1984年新装改訂版　Ａ５判　P235＋索引P4　カバースレ、汚れ、少イタミ、背から端にかけてヤケ　小口汚れ　裏遊び紙剥がし跡　ページ少開きグセ

古代王権の成立過程といった歴史学的観点、自然信仰や世界観から探る民俗・神話学的観点、仏教からの影響など、複数のアプローチから日本神話の成り立ちについて考察する。

“日本神話の思想史的研究
思想史研究の観点から、日本神話の原像について従来の常識を破る問題提起をおこない、日本民族の生命の源泉を探究し確認しつつ、「本来の日本」の原点ともいうべき古代人の精神世界を解明する著者多年の労作！”（カバー裏紹介文）

目次：
まえがき
序説　古代日本をいかにとらえるか
　一　日本神話研究の方法をめぐる諾問題
　　｛（1）歴史学的方法と神話学的方法／（2）本居宣長の古道論／（3）古道論の民俗学的基礎｝
　二　古代史における記紀神話の位置
　三　民族国家の形成と世界宗教

第一章　埋もれた信仰
　一　血統カリスマ以前
　二　畏怖の信仰
　　｛（1）荒ぶる神／（2）光への畏怖｝
　三　縄文文化と弥生文化
　四　火山と海
　　｛（1）自然信仰の時代／（2）火神カグツチの物語／（3）コノハナサクヤヒメの物語と海幸山幸の物語／（4）天真名井のウケヒの物語／（5）イナバの白兎 の物語｝
　五　星
　　｛（1）光への畏怖と星／（2）スサノヲの神とヤマタノヲロチ退治の物語／（3）サルダヒコの物語／（4）スクナヒコナの神の物語／（5）海神宮の物語／（6）神武四兄弟の系譜｝

第二章　人格神の成立
　一　祖先神
　二　神々と英雄
　　｛（1）悲劇の英雄と栄光の英雄.／（2）始祖伝説｝
　三　伊勢と出雲
　　｛（1）従来の学説の検討／（2）思想史的政治的考察／（3）二つの信仰の本質｝
　四　仏教
　　｛（1）仏教は何をもたらしたか／（2）仏教土着の過程｝

注
あとがき
索引