ブラジル日系・沖縄系移民社会における言語接触 工藤真由美、森幸一、山東功、李吉鎔、中東靖恵 ひつじ書房

2009年 A5判 P444 カバー僅汚れ 付属DVD-ROM未開封

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人文・社会科学思想・哲学・社会学

人文・社会科学言語学・記号学・メディア論

人文・社会科学歴史世界史



2009年 A5判 P444 カバー僅汚れ 付属DVD-ROM未開封

“1世紀前、移民とともにブラジルに渡った日本語は、現地言語であるポルトガル語との接触のみならず、日本各地からの移民による方言接触という特異なプロセスを体験した。プロジェクトのねらいの1つは、ブラジル日系社会における言語接触の重層性、錯綜性をえぐり出してみるということにあった。と同時に、日本語の問題は、日本と移民先国という2つの国家の狭間にあって、日系人のアイデンティティーをどのように構築するかという営為とも深く関わってきた。
 一方、1908年の第1回移民の約4割は、沖縄県からの移民であったということも忘れてはならない。現在、日系人の1割を占める沖縄系移民社会では、琉球語(のバリエーション)、日本語(のバリエーション)、ポルトガル語(のバリエーション)という最もダイナミックな言語接触があった。アイデンティティーの問題にも錯綜や軋轢が見られる。
 本書によって、海外移民社会における日本語への知見が広がるだけでなく、モノリンガルで均質な言語共同体を前提とする日本語観を相対化させ、日本語・国語問題を再考する契機となれば幸いである。”(本書「まえがき」より)

2002〜2006年度に実施された、大阪大学・21世紀COE「インターフェイスの人文学」の一環としておこなわれた調査研究の成果をまとめる。
第1部は調査に参加した5名による報告・論考を収録し、第2部は実際の談話音声を録音した付録DVD-ROMを主として、テキスト部分は調査概要の記載、談話の文字起こしなど補足的な役割を果たす。

目次:
まえがき

【第1部 言語の接触と混交】
第1章 言語接触の重層性と日本語の動態 ―複数の日本語への視点―
 1. はじめに
 2. ウチナーヤマトゥグチとコロニア語
  2.1. ウチナーヤマトゥグチ
  2.2. コロニア語
 3. 調査の進展プロセス
  3.1. 日系移民社会調査と本土移民における葛藤
  3.2. 沖縄系移民社会調査と沖縄系移民における葛藤
 4. 日系移民社会における言語接触
  4.1. 二重の言語接触とその交錯
  4.2. 「ブラジルにおける日本語の運命」が記録したこと
  4.3. 調査結果から見えてくる言語接触の諸相
 5. 沖縄地域における言語接触:コロニア語との共通性
 6. 沖縄系移民社会における言語接触
 7. おわりに:2つの言語観をめぐって

第2章「言語」をめぐる移民史 ―ブラジル日系人の言語状況に関する民族誌的考察―
 1. はじめに
 2. コーヒー耕地時代(1908年〜20年代前半頃まで)
  2.1. 初期戦前移民の特徴―「コロニア語(ブラジルの共通日本語)」誕生の一つの背景
  2.2. 生活世界としてのコーヒ一耕地
  2.3. コーヒー耕地における言語接触の状況
  2.4. 初期意思疎通手段―「言語混淆」と「中間言語(不十分に習得されたポルトガル語)」
 3. 植民地時代(1920年代〜40年代末)
  3.1. 社会的経済的政治的状况
  3.2. 植民地における日本語(人)教育
  3.3. 植民地における言語接触の特徴
 4. 戦後都市時代(1940年代末〜80年代末)
  4.1. 社会的経済的政治的文化的諸状況
  4.2. 都市日系人の子弟教育
  4.3. 都市日系人の言語使用状況
 5. おわりに

