1985年 A5判 P312 帯スレ カバー背から端にかけて少ヤケ、端少イタミ 天汚れ、時代シミ 小口少シミ汚れ
“「ホモ・ネカンス(殺す人)」という観点からスケープゴート儀礼に着目し、フレーザー、ニルソン、エリアーデの〈植物神中心主義〉を批判して、あらたに儀礼と神話の共生関係を明示した名著。古典学、民俗学、神話学の成果をふまえ、構造主義、〈神話と儀礼〉派の諸理論をのりこえる。”(帯文)
目次:
謝辞
序文
凡例
第I章 神話の組成
1 話、テクスト、指示内容
2 プロップの遺産とイルルヤンカシュ
3 レヴィ=ストロースの影響とその限界
4 アクションのプログラム
5 二つの結晶体 ―クマルビとクロノス
6 話の適用
7 歴史上の次元
8 連続的な諸層と有史以前の萌芽
第II章 儀礼の持続的性格
1 生物学的アプローチ
2 ヘルメス像、藩奠、小枝
3 儀礼における示威行動的要素と〈かのような〉要素
4 初物の奉納
5 動物犠牲の発展
6 神話と儀礼
第III章 スケープゴートの変容
1 エリュトライ、ヒッタイト、献身《デウオティオ》
2 スケープゴートとパルマュス
3 このパターンにおける力学
4 ポリュクリテ、レウクトラの乙女たち、タルペイア
第IV章 ヘラクレスと動物の支配者
1 ギリシャ起源か?
2 オリエントの資料
3 ゲリュオン
4 カクス、インドラ、メランプス
5 シャーマンと洞窟
6 狩猟人、英雄、救済者
第V章 大女神、アドニス、ヒッポリュトス
1 死ぬ神
2 クババ―キュベレ―メテル
3 ドゥムジからアドニス祭肥へ
4 ドゥムジ、アドニス、アッティスの神話
5 ヒッポリュトス
6 狩猟人の遺産
第VI章 テリピヌからテルプサへ ―デメテルを尋ねて
1 テリピヌ
2 ピガレイアとテルプサ―デメテルの怒り
3 板木と胸飾り
4 ダイダラ
5 エイレシオネとダプネポリア
6 森と木と犠牲
7 母と娘の神話 ―ギリシャ神話の結晶化作用
原註
訳者あとがき
略号表
文献表
索引