昭和57年　A５判　P317＋索引P13＋年表P11　カバー少スレ、端僅イタミ　本体表紙端色落ちシミ　地少汚れ　巻頭口絵ページ端少時代シミ

近世薩摩の植生・動物分布といった説明にはじまり、黒潮に沿ったいわゆる「海上の道」、人の手によって持ち込まれた煙草・甘藷その他の植物を紹介し、後半では17世紀以降の博物学の歩みを辿る。
巻頭図版16ページのほか、本文中に適宜モノクロ図版を挿入。

目次：
まえがき

I　薩摩というところ

II　薩摩大隅の植物と動物
　一　植物
　二　陸水とその生物
　三　動物

III　南西に開けた「海上の道」
　一　人間によって薩摩に持ち渡られた植物
　　｛1　煙草／2　甘蔗／3　甘藷／4　江南竹／5　その他の草木｝
　二　山川、佐多両龍眼山
　三　明人何欽吉と薩摩人参

IV　博物学の形成
　一　前博物学時代
　二　博物学の基盤　―諸国産物調査
　　｛1　享保「産物調查」の博物学史的意義／2　薩摩藩の産物調査の経過／3　薩摩藩産物帳ならびに産物絵図帳の完成／4　薩隅日産物絵図帳｝
　三　島津重豪と博物学　その一
　四　博物学形成の過程
　　｛1　琉球諸島の動植物調査／2　田村藍水の琉球産物誌／3　吉野薬園の創設／4　佐藤成裕の薩摩藩領内採薬／5　木村蒹葭堂の薩摩藩州蟲品／6　質問本草の編集｝

V　薩摩博物学の降盛
　一　島津重豪と博物学　その二
　二　曾槃　人と学問
　三　成形図説
　四　重豪、槃以後
　　｛1　質問本草の版行／2　流謫と博物学／3　島津斉彬の科学技術と博物学｝

VI　薩摩博物学近代化への道
　一　本草学から植物学へ
　　｛1　田原直助の植物学／2　田代安定の植物学／3　伊藤篤太郎と薩摩｝
　二　動物学
　　｛1　モースと鹿児島湾／2　ドェーデルラインの奄美大島探検／3　麑海の魚貝図譜／4　箕作佳吉の動物採集旅行｝

薩摩博物学年表
索引