
1987年 四六判 P340+索引P7 カバー汚れ、イタミ、背ヤケ 小口時代シミ、汚れ、天に押印消し跡
“・・・西欧とビザンチウムの国教となる以前、キリスト教は外部の人々にはどのように見えたのだろうか。初期キリスト教の歴史は、ほとんど全面的にキリスト教側の史料に基づいて語られてきた。
〈略〉
しかしながら、キリスト教徒に由来しないもう一つ別の史料群も存在しているのである。すなわち、異教徒の観察者たち(ローマ人、ギリシア人の著作家たち)によるキリスト教についての評言である。・・・”(本書「序」より)
目次:
謝辞
凡例
序
I プリニウス ―ローマの貴紳
{ローマ高官の出現/属州総督の旅/キリスト教徒集団/葡萄酒と香料の捧げ物}
II 葬儀組合キリスト教
{教会なのか、政治クラブなのか?/帰属意識/バッカス信者組合/不可解な秘密の団体}
III 迫害者たちの宗教心
{ローマの宗教とキリスト教の偏見/宗教の慣習/「われわれもまた宗教的な民族である」}
IV ガレノス ―哲学者の好奇心
{哲学と医学/哲学の一派としてのキリスト教/哲学の実践/キリスト教徒の気まぐれな神}
V ケルソス ―保守的知識人
{物請いをするキュベレの祭司と占い師/キリスト教教義の不合理さ/イエス物語の非神話化/ユダヤ教からの背教/宗教と社会秩序}
VI ポルフュリオス ―最も学殖豊かな批判者
{プラトン弁護/ユダヤ教聖典/キリスト教の新しい契約の書/『神託に基づく哲学』/皇帝の宗教/イエスは魔術師にあらず/不合理な信仰}
VII 背教者ユリアヌス ―ユダヤ教の律法とキリスト教の真理
{皇帝の信仰心/ギリシア的教育とキリスト教の価値観/『ガラリヤ人駁論』/ユダヤの部族神とキリスト教徒/ユダヤ教からの背教}
結び
原注
参考文献
あとがき
索引