1988年　四六判　P480　帯・カバー少イタミ　小口少汚れ　裏遊び紙少剥がし跡

“稲垣足穂の心情の天文学集
「東洋的思考」の役割など哲学・宗教の理論性の再検討を迫る足穂思想のアンソロジー。
足穂最後の「糸屑巻きタルホノオト」初収録！”（帯文）

目次：
Ｉ
わたしの耽美主義／童話の天文学者／タッチとダッシュ／記憶／オルドーヴル

ＩＩ
フェヒナーの地球意識／純粋人と不純粋人／実存哲学の余白／神・現代・救い／美のはなかなさ

ＩＩＩ
朝日山の山桃の水に想う／香なき薔薇／四次元談義／須弥山さわぎ／仏教の将来／聖道門への憧れ／海と「存在」／オブジェ・モビール／永劫流転／オブジェの魅力／肉体とその自由

ＩＶ
本ぎらい／フウテン族の曲率／神への漸近線上／わたしの神変自在なソロバン／私はいつも宇宙の各点へ電話をかけている／「生」の陰の「犠牲」／密教的なもの／窮乏礼賛／男性における道徳／生活に夢を持っていない人々のための童話／物質の将来／二十五歳までに決定すべきこと

Ｖ
糸屑巻きタルホノオト

解説　須弥山天文学の「生」と「死」（高橋康雄）
作品年譜