1999年　四六判　P205　帯背少ヤケ　カバーヤケ、少汚れ、端僅イタミ

“いとおもしろき近世大坂の怪談
恐怖と笑いの物語
大坂という都市は、上田秋成の名作『雨月物語』を生んだかと思えば、山片幡桃の『夢の代』のように徹底的な無神論を生んだ土地でもあった。
その大坂の怪談がどうして面白くないことがあろう。（編著者・解説より）”（帯文）

近世の書物から大坂（大阪）の怪談を集め、平易な現代語の読み物に訳す。

目次：
妬湯仇討話（山東京伝　訳：森加伊子）
　｛摂州有馬於藤之伝｝

莠句冊（都賀庭鐘　訳：高田衛）
　｛絶間池の演義｝

御伽百物語（青木鷺水　訳：倉数茂）
　｛奈良饅頭／亀嶋七郎の奇病／淀屋の屏風／花形の鏡／西六条の妖怪／勝尾の怪女｝

御伽人形（苗村松軒子　訳：高田衛）
　｛難波の二妻狂｝

今古小説　唐錦（伊丹椿園　訳：高田衛）
　｛疑われた姦通／忘恩の茶道家を討つ話｝

一夜船（北条団水　訳：宮本直記）
　｛野狐の仲人／袴幽霊の話／霊力が仇となった話／河内武士の敵討／小阿弥道二の話／関の四本卒塔婆／月夜の高坊主／浮瀬の盃／花の一字／磔女の願い｝

怪醜夜光魂（花洛隠士　訳：高田衛）
　｛曾根崎比丘尼｝

太平百物語（市中散人祐佐　訳：青木千佳子）
　｛真夜中の診察／幽霊の出産／五人目の来客／長兵衛の拾い物｝

席上奇観　垣根草（草官散人　訳：高田衛）
　｛清水寺の桜｝

解説
訳者紹介