2000年　ページ部分11.3×16.8　P352、311、393　第2巻汚れ、少イタミ

“南宋の国都臨安すなわち杭州の都市繁昌記。年中行事から料理屋のメニューまで、姉妹篇『東京夢華録』をしのぐボリュームで活写。中国の生活文化を知る基本文献。”（宣伝文より）

冒頭三分の一は、四季十二ヵ月の推移に従いつつ、臨安における公私の年中行事と、それに加わる人びとの動きを活き活きと描写し、残りの三分の二は行政、宮城、官制、山水、人物、物産などの諸事項を公的・静的な文面で羅列する。

【第一巻】
目次：
はしがき
序
夢粱録　巻一　｛正月／正月の大朝会／立春／元宵／天子は景霊宮に行幸され、孟饗あそばす／二月／八日、祠山の聖誕／二月十五日｝
夢粱録　巻二　｛三月　附　佑聖真君の誕辰／各州府から解られてくる士人が省《門がまえに韋》に赴く／蔭補されたがまだ入仕せぬ官人が銓に赴く／清明節／酒蔵の酒出し／府知事が諸軍の春の演習を節制する／二十八日、東嶽聖帝の誕生日／春の終り｝
夢粱録　巻三　｛四月／皇太后の誕生日／宰執・親王・南班・百官が参内してお祝い申し、宴を賜る／僧寺の結制／五月　附　五月五日／受験生が殿試に赴く、合格発表｝
夢梁録　巻四　｛六月　附　崔真君の誕生日／七月　附　立秋／七夕／解制の日　附　中元／八月／中秋／解《門＋韋》（解試）／観潮｝
夢粱録　卷五　｛九月　附　重九／明堂の《示＋西・土》の年、車と象の予行演習／明堂に五使と祭祀の官を任命する／天子がおでましになり、御殿で宿斎／五略の儀式／官をさしつかわし、道路の神を祭り、未知を清める／天子が景霊宮に行幸される儀仗／天子は太廟にお帰りになって夜を過され、神主を奉じて室をお出ましになる／天子は明堂の斎殿にお泊りになり、《示＋西・土》祀の儀式をとり行なわれる／郊祀の年、天子は青城の端誠殿に宿られ、郊祀の礼をとり行なわれる｝
夢粱録　巻六｛十月／立冬／孟冬に朝饗の礼が行なわれる、明堂の祀りの歳なら、恭謝の礼を行う／十一月　冬至／十二月／除夜｝
夢粱録　巻七　｛杭州／大河の橋／小河の橋／西河の橋／小西河の橋／倚郭の城南の橋／倚郭の城北の橋／倚郭の九廂の坊巷｝
南宋臨安坊廂橋梁図

【第二巻】函汚れ、少イタミ
目次：
夢粱録　巻八　｛大内／徳寿宮／太廟／景霊宮／万寿観／御前宮観、東太乙宮／西太乙宮／祐聖観／顕応観／四聖延祥観／三茆寧寿観／開元宮／竜翔宮／宗陽宮｝
夢粱録　巻九　｛三省・枢使・諌官／六部／六部監門／諸寺／秘書省／諸監／大宗正司／省所／六院四轄／三衙／閤職／監当諸局／諸倉／内司官／内諸司｝
夢粱録　巻一〇　｛いろいろな官舎／府治／転運司の衙門／后戚府／諸王の宮邸／家廟／館駅／本州の倉・場・庫・務／点検所酒庫／安撫司の酒庫／廂軍と禁軍／防隅の巡警／安撫司が軍馬を節制すること｝
夢粱録　巻一一　｛もろもろの山巌／嶺／いろいろな洞窟／渓・潭・澗・浦／井戸と泉／池と塘／堰・閘・渡｝
夢粱録　巻一二　｛西湖／下湖／浙江／城内と城外の河／西湖の船／江と海の戦艦／河船｝
夢粱録　巻一三　｛ふたつの赤県と市鎮／市中で用いられる銅銭と会子／団行／鋪席／明け方に店を出す人たち／夜市／商う各種の品々｝

【第三巻】
目次：
夢粱録　巻一四　｛祠祭／山川の神々／忠節の祠廟／仕賢祠／古人の神祠／土俗祠／東都随朝祠／外部の行祠｝
夢粱録　巻一五　｛学校／貢院／城内外の諸々の宮観／城内外の寺院／僧塔・寺塔／古今の忠烈・孝義・賢士の墓／歴代の古墓｝
夢梁録　巻一六　｛茶肆／酒肆／分茶酒店／麪食店／葷素従食店―各種の点心や事件を付す／米屋／肉屋／魚介の乾物屋｝
夢粱録　巻一七　｛歴代の人物／状元表／武挙の状元／后記と列女／歴代の力士／歴代の方外僧／孝の行ない｝
夢粱録　巻一八　｛民俗／戸口／物産／織物／植物衣料の品／財貨となる品／野菜の品目／果実の品々／竹の品種／木の品種／花のあれこれ／薬になる品々／禽の種類／獣の種類／魚貝のいろいろ／本州の毎蔵納入金と賦税の免除／本州の商税減免／軍・民への君主のめぐみ／貧しきに恤み、老いたるを済く｝
夢粱録　巻一九　｛園囿―大小の庭園／瓦舎／場房／社会／間人／人力の顧覓／四司六局　宴会の請負｝
夢粱録　巻二〇　｛嫁むかえ／子育て／伎楽／もろもろの雑戯／角觝／小説・講経史｝

解題