1995年新装版 四六判 P241+索引P5 帯およびカバー少汚れ、少スレ、背少ヤケ
“日本の農山漁村に暮らす、名もない娘や母たち、その夫たちの性生活の実際のすがたや変遷を、民俗学の立場からまじめに採集し記録した書。”(帯文)
目次:
まえがき
女と神と男
{成女の嫁入り/処女の嫁入り/聟取り娘/花摘爺さん/処女の霊魂/お初穂/法力を持った六部}
巨大伝説
{ドビンかけ/箱根の女房/シナイ沼の伝承/赤もめんの頭布/金精長根の由来/くびれのできたわけ}
正月の炉端めぐり
{粟穂も稗穂も/長八夫婦/かかさのベッチョ}
嫁盗み
{ルール違反/嫁女オットイの復活/「復活した掠奪結婚」/嫁盗みの名称と分布/足枷とアベックの腕組/信仰起源説}
女性の陰所
{歌えない「赤いオベベ」の歌}
女護が島伝説
{世之介の船出/床の責め道具/ニョゴと女護/アラビトゴノミ/男を殺すメノコムシ}
女護が島めぐり
{女性が男を強襲/男の理想郷/対島のテボカラ嫁/定期的に女の島/八重山の与那国島/ションカネ節/訪問する神々/異郷人の落し種/マレビトの接待法}
床入り問答
{のぞかれる納戸入り/縛られる裸の花嫁/嫁の家の柿の木/藁の中の夫婦/農村の閨房生活}
腰布考
{七色のパンティ/湯文字祝い/女のはだか祭}
夫婦盃
{おごりたがる男性/同じ益の飯/吸いつけタバコ/三三九度の飲み方/小笠原流/流行のタイプ/親子盃/奄美の水盛り/福井の一生水/水酒盛/聖水信仰/若水の目的/赤坊になった爺さん/産湯・洗礼}
毛の呪力
{銀の小箱/床屋ひげ/女湯に蛙の音/ご無心三本/むしりとる祭/そりつづけた十年/しかながソソ毛/陰毛の灰}
人参と大根の祝物
{男根供養/ひとりよびの客}
夫のつわり
{女房のお産と亭主/想像妊娠/クーパードと日本/和荘兵衛の出所/自暴国のお産/男性生理の秘密}
神罰と母の巾着
{お霜・清吉/母親の記念の皮巾着/千人に見せる}
婚姻の変遷
{姿を消した処女問答/女性の地位の歴史/貞操観と信仰倫理/最上っ子/ペッティング論/学校では教えない勉強/恋愛教科書/珍話神前結婚式/「明治変態風俗史」から/都会風な結婚式}