2002年初版 A5判 P338 帯シミ汚れ カバー僅スレ、端僅ヤケ、僅イタミ
“現代に生きる民間陰陽師の呪術・祈祷世界の核心に迫る
高知県物部村に伝わる民間信仰「いざなぎ流」。神と渡り合うコトバと力の相貌を初めて鮮やかに解明する。”(帯文)
目次:
序章
第一章 「山の神の祭文」の世界―山のものは山へ、川のものは川へ
1 山の神の棲まう村へ/2 「山の神の祭文」を読むために/3 計佐清太夫「山の神の祭文」を読む/4 山の神祭祀の現場へ/5 「りかん」という儀礼言語/6 生成する祭文
断章1 病人祈祷と「天刑星の祭文」
第二章 巫神祭祀考―修行する死者霊たち
1 柳田国男「巫女考」から/2 巫神祭祀(神楽)の概略/3 「塚起こし」の現場/4 「浄土神楽」の系譜と塚起こし儀礼/5 取り上げ神楽の儀礼世界/6 「行文・行体」―修行する荒人神/7 「水ぐらえ」から「字号」へ―神としての位づけ/8 いざなぎ流の祈祷体系のなかで―「巫神がけ」の呪法
断章2 神懸かりする神楽
第三章 神楽・祭文・呪術―「御崎様の祭文」と式王子
1 天井裏に鎮座する御崎様/2 御崎様の「本神楽」の儀礼次第/3 「御崎様の祭文」の物語世界と神楽/4 太夫の「原像」を求めて/5 「式王子」の系譜と御崎様
第四章 「呪詛の祭文」と取り分け儀礼―「法者」の世界へ―
1 「呪い」信仰といざなぎ流/2 「呪詛の祭文・釈尊流」/3 「取り分け」儀礼の現場から/4 「南無呪詛神」の来歴をめぐる祭文/5 「唐土拯問」という謎/6 「高田の王子」の式法
第五章 表のなかに裏あり―「天神の祭文」と天神法
1 「法文」と「式王子」研究のために/2 「天神の祭文」の系統と物語/3 天神祭儀の現場から/4 鍛冶神から鎮めの神へ/5 荒ぶる鍛冶神たちの系譜/6 「天神法」の世界へ/7 「式王子」という境位/8 あらたな方法論の提示
祭祀調査一覧
初出一覧
図版一覧
あとがき