補遺:沖縄系ブラジル移民を巡る〈言語》状況(覚書)
 1. はじめに
 2. 「普通語を解すること」―沖縄県移民禁止・制限措置と言語
 3. 同郷性による移動と定着―方言の維持と三重の言語生活
  3.1. 戦前沖縄系移民の特徴
  3.2. 戦前期の移動と定着プロセス
  3.3. 戦前期カンポグランデ市における沖縄系社会と言語状況
  3.4. 戦後期の状況
 4. 〈文化〉の差異化を通じての新たなアイデンティティの創出と言語
 5. むすびに代えて―沖縄系人の言語接触と混交に関するいくつかの特徴

第3章 ブラジル日系移民社会と日本語観
 1. はじめに
 2. 戦前プラジル日系社会と日本語
  2.1. 輪湖俊午郎『バウル管内の邦人』をめぐって
  2.2. 時局認識と日本語教育
 3. 戦後ブラジル日系社会と日本語
  3.1. 認識派と科学的思潮
  3.2. アンドウ・ゼンパチをめぐって―日本語文法と日本語問題―
  3.3. アイデンティティーと日本語
  3.4. 佐藤常蔵の「コロニア語」論
  3.5. 半田知雄の「コロニア語」論
 4. おわりに
 補論 日本における「ブラジルの日本語」への視点
 1. 日本語講師派遣と日本語研究―1970年代―
 2. 社会言語学的視点から―1980年代以降(1)―
 3. 日本語教育の立場から―1980年代以降(2)―

第4章 ブラジル日系社会言語調査をめぐって
 1. はじめに
 2. ブラジル日系社会言語調査の特色
  2.1. 日系社会言語調査の特色
  2.2. 研究調查事業の流れ
 3. 日系社会言語調査の概要
  3.1. 日系社会における調査の流れ
  3.2. 言語生活調査(意識調查)
  3.3. 談話収録調査(使用実態調查)
 4. ブラジル日系社会言語調査の意義(まとめに代えて)

第5章 ブラジル日系移民社会における言語の実態 ―ブラジル日系人の談話資料から見えてくるもの―
 1. ブラジルの日系移民
 2. ブラジル日系移民社会の言語生活と言語の接触
 3. ブラジル日系移民社会における日本語の特徴
 4. ブラジル日系移民社会における言語の実態
  4.1. 収録談話について
  4.2. 一世の談話とその特徴
  4.3. 二世の談話とその特徴
  4.4. 三世の談話とその特徴
 5. 今後の研究の発展に向けて
 寄稿 ビラカロンの小禄田原人

【第2部 言語接触の実際】
第1章 ブラジル日系移民社会の談話
 1. はじめに
  1.1. 言語生活調査の概要
  1.2. 談話収録調査の概要
  1.3. データ公開までの経緯
 2. 談話収録地点の概要
  2.1. サンパウロ州ミランドボリス市アリアンサ移住地(Colônia Aliança)
  2.2. サンパウロ州スザノ市福博村(Vila Ipelandia)
 3. ブラジル日系移民社会の談話資料
  3.1. 談話音声資料の話者
  3.2. 談話音声資料の作成にあたって
  3.3. DVD-ROMの構成内容
  3.4. 談話音声文字化資料作成にあたって
  3.5. 談話音声文字化資料

第2章 ブラジル沖縄系移民社会の談話
 1. はじめに
  1.1. 言語生活調査の概要
  1.2. 談話収録調査の概要
  1.3. データ公開までの経緯
 2. 談話収録地点の概要
  2.1. サンパウロ市ビラカロン地区(Vila Carrao)
  2.2. ビラカロン地区のウルクンチュー(字小禄・田原系人)
 3. ブラジル沖縄系移民社会の談話資料
  3.1. 談話音声資料の話者
  3.2. 談話音声資料の作成にあたって
  3.3. DVD-ROMの構成内容
  3.4. 談話音声文字化資料作成にあたって
  3.5. 談話音声文字化資料

資料 言語生活調査票
謝辞
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