平成4年 11.1×16.5 ソフトカバー P473 カバー背から端にかけてヤケ 天時代シミ
近世の奇談集四種を活字に翻刻、原本挿絵の影印を付す。
目次:
凡例
一 怪談御伽猿 四巻四冊 臥仙序 明和五年版
一之巻 {女猿の人間と偶せし奇怪の事/龍女と隠子と偶して子を産む事}
二之巻 {白猫美少人と化する事/菊の花女に化する事/発句にて雨を降する事/鳩の画に奇妙を得し事/法名変して発句となる事}
三之巻 {美女水神を夫に持事/狐少年と化して娘を妻にせし事/狸旅僧と変し法花経を書事/女生ながら池水に入る事}
四之事 {湖水の神美童に通ふ事/少年天狗となり天に上る事/衣桁の小袖より手を出だし招く事/大山の如き大亀いつる事/豊年の神天下り給ふ事}
二 怪談御伽童 五巻五冊 静観房好阿 明和九年版
巻之壱 {速霊神の来由の事/相模國地蔵尊霊験の事/蛇恩を報ずる事}
巻之二 {八千代稲荷霊験の事/佐藤弾正左衛門海賊の難遁るゝ事/本庄扇橋川童の事}
巻之三 {安房国浪人横難を遁ゝる事}
巻之四 {三州八名郡山伏の死霊の事/長慶寺和尚猩々呑の事}
巻之五 {城ノ主水谷川に奇情の事}
三 怪談《日+頃》草紙 五巻五冊 源温故序 寛政九年版
初巻 {川竹の身の数々かハるまくらのむつごともらぬ心にも思ひ込たる一心ハ貞女とやいふべき談/一樹の蔭一粒めぐミも合生ならぬ奇縁となるふしぎなるものかたり}
二ノ巻 {夜半のふゞきもいとハぬハ田舎人の常/取ちかひたる文のあや云ひほどきし廻しが気転も異見となるべきことのは}
三ノ巻 {初春の梅のかほりに一首の哥も恋のゑにしとなれるの話/こけし障子に見かハす顔もはてハ障子の文字と成し理}
四ノ巻 {操なりける粧ひも心の変化にさそハれてたちまち鬼女となる事/うらミの猛火も魂魄とともに天にかけるのだん}
五ノ巻 {怖ろしき嫐の執着にうかふべきたよりなき小ふねの身のはて/男二人に二人の妻の過しぼだいと髻きつてさとり得たりし法のおしへ}
四 奇説雑談 五巻五冊 生々山人 弘化五年版
巻之一 {江州の儒士妖夢に惑て従類を害する事/磯野が家の画幅為妖主を罪する事/津川好勇で怪異の為に冤を得る事}
巻之二 {木偶恋慕に感じて処女と同穴を契事/大隅小平太奸計を以て寡婦を犯す事}
巻之三 {桂の方金龍の法を修して肉身を殺事}
巻之四 {無為翁盗賊を暁して善に帰せしむる事/土塊の霊惟界坊が慢心を醒す事}
巻之五 {幽霊芭蕉の舞を奏て《ウかんむりに呆》誼を告る事/樵夫白蛇を追て兜の瑞を見たる事}
所収本書誌