昭和43年 11.0×16.7 ソフトカバー P196 カバー少汚れ、背ヤケ 小口および見返しヤケ、時代シミ、少シミ汚れ
仏教説話集。
鎌倉期の古写本を複製した前田家尊経閣本(昭和15年)を底本として活字翻刻。
巻末に付録される『比良山古人霊託』は延応元年(一二三九)九条道家の病気平癒の祈願の折、刑部権大輔家盛の妻に憑いた天狗の霊と道家の兄・慶政との問答を記したもの。漢文訓読。西田長男氏蔵本(来迎寺旧蔵)を底本とする。
目次:
閑居友〈尊経寺文庫本〉
上 {真如親王天竺にわたりたまふ事/如幻僧都の発心のこと/玄賓僧都門おさして善珠僧正おいれぬ事/空也上人あなものさはかしやとわひたまふ事/清海上人の発心の事/あつまのひしりのてつから山おくりする事/清水のはしのしたの乞食の説法事/おしのまねしたる上人のまことの人に法文云事/あつまのかたに不軽おかみける老僧の事/覚弁法師涅槃経ときて高座にておはる事/はりまの国の僧の心おゝこす事/あふみのいしたうの僧の世をのかるゝ事/かう野のひしりの山からによりて心おゝこす事/常陸国のおとこ心をゝこして山にいる事/するかの国うつの山にいゑゐせる僧事/下野守義朝の郎等の心をゝこす事/稲荷山のふもとに日をゝかみて涙をなかす入道事/あやしの入道空也上人南無阿弥陀仏みかはの入道南無阿みた仏とゝなふる事/あやしのそうの宮つかへのひまに不浄観おこらす事/あやしのおとこ野はらにてかはねをみて心をゝこす事/からはしかはらの女のかはねの事}
下 {つの国の山中の尼の発心事/むろの君顕基にわすられて道心おこす事/うらみふかき女いきなから鬼になる事/まつしき女の身まかれるかみにて誦経物すること/はつせの観音に月まいりする女の事/もろこしの后のあにわひ人になりてかたへをはくくむ事/もろこしの人馬牛の物うれぅる聞て発心する事/建礼門女院御いほりにしのひの御幸の事/宮はらの女房の不浄のすかたをみする事/なにかしの院の女房の尺迦仏おたのむこと/東山にて往生するめのわらはのこと}
比良山古人霊託〈来迎寺旧蔵本〉
解説
『閑居友』について
『比良山古人霊託』について