1998年6刷　A5判　P248　カバー端少イタミ、背少ヤケ

バルザック、フローベール、ユゴー、スタンダールの小説から、パリに出てくる主人公が描かれる作品を次々に引用しつつ、その背景にある19世紀パリの風俗について検証する。

目次：
《我らが主人公》たちのプロフィール
プロローグ
第一章　我らが主人公、パリに上る（その一）――郊外馬車と遠距離乗合馬車
第二章　我らが主人公、パリに上る（その二）――郵便馬車と旅行用馬車
第三章　我らが主人公、パリに登（その三）――蒸気機関車の登場
第四章　市門とパスポート――城壁都市パリ
第五章　パリの第一印象と宿探し――麗しの都の実体
第六章　食生活（その一）――安レストランの名店
第七章　食生活（その二）――自炊と賄い食堂
第八章　リュクサンブール公園とチュイルリ公園――ダンディーになりたい！
第九章　パレ・ロワイヤル（その一）――ファッションの殿堂
第十章　パレ・ロワイヤル（その二）――売春と美食の殿堂
第十一章　グラン・プールヴァール（その一）――盛り場の覇者
第十二章　グラン・プールヴァール（その二）――オペラ座の仮装舞踏会とパノラマ
第十三章　グラン・プールヴァール（その三）――犯罪大通り
第十四章　お金の単位と物価――小説の経済学的読み方
第十五章　生活水準と家計簿――我らが主人公たちの現実と夢
第十六章　馬車が買いたい（その一）――馬車なしダンディーの悲哀
第十七章　馬車が買いたい（その二）――馬車による階級識別法
エピローグ　カルティエ・ラタン今昔（我らが主人公たちの夢の跡）

巻末に「付録　馬車の記号学」、あとがき、参考文献を収録