1994年1刷 ページ部分14.9×20.0 P637 帯少汚れ、端少破れ 函少汚れ 本体元パラ少イタミ、端少欠損、背ヤケ、破れ 小口少時代シミ 月報付
※「エロティシズム」および「地獄絵」の章については、澁澤以外の執筆者による箇所は除外、あとがきと若干の文章のみ収録。
目次:
【ヨーロッパの乳房】
I {バロック抄 ボマルツォ紀行/昔と今のプラハ/マジョーレ湖の姉妹/狂王の城/バーゼル日記/エル・エスコリアル訪問/骸骨寺と修道院/奇怪な偶像/優雅なスペイン、優雅なゴヤ/神話の国を訪ねて/イスパハンの昼と夜 アストロラーブについて/砂漠に日は落ちて……}
II {遠近法・静物画・鏡 トロンプ・ルイユについて/ゴヤ あるいは肉体の牢獄/シンメトリーの画家 谷川晃一のために/三人の異色画家(●セバスティアン・シュトスコップフ ●アントワヌ・ヴィールツ ●ロメロ・デ・トレス)/紋章について/日時計について/洞窟について/理想の庭園/巨木のイメージ/パリ食物誌/鏡について/匂いのアラベスク/フローラ幻想/あとがき}
【エロティシズム】
{あとがき}
【夢のある部屋】
I {飾るということ/楽器について/豪華な白/額緑のなかの春/振子の音/窓/ガラスの魅力/鏡の魔法/夜を演出する/階段あれこれ/扉をたたく/暖炉のある暮らし}
II {ミステリアスな女性について/遊びの哲学/愛のエッセイ/アダムとイヴの匂い/ナイルの魔女、クレオパトラ/貞操帯あれこれ/フランス文学にあらわれた吝嗇家/北鎌倉の歳時記/土筆の味/合歓木と海ネコ/あとがき}
【地獄絵】
{地獄絵と地獄観念/図版解説}
【人形愛序説】
I {少女コレクション序説/人形愛の形而上学/ベルメールの人形哲学/ファンム・アンファンの楽園/アリス あるいはナルシシストの心のレンズ/犠牲と変身 ストリップ・ティーズの哲学/幻想文学の異端性について/東西春画考/セーラー服と四畳半/インセスト、わがユートピア/セックスと文化}
II {アイオロスの竪琴 省察と追憶/空想の詩画集(●上田秋成と銅版画 ●日本の装飾主義とマニエリスム ●お伽草子と鏡男 ●東と西の裸体像)/今日の映像(●映像とイメージ ●原点の探索 ●怪獣とエロティシズム)/現代犯科帳(●自由としての犯罪 ●ポルノと麻薬 ●二つの小平事件 ●盗みのディアレクティーク)/ある生物学者について/私のエリアーデ/翻訳について/怪獣について/わが夢想のお酒落/幼時体験について/体験ぎらい/ギリシアの蛙/終末論 あるいは宇宙のコロンブス}
III {『錬金術』 R・ベルヌーリ著『薔薇十字の魔法』種村季弘著/『文学におけるマニエリスム』G・R・ホッケ著/『魔術師』 ファウルズ著/『ザ・ヌード』ケネスクラーク著/『大鴉』E・A・ポオ G・ドレ画 日夏耿之介訳/アントナン・アルトー全集のために/『迷宮としての人間』中野美代子著 の序/『天使論』笠井叡著/『ヨーロッパ歴史紀行』堀米庸三著/池田満寿夫・全版画作品集のために/ロイヤル・シェークスビア劇団を見て/『マラー/サド』劇について/パリ・オペラ座のバレエを見て/笠井叡舞踏会を見て/吉岡実の断章}
あとがき
【補遺 一九七三年】
{変身/黒いダイヤモンドのごとく……/愛の南下運動を記念して……/ジョルジュ・バタイユ『エロティシズム』訳者あとがき/バタイユを翻訳(「近況」)/昔と今の鎌倉/J・K・ユイスマンス『さかしま』第三版 あとがき/鳥獣蟲魚/ボリショイ・バレエ『スパルタクス』/内田愃詩集『航海』跋/シャルル・ペロー『長靴をはいた猫』あとがき/マルキ・ド・サド『恋のかけひき』解説/わが酒はタイムマシーン/澁澤龍彦自作年譜/“劇作家”大庭みな子/力ナブンブンと青空 大駱駝艦公演『陽物神譚』拝見/『新マルキ・ド・サド選集』再版のためのあとがき}
解題(巌谷國士、松山俊太郎)
月報:インタヴュー 『サド裁判』前後(2)(石井恭二 インタヴュアー:松山俊太郎)