ブリュンヒルトはいかにしてアイスランドへやって来たか
アイスランド ―故郷を追われた伝説を救済した島
火炎の輪の中のヴァルキューレ
ブリュンヒルトの帰郷
III ジークフリート
アルミニウスか、それとも東ゴート族の英雄か
ジークフリートはクサンテンの聖者であったのか
ジークフリートはゲルマンの神か
「ジークフリートははじめから存在していた」
死んではならぬ諜報部員
IV ハーゲン・フォン・トロニェ
「悪魔」そのもの
トロイア出身の男とは
V リューディガー・フォン・ベッヒェラーレン
リューディガー ―誇り高きスペイン人か
辺境伯リューディガー、十ニ月四日に薨去
国境砦の豪華な墳墓
死亡原因 ―矢傷による創傷性破傷風
オリエント製の金糸
VI エッツェル王
軍神の刀剣
沼沢地メオティアの悪霊
弓と投げ縄の巧者
肉弾戦を好む王
アッティラ王の宴
女は奴隷や贈答品にされ、高値で売りとばされた
アッティラの死、涙のかわりに血が流される
礼節の人エッツェル王
エステルゴムの使徒
「神の鞭」と聖者
VII クリームヒルト
乙女と悪魔が同居している女
アッティラという名前のトリック
偽りの年代記
ギーゼラの秘密
「身の丈一・七メートル余の細身の女性」
尼僧院長の墳墓上の二羽の鷲
VIII ディートリッヒ・フォン・ベルン
戦いの英雄
平和の調停者テオドリクス
地獄へ下る悪魔の騎手
涙するキリスト教徒の騎士
XI フォルカー・フォン・アルツァイ
過去のない男
庇護を受けている吟遊詩人
「己れ自身の理想像」
アルツァイの客人
ドナウ河畔の手がかりとなる詩連
日本の読者の皆様ヘ ―あとがきに代えて
訳者あとがき
関連年表