昭和51年 四六判 P512 函汚れ、少イタミ 本体表紙および小口少汚れ 遊び紙剥がし跡
おもに日本・中国・朝鮮半島の歴史を軸に、製紙および印刷技術の発明、発達、シルクロードを経た伝播に関するトピックを解説。
目次:
“紙”が生まれる前に
{印刷の起源―押印・捺染・摺拓/パピルス物語/古代ギリシャ・ローマの出版/羊皮紙の誕生(巻子本から冊子本へ)/筆と墨の事始め/紙の代用品―絹・竹・木}
蔡倫の生涯と製紙術の発明
{後漢書・宦者伝の“蔡倫伝”/蔡倫以前にも“紙”があった!/大沢・寿岳両博士の製紙進化論/蔡倫伝の全文/宦官ものがたり/蔡倫、都にのぼり宦官となる}
大奥の暗闘に察倫もからむ
{蔡侯紙誕生と蔡倫の死/『天工開物』のなかの製紙術}
シルクロードを紙も西へ
{敦煌出土“ボロ原料紙”の元祖争い/シルクロードを西へ行く紙/製紙術、サラセンにはいる/ヨーロッパ中世の本づくり}
異説だらけの印刷の起源
{隋代印刷起源説と偽物横行/中国印刷事始め、七つの異説/張秀民氏の“唐代初期説”と反論}
製紙術の日本伝来と発展
{製紙術の将来者は曇徴か?/聖徳太子紙祖説と『法華義疏』/官営製紙所・紙屋院/紙漉重宝記}
三つの“世界最古”の印刷物
{スタインが“略取?”した金剛経/百万塔陀羅尼の誕生/仲麻呂と女帝と道鏡/無垢浄光大陀羅尼経/印刷技術を、いつだれが日本へ?/百万塔印刷の理由は写経生不足?/“木版か銅版か”の論争/印刷学会西部支部の陀羅尼調査/陀羅尼の用紙と印刷の墨/韓国で百万塔より古い?版経を発見/古都慶州と巨剎仏国寺/釈迦塔七五一年建立說の傍証文献/釈迦塔を見る/怪盗侵入が端緒で秘宝発見/李弘植博士の考証/この眼で見た仏国寺陀羅尼/則天武后と則天文字/日韓両陀羅尼経に異体文字}
本格的印刷の幕ひらく(春日版から五山版へ)
{三〇〇年の印刷真空期間/平安時代の摺供養と印仏/「春日版」の誕生/和本製本の由来/扇面古写経の下絵印刷|/鎌倉時代に印刷出版のブーム/新興宗教派の出版キャンペーン/高野版・叡山版の開版/五山版と営利出版の誕生}
唐・五代・宋の印刷出版
{唐代の印刷出版/出版大いに興る五代十国時代/美本「宋版」を生んだ背景/宋版の特徴と静嘉堂文庫}
グーテンベルク以前の活字
{宋代、畢昇の陶活字発明/元代の出版隆盛と王�呂量擲荵�発明/一三世紀朝鮮に金属活字誕生/最古の高麗鋳字本の発見と論争/一三世紀?高麗活字本も新発見/『高麗史』と『元史』での『心要法門』追跡/高麗版大蔵経をめぐる悲話/李朝の大鋳字事業(癸未字)/世宗の三大鋳字事業(庚子字・甲寅字・丙辰字)/朝鮮古活字鋳造一覧/朝鮮活字の伝来と駿河版/日本最初の西洋式金属活字印刷のきりしたん版について/現存日本きりしたん版一覧}
“紙と印刷”ヨーロッパへの旅
{マルコ・ポー口と印刷術/ムーア人が始めたスペインの製紙/仏伊の製紙事始め/ストローマーの製紙日記/木版印刷のヨーロッパ伝来/活版印刷術の発明と本家争い/グーテンベルクとその後継者たち}
少し長すぎる、あとがき