メルヴィル全集 本巻全11巻+別冊『鯨とテキスト』 全12巻揃 訳:坂下昇 国書刊行会

昭和56年 A5判 各巻函ヤケ、汚れ 帯スレ 本体背ヤケ、小口時代シミ 第5〜8、10巻のみ月報付 第2、別巻帯欠

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昭和56年 A5判 各巻函ヤケ、汚れ 帯スレ 本体背ヤケ、小口時代シミ 第5〜8、10巻のみ月報付 第2、別巻帯欠

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アメリカの作家ハーマン・メルヴィルの作品を坂下昇が個人完訳。別巻には国内外の文学者・研究者によるメルヴィル論を収録。

【第1巻 タイピー】昭和56年 P280 本体元パラ少汚れ
“捕鯨船を脱走したトンモは、食人種タイピー族に軟禁される。ポリネシヤの自然と未開人種の特異な生態を、溌剌とした文体で物語った最初の冒険小説。”(帯文)
目次:
タイピー
 序/第一章〜第三十四章/補遺/トビーの話・「タイピー」後日談
訳註
解説(中村紘一)
リーオン・ハワード著『ハーマン・メルヴィル伝記』より(訳:中村紘一)

【第2巻 オムー】昭和57年 P266 本体元パラ背時代シミ、袖折れ跡
目次:
オムー
 はしがき/第一部(第一章〜第三十九章)/第二部(第四十章〜第八十二章)
訳註
解説(富山多佳夫)

【第3巻 マーディ 上】昭和56年 P278
“捕鯨船から脱走した青年タジは、乙女ユイラアを求めて数々の島、架空の国を遍歴する。神秘にみちた初期の海洋ロマンス”(帯文)
目次:
マーディ 上
 第一章〜第百四章
訳註
『マーディ』ができるまで

【第4巻 マーディ 下】昭和56年 P306
“マーディ海の様々な島をめぐり、詩人、哲学者、語り部等を含むタジ一行の旅は続く……。社会諷刺、宗教論、人生論を交えた海洋寓意小説。”(帯文)
目次:
マーディ 下
 第百五章〜第百九十五章
訳註
解説(島田太郎)

【第5巻 レッドバーン】昭和57年 P280 函背少破れ 本体見返し時代シミ 月報時代シミ
“故郷を去り、民間商船の水夫として乗り組んだ純真な少年レッドバーンが、リバプールまでの航海と上陸後の見聞を通してみたものは……。明るくういういしい処女航海記。”帯文)
目次:
レッドバーン
 第一章〜第六十二章
訳註
解説(佐伯彰一)

月報:メルヴィル断想(日夏響)/書物としての巨鯨(海野弘)

【第6巻 白いジャケツ】昭和57年 P338 月報付
“平水夫に科せられる非人道的鞭刑。米国軍艦に乗り組んだ、一水兵《白いジャケツ》のみた海軍の実態とは…。米海軍の悪弊を痛烈に批判しながら、軍艦内の生活を精緻に描いた『白鯨』直前の作品”(帯文)
目次:
白いジャケツ
 第一章〜第九十三章/終わりに
訳註
解説(池田孝一)

月報:不思議な縁(中桐雅夫)/脅迫観念の美学(巽孝之)

【第7巻 白鯨 上】昭和57年 P426 月報付
“自己の片足を奪った巨大な白鯨を執念で追跡する船長エイハブ!
一つのドラマと広大な鯨の形而上学が宇宙論的広がりをもって描かれた壮大な海洋叙事詩。”(帯文)
目次:
白鯨 上
 語源学/落穂集/第一章〜第七十章
訳註
狂乱のカルヴィニズム

月報:《イシュメイル》は誰か(天沢退二郎)/動くメルヴィル(宇波彰)

【第8巻 白鯨 下】昭和58年 P358 函時代シミ 月報付
“大海原を舞台に繰り広げられるアハブと白鯨との死闘のクライマックス。宇宙の極限を追求するメルヴィルの想像力が迫真力をもって描き出した永遠の運命悲劇。”(帯文)
目次:
白鯨 下
 第七十一章〜第百三十五章/エピローグ
訳註
解説(牧野有通)

月報:呪われた跛者たち(種村季弘)/(郵便番号不明)「地獄下ル、無底ヶ淵 気付。ハーマン・メルヴィル様」(由良君由)

【第9巻 ピエール】平成元年2刷 P400 本体元パラ上角シミ汚れ
“或る日、突然ピエールの前に現われた神秘と謎の女イザベル。家系の宿根を背景に霊と肉、神と人間の錯綜した両義性の空間を描く、『白鯨』に並ぶ大作。本邦初訳。”(帯文)
目次:
ピエール
 献呈の辞/第一の書〜第二十六の書
訳註
解説(酒本雅之)

【第10巻 ビリー・バッド他】昭和57年 P302 月報付
“海軍の掟に服従する無垢な魂をもった少年水兵ビリーの美しくも悲劇的な最後。実存主義者に大きな影響を与えた、善と悪、神性と魔性との葛藤を軍艦内の反乱を通して描く。併載『イスラエル・ポッター』。”(帯文)
目次:
ビリー・バッド
 第一章〜第三十章
『ビリー・バッド』MSの発生学とその解釈
訳註

月報:メルヴィルとニューヨーク(井上謙治)/生け贄と人生(小原信)

【第11巻 信用詐欺 他】昭和58年 P287 本体元パラ端破れ
“次々と姿を変えて登場する詐欺師の巧みな弁舌にひそむ諷刺、船客の間にかわされる聖俗さまざまな主題が雑然とした怪奇な印象の中に織りこまれた、アイロニカルな観念小説。”(帯文)
目次:
信用詐欺
 第一章〜第四十五章
訳註
解説(千石英世)

【鯨とテキスト メルヴィルの世界】編:大橋健三郎 P467+索引ほかP64 カバーおよび小口ヤケ、汚れ
目次:
メルヴィルと西欧近代 ―〈アメリカのアダム〉のゆくえ(野島秀勝)
メルヴィルとアメリカ(山本晶)
メルヴィルとホーソン ―「ホーソンとその『苔』」から『白鯨』まで(杉浦銀策)
『白鯨』モザイク(八木敏雄)
メルヴィルとトリックスター神話 ―「信用許欺師』論(山口昌男)
キリスト(チャールズ・オールソン 訳:島田太郎)
暗黒の色を深める宿命の影 ―「魔の群島」、「ベニト・セレノ」、「鐘楼塔」論(キャロライン・カーチャー 訳:牧野有通)
メルヴィルの拳 ―『ビリー・バッド』の処理(バーバラ・ジョンソン 訳:志村正雄)
“After the Pleasure Party”を読む(志村正雄)
『白鯨』に対する異端的見解(C・W・ニコル 註:木敏雄
作者の頭の中(小島信夫)
エイハブとモゥビ・ディック(後藤明生)
日本におけるメルヴィル ―受容のパースペクティヴと展望(大橋健三郎)
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