1997年2刷 四六判 ソフトカバー P141 ビニールカバー少遺体 本体端少反り
“パスの詩は、その不断の漸進的変化を特色とする。しかしながら、いくつかの基本的前提及びいくつかの不変のテーマを持っている。彼の詩法は、最も初期のエッセーと詩以来、内省と探求のモチーフとしてきた主題に深くかかわる不変のものである。つまり、時間、歴史、現実を表現するものとしての言語、われわれの真の実在を啓示するものとしての詩作である。(「解説」)より”(裏表紙紹介文)
目次:
『言葉のもとの自由』(一九三一―一九五七)
きみの明るい陰降のもとで(一九三五―1九四四)
{きみの名前は/モノローグ/言葉/一日}
雲の状況(一九四四)
{詩人の運命/鳥/恋人たち/ふたつの肉体/垣間見られた生/渇望する者/雲/ある詩人のための墓碑銘}
閉ざされた門(一九三八―一九四六)
{秋/不眠/鏡/書くこと/死ぬための理由/午後七時/街路}
災厄と奇跡(一九三七―一九四七)
{詩/処女/囚人}
向日葵(一九四三―一九四八)
{歓迎/きみの瞳/夜の水/休息している稲妻/緑色のインクで書かれたもの/来客たち/忘却/愛のかなたに}
讃歌のための種子(一九五〇―一九五四)
{無題/夜明けに/寓話/無題/昼がスペインの踊子のように/昼/諺/讃歌のための種子}
緩んだ石組み(一九五五)
{実物教授/ウシュマルにて/緩んだ石組み/詩に向かって}
激しい季節(一九四八―一九五七)
{廃墟のなかの頌歌/噴水/砕けた壺}
『平日』(一九五八―一九六一)
{夜明け/此処/友情/風景}
『火蜥蜴《サラマンドラ》』(一九五八―一九六一)
{手で触れる/持続/水と風/火蜥蜴}
『東斜面』(一九六二―一九六八)
{洗礼の結末/幻影/夕暮れ/ジョン・ケージを解読する/同一性/シュニヤータ}
『始原へ向かって』一九六四―一九六八)
{完全な風/マドリガル/戒め/眼を閉じて/章句/きみとともに/夏の武器/頂点と重力}
『帰還』(一九六九―一九七五)
{鳥瞰図/日ごとの熱情/ガレアナの街で/木立/太古からの風景/トローブリッジ街/帰還/白と黒のまだらの石/物体と幻影}
『内部の樹木』(一九七六―一九八七)
{序詩/ぼくに見えるものと言うことの間に/芭蕉庵/飛びながら(1)/飛びながら(2)/戒め/顔と風/内部の樹木}
解説
オクタビオ・パス年譜